COP15 (コペンハーゲン会合)
クライメート・ジャスティスを求める「洪水」パレード
12月12日、FoEインターナショナルの呼びかけに世界中から5000人以上の市民が集まり、青いレインコートをまとってコペンハーゲンの町を行進。COP15参加国に対 して、オフセットなどの間違った解決策でごまかさずに、真の対策を実行するよ う「クライメート・ジャスティス(気候の公平性)」の必要性を訴えた。
COP15に向けて
2009年12月、世界の首脳たちが、将来に向けた気候変動への取り組みを決めるためコペンハーゲンに集結。7~18日、気候変動枠組条約第15回締約国会議と京都議定書第5回締約国会合が開かれます。
Friends of the Earthは、先進国に対し、歴史的な温室効果ガスの排出責任を認め、国内での大幅削減を約束するように求めています。私たちが、本当に地球温暖化を止めたいのであれば、そして気候変動影響を防ぎたいのであれば、コペンハーゲン会合での公平かつ公正な合意が欠かせません。
COP15とは?
気候変動枠組条約は、1992年のリオサミットにおいて採択され、気候変動対策における基本原則が合意されました。このなかで、「共通だが差異ある責任」として、先進国が圧倒的に多くの温室効果ガスを排出していることと、真っ先に国内削減を実施すべきであることが共通認識とされました。
リオの後の数年にわたる交渉を経て、1997年12月11日、京都会議(COP3)において、気候変動枠組条約の基本原則を実現させる手段として、温室効果ガスを削減するための世界初の国際法である「京都議定書」が誕生しました。京都議定書の第一約束期間(先進国が削減を義務付けられる期間)は、2008~2012年と定められており、現在、国連会合では、第一約束期間終了後の2013年以降の次期枠組を議論しています。COP15はその次期枠組を合意する重要な会議です。
第一約束期間の枠組は、気候変動枠組条約の目的や基本原則を達成するには至らず、多くの改善点や課題を残しています。コペンハーゲン会合では、京都議定書の尊重すべき性質をそのままに、より厳しく効果的で、さらに人権や環境社会配慮を保障する第二約束期間の枠組が合意されなければなりません。
次期枠組に「クライメート・ジャスティス」を!
地球温暖化は、一部の人間による持続不可能で不公平な化石燃料や木材等の過剰消費の結果として引き起こされ、世界の最も脆弱な人々の生活と生態系を脅かしています。現在実施される気候変動対策もまた、先進国の過剰消費を維持し続けることを前提とするゆえに、地球温暖化の助長や新たな破壊をもたらす危険性が懸念されます。
Friends of the Earthは、現在の市場主義経済や開発パラダイムを根本的に変化させない限り、気候変動問題の解決はないと考えます。私たちは、気候変動交渉および気候変動対策において、『クライメート・ジャスティス(気候の公平性)』を訴え、気候債務の返済(歴史的排出に基づく排出削減と影響地域、住民への支援責任)と、すべての人々と将来世代が地球の資源を公平に享受できる社会の構築の実現を求めています。
コペンハーゲンでは、クライメート・ジャスティスに基づいた次期枠組が合意されなければなりません。もし公平性や公正性に欠けた合意が生まれてしまえば、将来世代に負の遺産を残すことになります。もはや責任逃れや先延ばしのための議論などにかける時間はないはずです。
FoE がCOP15に求めること
1. カーボン・オフセットは解決にならない!国内で今すぐに大幅削減を!
2. 先進国の大幅削減、途上国の気候変動対策支援、
そして私たちの消費パターンを見直して『クライメート・ジャスティス(気候の公平性)』実現を!
3. 森林を利用したカーボン・オフセットによって目をそらずに、
気候変動と森林減少対策の両問題の本質的な解決策を!
4. 先進国は気候債務の返済を!
参加しよう
FoE Japanは、私たちの未来をも左右するこの重要な決定を下す世界のリーダーたちに向けて、公平かつ効果的なコペンハーゲン合意を実現を求める市民の声を届けます。多くの市民参加は、政府代表団に公正な判断をさせるための有効なプレッシャーとなります。皆さまの参加をお待ちしています。
発表資料・現地レポート
2009.12.21 FoEJプレスリリース「コペンハーゲン交渉の失敗は温暖化加速のおそれ」
2009.12.18 世界の最貧困層の人々にとって最悪の結果に
2009.12.17 膠着状態は先進国の責任
2009.12.16 COP15第1週目報告:密室から出て透明性のある交渉を!!
2009.12.12 「京都議定書を踏まえた合意を」環境大臣に意見書
2009.12.12 REDD(森林減少対策)交渉、草案に組まれた大きな抜け穴
2009.12.12 伐採しても排出にならないの? ~議長案に排出量隠す新ルール~
2009.12.10 12/12 コペンハーゲン「洪水」パレード
2009.12.09 FoEI プレスリリース「2020年までにヨーロッパの40%排出削減は経済的に可能」
2009.12.07 Climate Justice Now! SBI全体会議での発言
2009.12.07 Climate Justice Now! AWG-LCA全体会議での発言
2009.11.30 FoEI プレスリリース「200万人の願い:コペンハーゲン合意にクライメート・ジャスティスを!」
◎FoEJスタッフからの現地レポート >ブログ「COP15ニュース」
2009.12.19 正義が失われたCOP15
2009.12.18 途上国支援は飴?
2009.12.18 デンマークの失敗
2009.12.16 深夜まで続くCOP15
2009.12.15 COP15から締め出される市民社会
2009.12.15 アフリカがCOPに待った!
2009.12.13 コペンハーゲンに洪水!!
2009.12.13 COP15で日本は京都を捨てる?
2009.12.13 COP15:議長草案登場
2009.12.11 次期枠組のあり方を巡って
2009.12.10 マザーアース(母なる地球)
2009.12.09 コペンハーゲン合意草案リーク!
2009.12.08 密室の交渉では解決できない!
2009.12.08 Flood is Coming!!
2009.12.08 COP15開幕
2009.12.07 COP15開幕前のコペンハーゲン
◎FoEI コペンハーゲンブログ >こちら
2009.12.15 モンサントが最悪のロビースト賞を受賞
2009.12.14 アフリカ支援の日
2009.12.14 FoEドイツ(BUND)一万人の署名を提出
2009.12.13 クライメート・ジャスティスを求めて コペンハーゲンの通りを“洪水”アクション
2009.12.12 クライメート・ジャスティスを求めて5000人の洪水
2009.12.11 米国に気候債務の返済を!
2009.12.11 メッセージをコペンハーゲンへ ~自転車に乗って~
2009.12.10 破られた約束、もっと削減を!
2009.12.08 COP15開始②
2009.12.08 COP15開始①
2009.12.11 気候会議の一方で・・。
2009.12.07 気候フォーラムスタート、ナオミ・クラインによる冒頭スピーチ
2009.12.07 気候フォーラム 記者会見
2009.12.07 FoE英国のアクション
2009.12.06 “気候特急”へようこそ
2009.12.07 FoEミーティング
2009.12.03 コペンハーゲンから発信
◎「リアルCOP」FoEラテンアメリカ 音声ブログ >こちら
2009.12.15 寒いだなんて、言わないで
2009.12.09 「彼らは京都議定書を潰したがっている!」
2009.12.08 “自然との調和” 国連がボリビアの新提案を承認
2009.12.07 残された時間はわずか、合意形成までは遠し