出版物・発表資料
ドキュメンタリー「忍び寄る原発―福島の苦悩をベトナムに輸出するのか―」
2013年5月10日
福島事故による汚染は今も拡大し続けていますが、日本政府は海外への原発技術の輸出を推進しています。
ベトナムの原発建設計画が進行している地域で住民の声、また、福島の現状と住民の声をドキュメンタリーを通じて伝えます。
ドキュメンタリー「忍び寄る原発―福島の苦悩をベトナムに輸出するのか―」
2012年制作/監督:中井信介/制作:FoE Japan/26分
●内容
海外では新興国を中心に新たな原子力発電所の建設が進められています。日本は「温室効果ガスの排出が少ない原子力発電は地球温暖化対策に不可欠」との立場で技術輸出を推進しています。また、温室効果ガスの排出枠確保などの思惑も絡み、海外での原子力発電所建設を積極的に支援しています。
建設計画が進行している地域の住民たちは、原子力発電や福島事故を正しく理解しているのでしょうか?また、原子力発電所建設に対してどのような思いを抱いているのでしょうか?ベトナムの原子力発電所建設予定地を訪ねました。
一方、福島原発事故の影響は、いまだに収束していません。事故の影響で故郷を追われた人が大勢いる一方で、避難したくてもできない人がいます。その現状と住民の声を伝えます。
●中井信介 監督 プロフィール
1967年京都生まれ。93年よりフィリピンのスラム街や米軍基地跡地の写真を撮り始め、新聞や雑誌で発表する。96年にアジアウェーブ賞受賞。99年よりビデオ取材を始め、TBSの報道特集やNews23などで発表する。2001年よりアジアの基地問題や環境問題をテーマに映画制作を始める。「がんばれ!ファンセウル」で国際人権教材奨励事業AWARD2006を受賞。 「ナナイの涙」で座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル入賞(2010年)、 福井映画祭審査員特別賞(2010年)。
●中井信介さんのメッセージ
“福島原発事故がいまだ収束していないにも関わらず、日本政府はベトナムに原発を輸出することを決めました。それは道義的に許されることではありません。
原発建設予定地周辺は、風光明媚で農業や漁業が盛んな豊かな土地です。住民の多くは「住み慣れた土地を離れたくない」と訴えています。 しかし、原発の危険性が正しく伝わっていないために、予定地から僅か1kmしか離れていない土地への移転を自ら選びました。
もしも将来、ベトナムに建設される原発で事故が起こってしまったら、彼らはどうなってしまうのでしょうか?それを考えると恐ろしくてなりません。 原発輸出には、税金から巨額が融資され、私たち日本国民もベトナムの原発に対して責任を負わねばなりません。”
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