オンライン署名 「日本政府にミャンマー軍を利するODAと公的資金供与事業の停止を求めます」11,210筆提出 官邸前アクション

#ミャンマー軍の資金源を断て

#JapanStopODAtoTheMyanmarJunta #NoMoreBusinessWithTheMyanmarJunta

日時: 2024年5月28日(火)   18:30~19:30 
場所:官邸前(最寄駅:国会議事堂前駅)  
※少雨決行(荒天の場合中止) 
※最終的な実施判断は当日正午に当サイトでお知らせ予定 
※新型コロナウイルス感染対策を各自にてお願いします(オンライン中継も予定しています)

2021年にミャンマーで軍がクーデターを起こしてから、ミャンマー軍によって殺害された人は確認されているだけでも5,107人に及び、今も2万人以上の人たちが不当に拘束されたままです(5月20日時点。政治囚支援協会調べ)。国連人道問題調整事務所(OCHA)の発表では、人道援助を必要とする人は人口の3分の1の1,860万人にも及びます[1]。一方、昨年10月以降、軍の劣勢が伝えられています。軍は兵員の不足から、2月に徴兵制の導入を発表し実際に徴兵が行われていますが、軍に入って市民と戦うよりはと、多くの若者が抵抗勢力側に加わっていると伝えられています。地上戦で不利な軍側はますます空爆に頼るようになり、多くの民間人が殺害され続けています。

日本政府はこの状況でも、ミャンマーへの二国間の援助である政府開発援助(ODA)を続けています。日本政府は7,396億円にも上るODAの円借款事業や、軍と繋がりのある民間投資への支援を継続しています。これを止めたいと考える人びとの声を可視化するため、「#ミャンマー軍の資金源を断て」呼びかけ団体では「日本政府にミャンマー軍を利するODAと公的資金供与事業の停止を求めます」というオンライン署名を実施中です。2月1日に1,282筆を提出しましたが、今回、9,928名の方から新たに賛同をいただき、合計11,210筆(5月21日時点)の署名を日本政府に届けたいと思います。

署名サイト:https://chng.it/hZd6LSXjFG

日本政府が既存のODAや公的資金の供与を続けることには、2023年12月1日の要請書[2]で指摘した通り、以下のような問題点があります。

 第一に、既存のODA案件については2021年2月のクーデターにより契約先が消滅したにもかかわらず、二国間の国際約束を伴うODAを継続していることなどで、日本政府がクーデター後の軍事支配体制を暗黙に支持しているように見えることです。

 第二に、ODA事業や公的資金を供与している事業が、バゴー橋建設のように軍系企業に利益をもたらし、軍を利することです。ODAの海外投融資案件であるティラワ経済特別区(SEZ)事業では、日本政府は大手商社・銀行と共に、工業団地部門を運営するミャンマー・ジャパン・ティラワ・ディベロップメント社(MJTD)に出資をしています。クーデター後すぐに軍がティラワ管理委員会の委員長を拘束し新たな人物を任命しており、事実上、軍が運営に関わっている状態です。MJTDに利益があった場合には配当が支払われますが、この配当が軍を利する可能性は否めません。また、日本政府は、ODA以外の公的資金もミャンマーでの民間事業に供与しています。ヤンゴン博物館跡地再開発事業(通称:Yコンプレックス事業)は、ミャンマー最大都市ヤンゴンで、陸軍が所有する軍事博物館跡地に大規模複合不動産を建設・運営する事業ですが、国土交通省所管の官民ファンドである海外交通・都市開発事業支援機構(JOIN)が出資、また、財務省所管の輸出信用機関である国際協力銀行(JBIC)が融資しています。Yコンプレックス事業が関係している兵站局は、英国政府に「弾薬、爆弾、ジェット燃料といったミャンマー軍の装備の調達に重要な役割を担う」機関である、と指摘を受けています[3]。

 第三に、日本政府が貸し出したODA資金がミャンマーの金融機関にプール・管理される「ツーステップローン」という形のODAがあります。その資金が、金融機関を支配下に置くミャンマー軍の管理下に入る恐れがあります。

 そして第四に、円借款はミャンマーが日本に返済しなければいけない「融資」である点です。これは、ミャンマーの人びとの負う債務を増大させます。既に2020年までの日本政府からの貸付累積額が27億6180万ドル[4]となっているミャンマーに、新たに7,396億円(11月10日のレートでおよそ49.3億米ドル)もの債務が追加されることとなります。上述のとおり、ミャンマー軍の資金源となっている、またはその可能性が十分にあるODAの返済を、ミャンマー軍による深刻な人権侵害や残虐行為に苦しむミャンマーの人びとに数十年先まで負わせることになってしまうのです。

こうした問題点の指摘に賛同してくださった1万人の声を届けるため、総理官邸前でのアクションを行います。

[1] OCHA Myanmar: 
https://www.unocha.org/myanmar
[2] 【要請書】ミャンマー軍を利するODAと公的資金供与事業の停止を日本政府に求めます
http://www.mekongwatch.org/PDF/rq_20231201.pdf
[3] Foreign, Commonwealth & Development Office, “New UK sanctions target human rights violations and abuses in Myanmar and Pakistan,"
December 10, 2021: https://www.gov.uk/government/news/new-uk-sanctions-target-human-rights-violations-and-abuses-in-myanmar-and-pakistan
[4] 外務省 ODA国別開発協力実績アジア.
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/shiryo/jisseki/kuni/asia.html

呼びかけ団体 

メコン・ウォッチ、国際環境NGO FoE Japan、武器取引反対ネットワーク(NAJAT)、アーユス仏教国際協力ネットワーク、日本国際ボランティアセンター(JVC)

問い合わせ先   

国際環境NGO FoE Japan
Email: info@foejapan.org 電話: 03-6909-5983

#ミャンマー軍の資金源を断て これまでの要請・アクション

・2021年3月4日 【要請書】日本の対ミャンマー公的資金における国軍ビジネスとの関連を早急に調査し、クーデターを起こした国軍の資金源を断つよう求めます(35団体賛同)
・2021年4月1日 【共同要請書】ミャンマー国軍を利する日本政府の経済協力事業を直ちに停止するよう求めます(19団体賛同)(4月8日更新版:10団体賛同追加)
・2021年6月1日 【共同要請書】日本政府はミャンマーに対する経済協力事業の全面的な見直しを(42団体賛同)(6月7日更新版:2団体賛同追加)
・2021年8月1日 【共同声明】 ミャンマー:クーデターから半年 日本政府は国軍の暴挙を止めるための具体的な行動を(20団体賛同)
・2021年9月15日 【要請書】イェタグン・ガス田開発プロジェクトからミャンマー国軍に資金が流れないよう早急な措置を求めます
・2021年4月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て 外務省前アクション
・2021年4月9日 #ミャンマー国軍の資金源を断て 官邸前アクション
・2021年4月13~19日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ 連続アクション報告:日本の7政府機関・12企業への要請・アピール
・2021年5月13日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ ミャンマーでの通信遮断=人権侵害をやめて!KDDI、住友商事前アクション報告
・2021年5月21日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ ストップODA!ダイ・イン @ 外務省前
・2021年6月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ 「日本政府は Act Now!」官邸前アピール
・2021年6月18日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ 人権侵害に加担しないで!ミャンマーでのガス事業 経産省・JX石油開発・三菱商事前アクション報告
・2021年7月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ 「ジェット燃料の軍事転用はない?」ENEOS前アクション /「独自のパイプ、錆びてませんか?」官邸前アピールの報告
・2021年8月2日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ クーデターから半年。ミャンマー追悼と希望の集い @官邸前 ~ 自由と未来と民主主義のために!
・2021年9月2日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ オンラインセミナー「クーデターから7ヶ月 現地情勢と日本の経済支援を振り返り、これからを考える」
・2021年10月1日(荒天により10月5日に順延) #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ クーデターから8ヶ月@官邸前アクション 新政権はただちにミャンマー経済支援の見直しを!
・2021年11月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て 官邸前アクション ミャンマー情勢を見続けて9か月 新政権は今度こそ経済支援の方針転換を!
・2022年2月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て 国軍によるクーデターから1年 日本政府に署名提出/官邸前アクション
・2022年3月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て イェタグン・ガス田開発から責任ある撤退を! 経産省・ENEOS・三菱商事前アクション 
・2022年3月22日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ オンラインセミナー「日本関与のイェタグン・ガス田からの資金を問う」 
・2022年4月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ミャンマー国軍が得する経済支援?まだ続けるなんて嘘でしょ ー 官邸前アクション 
・2022年5月13日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ~ オンラインセミナー「脅かされるミャンマーの少数民族の命と暮らし 悪化する人権状況の報告」 
・2022年6月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て 土地の賃料が国軍に?! 日本政府はYコンプレックス支援の即中止を ー 官邸前アクション
・2022年6月15日 #ミャンマー国軍の資金源を断て クーデターから500日 ツイッターアクション
・2022年7月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て 日本政府が秘密裏に国軍と「友好的な協議」?! 国軍への経済協力はあり得ないー 官邸前アクション
・2022年7月1日 内閣官房内閣審議官のミャンマー訪問に対する抗議と要請
・2022年8月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て  日本政府はミャンマー国軍とお友達のままですか?ー総理官邸前アクション
・2022年9月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て  人災は止められる 日本政府はイェタグン・ガス田から早期撤退と安全な閉鎖を!ー総理官邸前アクショ(雨天のため中止)
・2022年10月4日 #ミャンマー国軍の資金源を断て  これって「国際協力」ですか?日本政府は実施中の対ミャンマーODAを止めて!ー 外務省前アクション
・2022年10月4日 【要請書】日本政府の対ミャンマーODAの停止を求めます
・2022年11月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ミャンマー追悼と希望の集い~日本政府はミャンマー国軍と手を切って!ー 官邸前アクション
・2022年12月5日 #ミャンマー国軍の資金源を断て  大事なことなので何度でも言います!- 日本政府は実施中の対ミャンマーODAを止めて!ー 外務省前アクション
・2022年12月5日【要請書】日本政府の対ミャンマーODAの停止を求めます
・2023年2月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て  クーデターから2年 ~ 官邸前アクション「日本政府は対ミャンマー政策の再構築を!」
・2023年2月1日【共同声明】クーデターから2年 日本政府は対ミャンマー政策の再構築を
・2023年4月7日 #ミャンマー国軍の資金源を断て  日本政府はミャンマーに対する人権外交の実現を!ー官邸前アクション
・2023年6月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て 日本政府は、ミャンマー国軍の残虐な国際犯罪を止める側に立って!-外務省前アクション 
・2023年8月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て  ミャンマー・クーデターから2年半実はASEANに丸投げ?日本の対ミャンマー政策は矛盾だらけ-官邸前アクション
・2023年10月3日 #ミャンマー国軍の資金源を断て 新外相にもお伝えします!再び、対ミャンマー政府開発援助(ODA)の停止を求めます-外務省前アクション  
・2023年10月3日【要請書】改めて日本政府の対ミャンマーODAの停止を求めます
・2023年12月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て ミャンマー軍を利するODAと公的資金供与事業の停止を求めます-官邸前アクション
・2023年12月1日【要請書】「ミャンマー軍を利するODAと公的資金供与事業の停止を日本政府に求めます
・2024年2月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て クーデターから3年 今こそミャンマー軍を利する日本からの資金の流れを止めるべき!ー官邸前アクション
・2024年4月1日 #ミャンマー国軍の資金源を断て 嘘でないなら裏がある? ミャンマー軍を利する日本の公的資金を止めて!ー官邸前アクション

以上

 

関連する記事

連続セミナー:ミャンマーからの声を聞く 第4回「危機を切り抜ける もっとも弱い立場の人たちに人道援助を届けるためには」

開発と人権

【4/1 アクション報告】嘘でないなら裏がある?ミャンマー軍を利する日本の公的資金を止めて!-官邸前アクション

開発と人権

嘘でないなら裏がある?ミャンマー軍を利する日本の公的資金を止めて!-官邸前アクション

開発と人権

連続セミナー:ミャンマーからの声を聞く 第3回「脅かされる川と暮らし 紛争地域での開発の見えない代償」

開発と人権

【2/1 アクション報告】クーデターから3年 今こそミャンマー軍を利する日本からの資金の流れを止めるべき!ー官邸前アクション

開発と人権

連続セミナー:ミャンマーからの声を聞く 第2回「闇を払う ミャンマー警察官が抵抗運動に加わるまで」

開発と人権

関連するトピック

関連するプロジェクト