脱原発・エネルギーシフトに向けて
プレスリリース
市の計測で毎時2.95マイクロシーベルトの民家の祖父、福島市・国に直談判
~渡利地区を避難区域に指定してください~
本日、福島市渡利の住民が、福島市および政府の現地対策本部に対して、渡利地区を特定避難勧奨地区に指定することを求める要望書を手渡しました。
要請書では、渡利の避難地区指定に加え、詳細調査のやり直し、用水路にふたをすること、子ども・妊婦目安の設定などが盛り込まれています。
この方のご自宅では、前々から放射線量が高い状況が続いていたため、福島市に計測を依頼し、11月28日に測定が実施されました。その結果、庭先で1メートル高で2.95マイクロシーベルト/時、50cm高5.45マイクロシーベルト/時を記録しました。
1メートル高2.95マイクロシーベルト/時は、測定時期による減衰を考慮すると、特定避難勧奨地点の指定基準を超えていると考えられます(基準は6月の時点で3.2、7月で3.1、8月で3.0であり、11月末の時点で基準を設定した場合、明らかに2.9かそれ以下の値となる)。
この世帯は、国が特定避難勧奨地点指定の検討に際して、8月に渡利地区で行った詳細調査の対象から外れていました。国の詳細調査は一部地域に限られていたが、今回の結果により、これが不十分なものであったことを明らかになりました。
庭先で50センチメートル高で5.45マイクロシーベルト/時という値は、南相馬市で設定された特定避難勧奨地点指定の子ども・妊婦基準(50センチメートル高で2.0マイクロシーベルト/時)を大きく上回ります。
この世帯は、子ども二人と父母、祖父母の6人家族で、この方は一家の祖父にあたります。「除染、除染と言いますが、なかなか除染もはじまりません。子どもたちを守るために、市や国は一刻も早く、希望する家族の避難支援などの対策をとってほしい」と述べています。
【問い合わせ】
国際環境NGO FoE Japan 満田夏花/090-6142-1807
福島老朽原発を考える会 阪上武/090-8116-7155