脱原発・エネルギーシフトに向けて
3/7 緊急院内セミナー
「どうする? 放射線による健康被害への対応-市民・専門家による提言」
>当日資料はこちら
福島の子どもたちから新たに甲状腺がんが見つかりました。甲状腺がんと診断されたのは、これで2011年度中に受診した原発周辺13市町村の3万8114人中、3人となり、他に7人が甲状腺癌が疑いがあるとされています。福島県側はいち早く福島原発事故との因果関係を否定。しかし、これでよいのでしょうか。
現行の福島県県民健康管理調査は、目的が「不安解消」、放射線影響は「極めて少ない」ことが前提となっているのにくわえ、小児甲状腺がん以外の疾病がわかるような項目となっていないこと、対象範囲が狭いこと、本人への情報開示や説明、議論や結果の透明性や開示が十分でないことなどが指摘されています。
このたび、「放射線被ばくと健康管理のあり方に関する市民・専門家委員会」では、健康管理のあり方に関する緊急提言を策定しました。提言の内容に関して紹介し、政府との対話を行うための院内セミナーを開催します。
※IWJ(インディペンデント・ウェブ・ジャーナル) 【チャンネル7】にて中継します。
>https://iwj.co.jp/channels/main/channel.php?CN=7
>「緊急提言」はこちら
>「放射線被ばくと健康管理のあり方に関する市民・専門家委員会」概要はこちら
日時 | 2013年 3月7日(木)12:30~15:30 ※12:00からロビーにて入館証を配布します |
会場 | 衆議院第一議員会館 多目的ホール >地図 最寄駅:東京メトロ 永田町駅、国会議事堂前駅 |
内容 | 12:30~14:00 14:10~15:30 |
申込み | 申込みフォームよりお申込みください >申込みフォームはこちら |
主催 | 放射線被ばくと健康管理のあり方に関する市民・専門家委員会 |
協力 (調整中) |
原発事故子ども・被災者支援法 市民会議 |
問合せ | 放射線被ばくと健康管理のあり方に関する市民・専門家委員会 事務局 国際環境NGO FoE Japan/tel: 03-6907-7217(日中・昼間のみ) E-mail: finance@foejapan.org |
当日資料
>開催案内はこちら
プログラム
資料1:「放射線被ばくと健康管理のあり方に関する市民・専門家委員会」による緊急提言
資料2:政府への事前質問
甲状腺がんの現状~疫学的観点から…津田敏秀さん(岡山大学大学院環境学研究科 教授)
2月13日の福島県県民健康管理調査の甲状腺癌についての発表では3万8,114人中、3人の甲状腺癌、7人が疑いという事態。7人の「疑い」とは、10%は偽陽性(陰性なのに陽性と診断されてしまう)となので、約90%の確率である。すなわち、実際は3人+7人×0.9=9人乃至10人が甲状腺癌ということとなる。
検査をして病気だったとわかった数(有病率)は、実際に発生した数(発生率)よりも多くでるという反論がある。しかし両者の違いを考慮に入れた上で、ポワソン分布に基づき、計算しても、統計学上有意に「多発」という結果に。事故との因果関係を否定するのではなく、備えを考慮し対応する事態であると捉えるべきだ。
県民健康管理調査の問題点 …島薗進(東京大学大学院人文社会系研究科教授)
県民健康管理調査は、①目的が「不安解消」となっている⇒健康被害の把握と対策とすべき、②影響がないことが前提となってしまっている⇒予断をもたずに現状を把握するために実施すべき、③甲状腺検査結果の地理的情報等が、プライバシーを理由に開示されない⇒第三者が福島県立医大側の見解をチェックできない、④健診がきわめて限定的、検査項目も受ける対象も狭い⇒甲状腺がん以外の疾患の把握ができない
資料4 >福島県県民健康管理調査は住民の信頼を得られるものだったか?
健康相談会から見えてきたもの
…山田真(小児科医、子どもたちを放射能から守る全国小児科医ネットワーク代表)
福島や避難先で健康相談会を繰り返している。見えてくるのは、被災者の深刻な実態だ。経済的にも精神的にも追い詰められている。健診のための医療費の無料化や健康保険の適用を至急行うべきである。
低線量被ばくの影響
…崎山比早子(高木学校、元放射線医学総合研究所主任研究官、医学博士)
政府は100mSv以下の発がんリスクを証明することは困難としているが本当にそうだろうか?DNAの複雑損傷は、その修復ミスにより遺伝的な不安定性が生じる。100mSv以下の低線量・低線量率被ばくによるがんリスクは、広島・長崎の被爆者調査、15か国の核施設労働者調査、原発周辺の小児白血病調査などでも示されている。非がん性疾患の誘発も生じている。低線量放射線リスクはがん性、非がん性疾患共にゼロでない。基礎科学的には説明できる。疫学的な研究結果もこれを支持している。
資料5 >国会東京電力福島原子力発電所事故調査委員会報告書から見る放射線専門家
We are Friends of the Earth ! |