聞こえていますか、私たちの声 オンダンカクサの現場から

「オンダンカクサ」へのチャレンジ

「オンダンカクサ」によって苦しむ世界の貧しい人々も、力強くこの困難を乗り切ろうとしています。温暖化の原因となるCO2などの温室効果ガスを削減することを「緩和対策」と呼ぶのに対し、すでに避けることのできない温暖化の影響を予防、軽減させること、被害から復興することを「適応対策」と呼びます。現在、この「適応対策」が、国際レベル、国レベル、コミュニティレベルにおいて最も重要な課題となっています。

国際社会のチャレンジ

国際社会では、途上国が温暖化影響に適応することができるように、国連や国際機関の中で、技術や資金の移転のための枠組みや制度をつくっています。温室効果ガスの削減のための国際枠組みへの途上国の参加を促進するというねらいもあり、日本を含め、積極的に途上国支援を表明している先進国もあります。

コミュニティレベルのチャレンジ

国際社会が、途上国支援制度を検討していますが、途上国のコミュニティでは、すでに深刻な温暖化影響に直面しています。支援の枠組みや制度の確立と実施を待っていられる余裕はありません。また、例え支援制度ができたとしても、影響を受ける全てのコミュニティに分配・救済される確証もありません。今、自分達で差し迫る影響に立ち向かう術を身につけることが重要です。

温暖化影響を受けやすい途上国のコミュニティでは、様々な社会環境問題が複雑に絡み合っています。ひとつひとつの問題に対し、個々に解決しようとするのではなく、地域の社会・環境の状況、課題、全体像の把握が必要です。その上で、温暖化影響やコミュニティのニーズにも柔軟に対応することのできる持続可能な対策・開発を目指さなければなりません。

<温暖化影響へのチャレンジのためにコミュニティに必要なこと>

  • 住民の温暖化問題への理解の促進
  • コミュニティの温暖化影響の現状と脆弱性の把握
  • 現状・将来の温暖化影響に対するコミュニティの対応計画、予防、体制づくり
  • コミュニティ内にある資源や技術(伝統的な手法)等を利用した対応策
  • 地方行政との協力の強化

NGOや先住民族のチャレンジ

途上国を中心としたNGOや先住民族のネットワークは、温暖化の国際交渉や世界の温暖化政策に「オンダンカクサ」の影響を受ける人々の声を反映させるため、各国の政府や国連、国際機関に働きかけを行っています。また、デモンストレーションやキャンペーン、イベントなどでも、「オンダンカクサ」の真実を、たくさんの人々に訴えかけています。

 

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