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千葉県 蘇我からのメッセージ -サッカースタジアムの裏側で-
千葉市中央区で計画されている「(仮称)蘇我火力発電所」は、中国電力㈱とJFE スチール(株)が共同出資して設立した千葉パワー(株)が、JFE スチール東日本製鉄所(千葉地区)工場跡地に、設備容量107万kWの石炭火力発電設備を建設するものです。
現在、環境影響評価法等に基づく環境アセスメントの手続きが進められていますが、現状でも近隣住民はJFEスチール東日本製鉄所起因と考えられる大気汚染に悩まされており、汚染物質の排出がさらに増えることに強い懸念を示しています。
千葉県蘇我駅から車で5分ほど。そこに、ちばの地元のサッカーチームであるジェフユナイテッド千葉が拠点とするフクダ電子アリーナがあります。
「あの右側の奥に、石炭火力発電所ができるんです。」
そうおっしゃったのは、今回お話を聞くお一人の渡辺さん。9年ほど前に東京から広い家を求めて蘇我に越してきたそうです。
「これは、一週間放置したときの結果です。この辺りは一年のだいたい3/4は南風で、冬の間だけ北風。このマンションは予定地の北側に経っているから、春から秋にかけての一年の相当分を工場からの排煙を受けている。だから、夏に暑くて窓を開けたくても、開けられないんです。」
希望をもって引っ越した先で直面した思わぬ現実。
マンションの一部屋から、ひとつの活動が始まりました。
■住民へのインタビュー動画 『日々のくらしの裏側で〜千葉県千葉市 蘇我〜』
■インタビュー記事:
【日々のくらしの裏側で – vol.5】企業の懐柔策に埋もれる蘇我住民の声
【日々のくらしの裏側で – vol.6】残すべき未来のために、一筆一筆の力を信じて。
【日々のくらしの裏側で – vol.7】一人のサッカーファンの願い
【日々のくらしの裏側で – vol.8】本当に向き合うべき相手とは。JFEと中国電力だけではないもう一つの壁。
プロジェクト概要:(仮称)蘇我火力発電所
事業者名:千葉パワー
出資者:関西電力 73 %、 JFE スチール 27 %
場所:千葉県千葉市中央区 ( JFE スチール東日本製鉄所 千葉地区東工場内)
設備容量: 107 万 kW ( 1 基)
運転開始予定: 2024 年
*環境大臣の厳しい意見(2017 年3 月10 日):
「石炭火力発電に係る環境保全面からの事業リスクが極めて高いことを改めて自覚し、 2030 年及びそれ以降に向けた本事業に 係る CO2 排出削減の取組への対応の道筋が描けない場合には事業実施を 再検討することを含め、事業の実施についてあらゆる選択肢を勘案して検討することが重要である。」
■(仮称)蘇我火力発電所の建設計画についてもっと知りたい方へ
*蘇我石炭火力発電所計画を考える会の活動報告はこちら
*(仮称)蘇我火力発電所建設計画問題パンフレットは こちら