聞こえていますか、私たちの声 オンダンカクサの現場から
ガーナ/Ghana
ガーナは現在、国の経済に数百万ドルの打撃を与える可能性のあるエネルギー危機に直面しています。ガーナは1983年や1994年、そして1997-98年にも、電力配給体制や産業生産力の低下、職業や収入を失うことなどを経験しています。

■ エネルギー危機の前兆

過去の経験によると、天候の変化やそれによる紛争はエネルギー危機の前兆です。サハラ砂漠からギニア湾にかけて砂あらしを運ぶハルマッタン風は、相次ぐ森林伐採の影響で、過去2年間でますます強く吹き付けています。現在では沿岸地域でも、乾季には砂あらしの影響で視界を遮られる事態になっています。また、羊飼いたちは牧草や水を求め、南に向かい徐々に移住し、農民たちと対立を深めています。

■ エネルギー危機の影響

雨が降ったとしても、水力ダムの集水地域には降ることはありません。産業界は、25%のエネルギー消費削減を余儀なくされました。軽原油の値段上昇は、2007年のエネルギー危機の損失をより拡大しました。絶え間ない電力の変動は、家庭では、電気器具の損傷や、食中毒、発電機による騒音や汚染などに悩まされ、ほとんどの病院では、CTスキャンが故障していて、本来は避けられるはずの病気や死亡につながっています。
この国が経験したエネルギー危機は、ガーナ人に気候変動による影響の深刻さを思い知らせました。人間の行動によって引き起こされる地球温暖化は、経済先進国と発展途上国が一丸となって石油への依存を止めなければ、人類に悲惨な結果をもたらすでしょう。

■ 変化へのチャレンジ

温暖化影響により土地は痩せ、作物・畜産物の生産量を低下します。これらの変化に対応するために、農業経営者たちは組合をつくり、教訓や技術を共有し始めました。干ばつに強い農作物に切り替えたり、食物の安全性を守るために農作物の多様化を図ったり、家畜農業から狩猟・採集に切り替える動きがあります。

ガーナ 温暖化とエネルギー危機

マビス・アエンス
(27歳 エンジニア)

私達が日々の仕事を行うために、電力は必要不可欠なので、局所的な停電は、職場での生産性に影響を与えています。さらに、この停電のせいで私たちの地域は夜間に闇に包まれるので、夜間の生活、ビジネスがとても不便になりました。高温の為、睡眠をとることも難しくなりました。気候の不調を和らげる方法を見つけない限り、私たち人類の存続さえも脅かされることになるでしょう。私たちは皆、人類がゆっくりと滅亡への道をたどっていることを実感しています。

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アヲ・デデ
(40歳 農業経営者)

とても長い干ばつが起こっています。また、その後に降る雨は多くの損害を引き起こしています。昔から私たちが従ってきた降雨パターンは、完全に混乱してしまっていて、農業に深刻な影響を与えています。

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テッテー・ナーテイ
(55歳 軍人)

私たちは、温暖化やの天候変化についてラジオから情報を得ます。世界中の指導者たちが、この事態に対し緊急に行動を起こすように望みます。もしそれが成功しなかったのなら、将来に渡って私達は子どもたちから許されることはないでしょう。

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情報提供:エラスマス・ニー・アボレリー / FoE ガーナ


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