COPレポート ボン会合 (2011年6月)
クライメート・ジャスティス・ナウによるCOP17議長への声明
2011年 6月14日
私はミシェル・メイナードと申します。クライメート・ジャスティス・ナウに所属するパン・アフリカン・クライメート・ジャスティス・アライアンスを代表して発言させていただきます。
議長、ありがとうございます。
私たちアフリカの人々は大きな期待とともに、議長のもとで行われるダーバン会合(COP17)への準備を行っています。なぜなら、COP17は、南アフリカで開催される締約国会議(COP)というだけではなく、パン・アフリカのCOPとして歴史に残るからです。
私たちは締約国諸国から、ダーバンでは「妥協策」を模索すると聞いています。そこで問題となるのは「誰のための妥協策か」ということです。私たちは、人類としてその未来を共有している地球の、その弱り切ったシステムに妥協策を求めることはできません。
また、すでに気候変動の負の影響に苦しんでいるアフリカの人々に妥協策を求めることはできません。作物損失の増加、水不足、強制移住、民族間衝突といった負の影響に対し、アフリカの人々にはほぼ責任がないのです。さらに、私たちの生態系、あなた方の子ども達、私の子ども達といった生物のコミュニティから、妥協策を求めることはできません。なぜなら、それら全ては平等に本源的な価値を持ち、全ての生命は尊いからです。
ダーバンにおける成果は、アフリカ、その土地と人々のために次の事項を含まなくてはなりません:
-全ての締約国が既に約束しているバリ・ロードマップ下での、2つの交渉トラックにおいて成果をだすこと
-京都議定書において、先進国は野心的で法的拘束力をもった第2約束期間に参加しなくてはならない。そして、気温の上昇を1℃~1.5℃に制限し、ギガトンギャップを埋めるには、公平性と歴史的責任の原則にのっとり科学に従うことが重要である。
-締約国による条約への不遵守に対して、法的措置が取られなければならない。
-「新たな炭素市場」は、気候変動への誤った解決策として拒否されなければならい。
-条約下において、革新的な資金源の確保により、新規の追加的で予測可能な資金を必要とする。
そしてこの資金の少なくとも半分は、適応、損失、損害に割り当てられなければならない。
-IPRs(知的所有権)を取り除くことによる、有効かつ適切な技術移転を必要とする。
-重要性の高い職業を作り出すための、ジャスト・トランジション(公平な移行)を運用化する。
-交渉プロセスに関して、包括的な参加による成果、満場一致による意思決定を確保する必要がある。
議長、ありがとうございます。