聞こえていますか、私たちの声 オンダンカクサの現場から
ドイツ/Germany
ドイツでは平均気温が上昇しています。特に秋は以前よりも暖かくなり、前世紀の初めよりもこの季節の温度は1.1℃上昇していますが、これは前兆に過ぎないのです。気候モデルでは、平均気温が前世紀の後半とさらに比べても2℃上がる恐れがあると予測されています。

■ 変化する気候

冬の気温が異常に高くなるに伴い、嵐や豪雨に見舞われています。1974年から、冬の降雨量が34%増加し、春と秋の降雨量が10%増加していることを観測しています。秋と冬の降雨量が増加しているのに対し、夏の降雨量は減少しています。一部の地域ではすでに干ばつに見舞われています。水危機は農業に深刻な脅威をもたらし、山火事がさらに起きやすくなっています。雨が最も少ないブランデンブルグでは、地下水が著しく減少しました。最悪の場合、2050年までに地下水が半分に減少するといわれています。

■ エネルギー革命の必要性

地球温暖化を抑止するために、私達は行動を起こす必要があるのです。ドイツの一人当たりの排出量は年間約10トンです。BUND(FoEドイツ)は、ドイツでは2020年までにCO2排出量を1990年のCO2排出量と比較して40%削減しなければならないと考えています。
ドイツの約40%の排出量は発電部門からもたらされています。石炭を段階的に減らし、再生可能なエネルギーのシェアを拡大するためにエネルギー革命が必要です。同時に、エネルギーの効率化が必要とされています。

ドイツ ドイツの気候変動

アンティエ・フォン・ブルック
(FoE ドイツ)

気温が上昇するにつれて、市街地の人々、特に高齢者や心臓疾患を患う人々が最も影響を受ける可能性が高いでしょう。2003年には、5000人以上の人々が暑さのために亡くなりました。今後、夏はさらに死亡者数が増加する可能性があります。気温の上昇とともに、熱帯病が中央ヨーロッパでさえもはびこる恐れがあります。デング熱の症例がすでにフランスとイタリアで報告されています。ドイツではリーシュマニア症(ダムダム熱)の症例があり、またライム病が増加しました。
スキー産業が暖冬化と降雪量の低下に苦しむ一方で、アルプス山脈ではさらに一層深刻な問題に直面しています。気温が上昇した結果、高い山でさえも氷河が溶けて、この20年間で氷河は20%減少しました。氷が減少し永久凍土地帯が溶けるにつれて、岩が緩くなって雪崩が多くなり、そして家や村全体までもが土石流の脅威にさらされています。

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ドイツの現状 1/1

情報提供:アンティエ・フォン・ブルック / BUND:FoEドイツ)

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