政策提言
- JBIC環境ガイドライン
- 政府開発援助(ODA)
- JBIC原発指針
- 輸出信用機関キャンペーン
- 国際金融機関への提言
JBIC環境ガイドライン
制定から改訂へ
国際協力銀行(JBIC)は、プロジェクトが与える負の影響を回避・緩和するため「環境社会配慮ガイドライン(以下、ガイドライン)」を制定しました。ガイドラインは、支援プロジェクトの計画策定段階から、環境社会影響を評価し代替案を検討することや、情報公開やステークホルダー協議を行うことを規定しています。
しかし、ガイドラインの制定で全ての問題が解決するわけではなく、実際に環境社会影響を回避・最小化できるかは、今後の運用にかかっています。問題の背景には、現地の社会や政治の状況、ガバナンス(統治力)、支援機関や事業者の環境社会問題に対する意識のレベルや認識などの様々な要因が複雑に絡み合っているからです。
制定後、ガイドラインがどのように実施されているかについてモニタリングを行ってきましたが、そこから、運用面を含め、いくつもの課題が明らかになりました。
ガイドラインは、「施行されて5年以内に包括的な検討を行う」ことを規定しており、これが政府系金融機関の組織改編(注)と時期が重なったため、ガイドライン改訂に向けた取り組みは、2008年10月策定を目途に、組織改編準備と同時並行で進められました。また、日本企業の海外進出という目的をJBICと同じくし、同レベルのガイドラインを持つNEXIも、JBICと同じプロセスでのガイドライン改訂が進められました。
注)2006年5月26日に成立した「行政改革推進法」(正式には「簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律」)によって、JBICのうち国際金融等業務(*2)は新政策金融機関である株式会社日本政策金融公庫の国際部門(新JBIC)として、JBICの円借款業務は国際協力機構(新JICA)に承継された。
FoE Japan では、改訂されるガイドラインが影響を受ける住民や自然環境に配慮し、実際のプロジェクトの課題に即して実効性のあるものとなるよう提言を行いました。
NGOの取り組み
2009.01.05 JBICとNEXIの環境ガイドライン案にパブリックコメント提出
2008.07.24 JBIC実施状況の追加確認調査について意見提出
2008.07.14 ガイドライン改訂論点21「先住民族」に関する提案資料を提出
2008.07.10 ガイドライン改訂論点28「地球環境保全に貢献するプロジェクト支援」に関する補足資料提出
2008.07.10 ガイドライン改訂論点6「生態系の保全」に関する補足参考資料を提出
2008.06.03 JBICガイドライン改訂に関するワークショップレポートをJBICに提出
2008.04.01 4/11 連続セミナー「ODAと公的融資」第2回 開催案内
2008.01.11 ガイドライン実施状況、NGOが追加調査を要請
2007.12.14 1/16 連続セミナー「ODAと公的融資」開催案内
2007.11.30 ガイドライン改訂プロセスに関する要望書提出
2007.11.27 JBICガイドライン改訂に向けNGO共同提言
2007.07.13 JBICガイドライン改訂に市民参加求める要請書提出
2007.06.04 JBICガイドラインに関する公開質問状回答
メールマガジンバックナンバー
2008.07.28 ガイドライン『実施状況確認調査』 追加調査の結果を公開
2008.03.08 追加調査実施の決定…そしてガイドライン改訂の論点整理へ
2008.01.31 JBIC環境社会配慮ガイドライン改訂 第二回コンサルテーション会合の行方は?
2007.12.03 JBICの環境社会配慮ガイドライン実施状況 自己採点の内容は?
2007.11.30 よりよいガイドラインにするための改訂プロセスのあり方とは
2007.11.22 JBIC・NEXIの環境社会ガイドラインの改訂作業が始まりました