活動地情報
2010春の活動レポート 第3回
今年の春の活動を、3回に分けてレポートします。
>第1回 >第2回
新たに活動が始まった2つの村のほか、活動を継続している村でも春植林が行われました。
今年は日本の春がそうであったように、現地も5月の中ごろまで寒暖の変化が激しく、緑化作業は1ヶ月近い遅れで進みました。
●流動砂丘に負けず一歩ずつ――西ハイスカイ村、北ガラタシ村
幹を太らせ芽吹きを迎えた苗木 (北ガラタシ村・2年目ポプラ) |
西ハイスカイ村、北ガラタシ村では、まだ植えていない場所や活着しなかった場所に、引き続き植樹を行いました。
西ハイスカイ村はまだまだ砂の流動が治まらず、回復には時間がかかりそうです。それでも2つの活動地では、2年目、3年目のポプラは幹が太くなりました。葉が芽吹き、ぐっと伸びるのはこれから。防風林ができれば砂の流動もだんだんと抑えられると思います。
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南ガラタシ村、リャンサップ村では去年植えたマツが心配でしたが、多くが無事に冬を越しました。防風垣(苗木のまわりに枝を挿した)の効果が大きかったと思います。管理もよく、苗木の被害はほとんどありません。
●再挑戦!――ヤミンアイリ村
緑を育てる難しさを経験し、再出発 |
昨年、活動地に家畜が入り草も苗木も食べられてしまったヤミンアイリ村。村で相談し、西側の一区画で再挑戦することを決めました。今度はうまくいくように・・村長さんを3月、管理のよい南ガラタシ村の活動地を案内しました。食害を受けてない苗木列が強く印象に残ったようです。
4月中旬に開溝し、ポプラを植えました。「たくさん活着しています。今度こそしっかり管理しますよ。」5月、村を訪れると村長さんがうれしそうに経過を話してくれました。
ヤミンアイリ村のあるアゴラ鎮では、家畜(牛、ヤギ、羊など)をたくさん飼育しています。去年まではヤギと馬は放牧禁止、牛と羊は1~5月の間は放牧禁止でした。しかしここにも家畜被害の認識が強まり、今年から鎮の17ケ村のうち10ケ村で全面禁牧の試行となりました。禁牧下では舎育となり、餌を与えなくてはならないので、餌代の負担が増えるといって住民は大騒ぎです。あれこれ対策を講じている状況です。
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どんぐりを苗畑に蒔く(チャスン村) |
●苗畑づくり広がる
これから活動地に植える苗木を、数箇所の苗畑で作っています(西ハイスカイ村、チャスン村など)。4・5月は蒙古クヌギの種まき、サジーやニンキョウなどの挿し木、ポット詰めを行いました。
苗木を植えたら終わりという活動に終わらせず、手入れ・管理の大切さが浸透するように、苗木の育成、苗畑での苗づくりを呼びかけ、広げていきたいと思っています。