COP15 (コペンハーゲン会合)
世界の最貧困層の人々にとって最悪の結果に
FoEインターナショナル プレスリリース
2009年12月18日
コペンハーゲンでの気候変動枠組み条約において、先進国が公平で強固な合意を確保することに失敗したことについて、FoEインターナショナル議長のニモ・バッセイは以下の通り述べました:
「コペンハーゲンは軽蔑に値する失敗である。クライメート・ジャスティスは存在しなかった。気候変動が加速する中、先進国は行動を遅らせることにより世界中の何百万人もの最も貧しい人々を飢えや生計手段の喪失へと追い詰めている。この最悪な結果の責任は完全に先進国にある。
先進国、特に、歴史的に最大の温室効果ガスの排出国である米国が、自らその必要性を認識しているはずの排出削減の約束に失敗したことに対して、我々は心底愛想を尽かしている。一方、アフリカ諸国、中国そしてその他の途上国の姿勢は、より建設的であったと評価できる。先進国の失敗の責任を新興国のせいにすることはできない。」
12月17日に漏洩した国連の秘密書は、現在の国際的な合計削減目標が完全に実行されたとしても、気温上昇は国連が設定した2度を大きく超えるであろうことを予測しています。これは、1.5度に制限することを求めた小島嶼諸国を含めた世界の最も脆弱な国々にとって、これは事実上の死刑を意味します。
FoEインターナショナル議長のニモ・バッセイはさらに以下のように述べました:
「大きな排出削減を約束することや気候変動の危機を解決するために必要な新規の公的資金の拠出を提示する代わりに、先進国は途上国に脅しをかけた。この地球を惨憺たる状況に追い込んだ責任をもっとも負っている先進国は、これを解決するための意欲を見せず、その代わりに短期的な政治利権の保護に走っている。
本会議での本当の唯一のリーダーシップは、気候変動の大惨事を防止するための強固な行動を求めるために集まってきた数百、数千もの一般人にあった。彼らの声は大きく成長している。そしてFoEインターナショナルはクライメート・ジャスティスのための戦いに、参加し続けるでしょう。」
FoEインターナショナルは、市民イベント[気候フォーラム」の主な貢献団体の一つであり、La_Via Campesinaと国際女性団体のような団体と協力しています。
FoEインターナショナルは気候変動と戦うための強力で公平な合意のためにはたらき続けます。
「クライメート・ジャスティス・ムーブメントは大きく広がっており、たくさんの人々がどんどん参加している。これは変化の始まりだ。全ての人が、自分の政府により強い立場をとるように求めることができる。例えば消費量を下げ、エネルギーの効率性を高めたり節約をするなど、全ての人が気候変動に挑む行動をとることができる。」とFoEデンマーク(NOAH)のパレ・ベンセンは述べました。
コペンハーゲン合意で失敗したこと:
●先進国は、2020年までに1990年比で少なくとも40%の温室効果ガス削減を約束しなければならなかったこと。これらの削減はオフセットなしの国内削減であるべきである。“クリーン開発メカニズム”を含むオフセットは誤った解決方法であり、これを拒否するべきである。
●先進国は、長年大気中に排出し続けたことに対する気候債務を途上国に負っているという事実を認めなかったこと。
●世界銀行とその気候変動基金は、途上国の負債を増加させ“クリーンコール”のような汚れたエネルギーを促進する機関であるという事実があるにもかかわらず、これが拒否されなかったこと。
●森林が依然として“カーボン・オフセット・イニシャティブ”に含まれており、そしてこのことは気候変動への対策に貢献しない。これは気候変動や森林減少に対する真の解決策から注意を逸らすだけである。コペンハーゲン会議はプランテーションが森林ではないと定めなかった。悪影響をもたらす単一樹種のプランテーションは国連気候交渉から排除されなかった。