ツアー・イベント
第27回 緑化ツアー報告
ゴールデンウィークの4月29日から5月3日、27回目となる緑化ツアーを行いました。年齢も職業も多彩な20人が集まったにぎやかなツアーでした。
村の人たちといっしょに苗木を植えたり、靴がうずもれるさらさらの砂の上、草が回復した場所やポプラが育った林、自然保護区では森の中を歩いたり、砂丘にのぼって360度の地平線を見渡したり、砂漠をジープで走ったり、町を散策したり、日焼けしたり――さまざまな経験がぎゅっとつまった5日間でした。
緑化活動に訪れたのは、ダチンノール村とバイスグ村です。
2001年に活動を開始したダチンノール村ではいま、3期地区の緑化に取り組んでいます。緑化隊は、地元の小学生や村の住民といっしょに、マツを中心にポット苗を植えました。
>ダチンノール村の緑化活動
現地では近年、地元政府の砂漠化対策が浸透し、住民も緑化に積極的になってきました。そのなかで、まだ厳しい環境にあるのがバイスグ村です。今年の家庭農牧場支援のひとつ、ターバイラさんのところにへ向かいました。
砂丘ででこぼこの道なきところをジープで進まなくてはなりません。無事に辿りつけてひと安心。4世代にわたるターバイラさん家族と地元の子どもたちが集まっていました。抜けるような青空の下、みんなでポプラを植えました。
草も少なく、大きな砂丘のあるこの場所も、きっと緑の回復が始まるでしょう。
村長さんのお家でお昼ごはんをいただき、帰りにはお米づくりに熱心なウリトンビリガさんを訪問、牧畜と農業の村の暮らしを垣間見ることもできました。
ツアーの終盤に、みなさんから感想・ご意見をいただきました。
― 現地に来ないとわからないことが多かった。“見てみたい”という好奇心が大事だと思った。
― 遠い問題と思っていたけど、人の暮らしに近いことだった。緑を考える土台になりました。
― ものが少ない生活を見て、本来の人間の豊かさってなんだろう?と考えさせられました。
― 子どもの素直な姿に心がほぐされました。
― 砂漠化した状況や、緑が回復しているところを実際に見て驚いた。
― 砂漠になるのは簡単でも、木を植えて再生するには時間がかかることがわかった。未然に防ぐことが大事だと思った。
みなさんの目を通して見えたことが多くありました。砂漠緑化は、木を植えるというだけじゃなく、自然を壊さない暮らし方ができるかどうか?を問われているのだとあらためて感じました。
これからの活動を考えるヒントにもなり、次の一歩を踏み出す力をもらったツアーでした。
27次隊の皆さん、ありがとうございました。