【フィリピン市民団体のプレスリリース】資産運用会社の化石燃料ガスからの撤退を受け、コミュニティと活動家は日本の金融機関に同様の対応を要請

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6月の株主総会シーズンに合わせ、フィリピン市民団体がみずほフィナンシャル・グループ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャル・グループ、大阪ガスに対し、フィリピンの生物多様性の中心地で環境破壊をもたらしている化石燃料ガス事業に対する金融支援を停止し、同事業のリスクと影響を認めて既に支援を取りやめている金融機関の例に倣うよう求める要請書を提出しました。

詳細は、以下の要請書をご覧ください。

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以下、フィリピン市民団体によるプレスリリース(和訳)です。


プレスリリース|2023年6月29日

フィリピンと日本のクリーンエネルギーを目指す団体、環境保護団体、コミュニティは、みずほフィナンシャル・グループ、大阪ガス、三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友フィナンシャル・グループを含む日本の大手金融機関に対し、フィリピンの生物多様性の中心地で環境破壊をもたらしている化石燃料ガス事業に対する金融支援を停止し、同事業のリスクと影響を認めて既に支援を取りやめている金融機関の例に倣うよう要求した。

今年5月及び6月には、環境保護団体のProtect VIPとCenter for Energy, Ecology, and Development(CEED)が、ヨーロッパとアメリカの金融機関に対し、ヴェルデ島海峡(VIP: Verde Island Passage)における化石燃料ガスへの融資を中止するよう要請した。VIPは5つの州に取り囲まれた海峡で、300種以上のサンゴと約1736種の近海魚種が生息している。世界で最も生物多様性の豊かな海洋生息地であり、「海のアマゾン」と呼ばれている。200万人以上のフィリピン人が、生計手段や栄養源をVIPに依存している。しかし、化石燃料ガスや液化天然ガス(LNG)の大規模拡張により、VIPは脅威にさらされている。

こうした金融機関とのエンゲージメントの結果、ドイツの資産運用会社であるDWSは、6月中旬に開催された株主総会において、最新の環境・社会・ガバナンスデータ等を考慮し、サンミゲル社の持ち株を2023年4月30日をもって売却したと公表した。DWSはまた、先月のShellの株主総会で、Shellがバタンガスで計画しているLNGターミナルに関して、環境・社会基準をどのように適用しているかについて質問した。一方、米国の金融機関は、VIPとそれに依存するステークホルダーに悪影響を及ぼすのを避け、フィリピンのエネルギー移行を真摯に支援するために、ガスではなく再生可能エネルギーへの投資に目を向けるべきという呼びかけに対し好意的な反応を示した。

「これらの動きは、VIPを保護する機運の高まりと緊急性の高まりを示しています。私たちは、化石燃料ガスがVIPや他のどこであっても適さないことを訴えてきました。私たちは、VIPが危機から脱するまで、努力を続けます」と、Protect VIPの呼びかけ人であるEdu Gariguez神父は語った。

CEEDの事務局長であるGerry Arancesは、「化石燃料ガスは経済的に理にかなっていないだけでなく、座礁資産という重大なリスクをもたらします。そして、私たちのエネルギーの未来に役割を果たす余地はまったくありません。必要とされているのは、銀行が、豊富でかつ直ちに利用可能な真の再生可能エネルギー源を支援し、最終的に化石燃料ガスへの投融資を打ち切ることです」と述べた。

みずほ銀行、大阪ガス、三菱UFG銀行、三井住友銀行の株主総会に合わせ、影響を受けているコミュニティと環境団体は、これらの金融機関に対し、VIPを保護し、化石燃料ガス事業への投融資を撤回するために直ちに行動を起こすよう訴えた。

化石燃料へ投融資する日本の金融機関へのProtect VIPからの要請書には、SMCグローバル・パワー・エクセレント・エナジー・リソーシズ社(SMC-EERI)とアトランティック・ガルフ・アンド・パシフィック・リンシード社(AG&P-Linseed)に対して提出された様々な問い合わせや苦情が記載されており、拙速な土地転換や違法伐採など、事業の政府許認可要件の遵守に関する重大な欠陥を明らかにしている。

三菱UFG銀行、みずほ銀行、三井住友銀行は、報告書「Banking on Climate Chaos」で報告されているように、サンミゲル社(SMC)に対する最大の投融資を実施している金融機関に含まれる。SMCはフィリピン最大のガス開発会社で、化石燃料ガス発電所のひとつはバタンガス州にある。さらに大阪ガスは、AG&P-Linseedの液化天然ガス(LNG)ターミナルに出資している。

「大阪ガス、三菱UFG銀行、みずほ銀行、三井住友銀行といった日本の金融機関は、フィリピンのガス拡張に巨額の資金を注ぎ込み、気候危機を悪化させ、漁民の生活と地域の海洋生物多様性を破壊しています。株主総会を機にこれらの金融機関の投資家は、化石燃料ガスインフラへの投融資が、今後低下する見通しのガス需要によって大きな座礁資産リスクを伴うことを認識すべきです。これらの金融機関による化石燃料ガス投融資は、地球と投資家の共有財産を危険にさらしています」とFoE Japanの長田大輝は述べている。

三菱UFG銀行と三井住友銀行は、先週のみずほと大阪ガスの株主総会に続き、本日株主総会を開催する。

問い合わせ

国際環境NGO FoE Japan 
電話: 03-6909-5983 または、問合せフォーム

 

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