プロジェクト
リニア
リニア中央新幹線は、東京・名古屋・大阪の三大都市圏を約1時間で移動可能にすることで、日本の大動脈輸送を二重系化し、巨大都市圏をつくって経済を活性化することを目的とするJR東海の超高速鉄道です。リニアの研究開発が始まったのは約60年前。長い間、「夢の超特急」と呼ばれて期待されました。
しかし、リニアがもたらす未来は、今、私たちの目指す持続可能な未来とは一致しません。国内最大級の開発事業となるリニア事業には、独特な地形・地質を有し、固有種や絶滅危惧種も多く生息する南アルプスの貴重な生態系の破壊、何十万人もの人々の命や生活の源となる地下水や河川水量への影響、土砂崩れ等の甚大な自然災害リスクの増加、大都市集中の促進、地方のインフラ開発依存、沿線住民の権利の侵害、エネルギーの大量消費、公共交通機関としての安全性への疑問など、様々な犠牲やリスクが伴っていることを、私たちは見過ごしてはならないのです。
すでに工事が進む沿線各地で、水枯れ、陥没事故、土砂崩れ、車両火災等様々な事故や問題が発生しており、さらに住民の権利の侵害や住民間の対立等、地域社会に深刻な問題が生じています。