連続セミナー:ミャンマーからの声を聞く 第5回「追い詰められるロヒンギャ 終わらない迫害」

ミャンマーでは2021年2月1日のクーデター未遂以降、軍による市民への弾圧や、激化する軍と少数民族革命勢力との衝突により、国内避難民が290万人に達する混乱状態となっています。軍による弾圧で死亡した人は5,000人近くに達しています。日本はミャンマーに対して最大の援助国でありながら、未遂クーデター以降も政府開発援助(ODA)を継続しているほか、軍のビジネスに関係する事業に公的資金を供与したままで、その影響力を正しく行使しているとはいえません。また日本では、自治を求める少数民族と呼ばれる人びとの暮らす地域の状況、多様な背景を持つ人びとの声が十分に知られてきませんでした。

この連続セミナーは、「#ミャンマー軍の資金源を断て」キャンペーン団体(メコン・ウォッチ、アーユス仏教国際協力ネットワーク、国際環境NGO FoE Japan、日本国際ボランティアセンター、武器取引反対ネットワーク)がプログレッシブ・ボイスと共催するもので、ミャンマーからの声を日本に伝えるため企画しました。現地の情勢や紛争の歴史的経緯、いわゆる少数民族居住地域での状況、日本政府や社会に対してミャンマーの市民社会の求めることは何かを、各地で活動してきたミャンマーの活動家・NGOスタッフなどをゲストスピーカーに迎えてお話を聞き、議論を深めていきます。

第5回「追い詰められるロヒンギャ 終わらない迫害」

2017年にミャンマー軍がラカイン州でロヒンギャ住民の虐殺、拷問、レイプ、村落の焼き討ちなどの作戦を広範に行い、80万人以上のロヒンギャがバングラデシュに逃げることを余儀なくされてから来月で7年が経ちます。今日、100万人近くのロヒンギャがバングラデシュのコックスバザールにある難民キャンプに詰め込まれ、劣悪な環境の中で暮らしています。ロヒンギャが尊厳を保ち、国籍などの権利が全面的に回復されたうえでミャンマーに帰還する望みは絶たれつつあります。ロヒンギャのミャンマーへの持続可能な帰還の実現は、2021年にミャンマー軍が未遂クーデターを起こし、ミャンマー軍とアラカン軍(AA)との紛争が再開したことによっていっそう複雑な問題になりました。アラカン軍はミャンマーの西端にあるラカイン州で活動する民族抵抗組織の一つです。ミャンマーで現在起きている革命の最中、ラカイン州に残っている推定60万人のロヒンギャは、ミャンマー軍による強制徴兵や深刻化する人道危機のほか、ミャンマー軍やアラカン軍などがロヒンギャ住民に対して残虐犯罪を犯すなかで非常に不安定な状況に直面しています。

「連続セミナー:ミャンマーからの声を聞く」第5回では、英国ビルマ・ロヒンギャ機構(BROUK)の会長であるトゥンキン氏をスピーカーに迎え、ロヒンギャの置かれている現状や、ミャンマー軍が行ってきた国際犯罪について同軍の責任を追及するための取り組みについてお話しいただきます。BROUKは最近発表した報告書で、「ミャンマーでの平和と安定の持続と、ロヒンギャにとっての正義とは密接に絡み合っている」ことを強調しました。ロヒンギャが求める正義と責任とはどのようなもので、それはミャンマーの将来とどのように結びついているのか? 正当な裁きと人権を求めて闘うロヒンギャを支え、国際社会がふたたび彼らを見捨てないようにするために日本の人びとや政府ができることは何か?トゥンキンさんの報告を受けて、みなさんと一緒に議論していきたいと思います。

日時

2024年7月25日(木) 19:00-20:30

会場

オンライン開催(ウェビナー)Zoom

言語

英語(日本語同時通訳付き)

参加費

無料

申込

zoomのシステムから登録をお願いします>登録サイト

スピーカー

トゥンキン(Tun Khin)氏

スピーカー略歴

ロヒンギャの人びとの声を世界に伝える英国ビルマ・ロヒンギャ機構(BROUK)の共同設立者・会長。アラカン州出身のロヒンギャ・ムスリム。祖父は民主主義時代のビルマで政務官、母の祖父は1950年代にアラカン州北部初の裁判官だった。英国、スウェーデン、モロッコ、カナダ、EU、米国の議会や、米国務省、国連先住民問題に関する常設フォーラム、国連人権理事会でロヒンギャに対するジェノサイドについて状況説明をしてきた。多くのメディアでロヒンギャの権利について解説してきた。BROUKとともに、アルゼンチンで普遍的管轄権に基づきジェノサイド、戦争犯罪、人道に対する罪についてミャンマー軍・政府に対する訴訟を起こした。2015年にレフュジーズ・インターナショナルからリチャード・ホルブルック賞を受賞。

共催

「#ミャンマー軍の資金源を断て」キャンペーン団体(メコン・ウォッチ、アーユス仏教国際協力ネットワーク、国際環境NGO FoE Japan、日本国際ボランティアセンター、武器取引反対ネットワーク)、プログレッシブ・ボイス

問合せ先

メコン・ウォッチ info@mekongwatch.org

参考

英国ビルマ・ロヒンギャ機構(BROUK)による最新の報告書
“The Intensifying Rohingya Genocide (強まるロヒンギャに対するジェノサイド)” (2024年6月25日)
https://www.brouk.org.uk/the-intensifying-rohingya-genocide/

 

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