MAKE the RULE キャンペーン
トップ|FoE Japan@MAKE the RULE|BIG ASKとMAKE the RULE|Radioheadとのコラボ
BIG ASK と MAKE the RULE
●世界初の気候変動法案は市民の要求から誕生した
2008年11月、英国は世界で初めて政府に温室効果ガス削減を義務付けた「気候変動法」を制定しました。2050年までに1990年比80%、2020年までに34%の温室効果ガスの削減を法的拘束力のある目標として設定しています。
その達成のために5年ごとの「炭素予算」システムを創設、ビジネスや国民に道筋を示すとともに低炭素社会へシフトする投資を促進します。また、独立機関「気候変動委員会」を設置し、専門的立場から炭素予算の着実な実行のためにアドバイスします。
この意欲的な法案成立の背景には、NGOの力強い働きかけがありました。
英国では、政府の委員会の調査等からすでに気候変動の深刻な影響を回避するためには2050年までに60%の削減が必要といった合意がありました。にも関わらず、実際の削減状況は横ばいに留まり、「定量的な削減」に対する時の政府の責任はあいまいだったのです。
そこで、FoE英国は2005年、これを義務化する法律の必要性を訴え、『Big Askキャンペーン』を開始しました。
「定量的な削減」が重要なのは、削減を開始するのが遅くなれば遅くなるほど、大気中に排出されるCO2総量は多くなり、気候変動の影響を悪化させるとともに、削減コストも高くつき、将来世代の負担を大きくするからです。FoE英国は、マンチェスター大学ティンダルセンターの協力を得て、科学的研究に基づくシナリオを提示しました。
●地域グループとメディアを効果的に使ったキャンペーン
キャンペーンは、全国の市民に呼びかけ、気候変動法案成立をお願いするハガキやEメールを地元の国会議員に送るアクションを大々的に展開しました。各地のFoE地域グループは、地元の議員を一人一人説得しました。
ロックグループ、レディオヘッドのトム・ヨークが積極的にスポークスマンを務め、FoE英国代表(当時)のトニー・ジュニパーとともに多くのメディアに登場しました。その他多くの著名人たちもキャンペーンを支持し、コンサートに参加したり、ビデオメッセージを寄せるなど、大きなムーブメントを巻き起こしました。
こうした活動の結果、全国会議員の3分の2が気候変動法案の支持を表明し、2007年11月、ついに法案が成立したのです。
法案成立後も、FoE英国は法案のさらなる強化に向けキャンペーンを続け2050年の削減目標の引上げ(60%から80%へ)を達成しました。
署名や動画メッセージなどを通じ、キャンペーンには、20万人以上が参加しました。
●欧州への広がり
英国での「気候変動法(案)」の成立により、FoE英国の「The Big Ask」キャンペーンが大きく寄与しました。メディアを効果的に活用したこの市民キャンペーンは2008年から、欧州全域にも拡大、展開され、欧州各国政府およびEU政府に対し、法的拘束力のある年次ごとの削減目標を定め、EU全体として2020年までに温室効果ガスの40%削減、2050年までに100%削減を達成するよう求めています。
2009年、英国に続きオーストリア、ベルギー、フィンランド、アイルランド、マルタ、スコットランドでも気候変動法案が提出され、他国でも検討が行われています。
●気候政策を変える市民の力、日本でも
FoE Japanは、FoE 英国・欧州のBig
Askキャンペーンのエールを受け、多くの市民の皆さんとともに日本の気候政策を変えていきたいと思います。
2008年8月より、日本政府に先進国の責任にふさわしい中長期削減目標の設定と具体的政策を求めるMAKE the RULEキャンペーンを、全国200以上の団体とともに展開しています。
FoE 英国 The Big Ask キャンペーン
> https://www.foe.co.uk/campaigns/climate/news/big_ask.html
FoE 欧州 The Big Ask キャンペーン
> https://www.bigask.eu/
MAKE the RULEキャンペーン
> https://www.maketherule.jp/
トップ|FoE Japan@MAKE the RULE|BIG ASKとMAKE the RULE|Radioheadとのコラボ