九十九里沖に巨大建造物?多額の税金が投入される「首都圏CCS事業」とは

気候変動2026.6.26

白里海岸からの初日の出風景に掘削機を重ねたイメージ(九十九里の海をまもる会作成)

首都圏CCS事業とは?

「首都圏CCS事業」とは、東京湾にある製鉄所などで発生するCO2を回収して、千葉県を横断する80kmにもおよぶパイプラインで太平洋側へと運び、九十九里町沖の海底に貯蔵するという事業構想です。九十九里沖にはCO2を地下に埋めるための巨大な掘削機や圧入設備も建設される計画で、美しい日の出・日の入りで有名なこの地域の風景が大きく変わろうとしています。

まもなく7月にも試掘(貯留に適した地層や安全性を確認するために行う地質調査・掘削作業)が開始される見込みですが、情報公開が不十分で地元の方にもまだまだ知られていません

最終的な実施判断は2027年3月の予定です。
一人でも多くの方にこの事業について知っていただき、問題点を踏まえて議論されるよう、FoE Japanでは地元の方々と連携しながら情報発信していきます。

何が問題?

  1. 地震などでの漏洩リスク
    • 地震などで貯留層の上部の泥岩層が破損し、CO2が漏れ出すおそれがあります。
  2. 漁業や生態系への影響
    • CO2が漏れると周辺の海水が酸性化します。漁業対象種にも悪影響のおそれがあります。
  3. 数千億円の税金投入
    • 数千億円もしくはそれ以上が見込まれますが総額は不明。間接的に市民の負担になります。
  4. 住民はほとんど知らない
    • これほど大規模な事業なのに、ごく狭い範囲の住民にしか説明が行われていません。
  5. 削減できるCO2はわずか
    • 年間回収量120万トンは、君津製鉄所から出る1400万トンの10分の1以下。
    • 再エネへの転換や製鉄方法の変更(電炉、水素還元等)などもっと効果的な方法があります。

そもそも、CCSって何?

CCSとは、カーボンキャプチャーアンドストレージ(Carbon Capture and Storage、炭素回収貯留)の略で、製油所や発電所、工場などから排出される二酸化炭素(CO2)を分離・回収して地中に貯めることを指します。
脱炭素技術として注目を集めており、多額の公的資金も投入されていますが、多くの問題点を抱えています。
動画やQ&Aで解説していますので、ぜひご覧ください。

🔽 動画「CCS 夢の気候変動対策?」

Part 1
Part 2(首都圏CCSについては 3:08 から)

🔽 Q&A「CCS(炭素回収貯留)ってなに?」

あなたにできること

1. オンライン署名に参加しよう
反対の声を集めて、経済産業大臣・関連各自治体・首都圏CCS株式会社へ届けます。ぜひご参加ください。

2.千葉県知事に直接意見を届けよう
郵送や電子受付フォームによる提言制度「わたしの提言」で、千葉県知事へ意見を届けることができます。率直な思いをぜひ投稿ください。

▶️ 千葉県 わたしの提言

3.自分の自治体に意見を届けよう
・お住まいの区市町村の首長や議員にも意見を届けましょう。
・自治体のホームページにある意見フォームや、議員のSNSなどを調べてみましょう。

4.イベントや勉強会を企画しよう
FoE Japanへサポート、資料提供などお気軽にご相談ください。

▶️  問い合わせ

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【活動報告】九十九里浜沖におけるCCSのための試掘に関する意見を提出

地域団体

九十九里の海をまもる会
パイプラインが通る予定の地域の住民を中心に、「首都圏CCS事業」の中止を求めて活動されています。該当地域の方は、ぜひご参加ください。

首都圏CCS事業 概要

会社名首都圏CCS株式会社(株式会社INPEXと関東天然瓦斯開発株式会社との合弁会社)
日本製鉄株式会社
貯留地域千葉県外房沖(深部塩水層)
貯留量約120万トン/年 *将来的には500万トンへの拡大を想定
排出源日本製鉄東日本製鉄所君津地区および京葉臨海工業地帯の複数産業
輸送方式パイプライン
事業の特徴京葉臨海工業地帯におけるCO2排出源とCCS貯留地とを大容量パイプライン導管で結ぶ
スケジュール2024年:事前調査や基本設計開始、ボーリング作業一部開始
    パイプライン沿線行政への説明開始
2025年:地元説明、自主的な環境影響評価(事業者資料には「必要な場合のみ」と記載あり)
2026年:上記を継続実施し、年度末までに事業化判断予定
<事業化される場合>
2030年度圧入開始に向け、工事等実施
事業継続年数、終了年度は未定
 

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