モザンビーク・モザンビークLNGとは?

脱化石燃料2024.10.24

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 モザンビークでは、2010年代に入り北部カーボデルガード州ロブマ堆積盆地にてガス田が発見されたのを契機にガス開発が進んでいる。ロブマ堆積盆地の6つの鉱区のうち、主にエリア1と4で開発が進んでいる。
 エリア1はトタル・エナジーズを中心とし、三井物産等の日本の企業も参画する企業連合により開発が行われている。2019年、エリア1での事業に対する最終投資決定(FID)が行われ、日本の国際協力銀行なども2020年に融資を決定しているが、現地の治安情勢悪化により2021年にトタル・エナジーズが「不可抗力」を宣言し、建設が一時停止している。
 エリア4はエクソンモービルやエニが開発を進めている。現在、稼働中の事業が一件、計画段階の事業が二件ある。 2017年にコーラルサウスFLNG事業の最終投資決定がされ、2022年後半から輸出が開始された。陸上設備を計画しているロブマLNG事業は現在、基本設計(FEED)1の段階にあり、2026年以前のFIDは見込まれていない。2コーラルノースFLNG事業はコーラルサウスFLNGの事業地近くに位置し、設計も似ており、2024年以内のFIDが予想されている。3

1.事業の概要

目的:海上のゴルフィーニョ・アトゥンガス(Golfinho-Atum)田(可採ガス埋蔵量が計約65兆立法フィート)を開発し、LNGターミナルを建設し、LNGを輸出する。また陸上でLNG発電所を建設・運営する。海底2,000~3,000mの層に達する18の生産井を掘り、採掘したガスは40kmの海底パイプラインでアフンギLNGパークに運び、初期は年間1,290万トン、最終的には4,300万トンを目標に液化する。日本には、生産されるLNGの約3割が輸出される。4

サイト位置:北部カーボデルガード州ロブマ堆積盆地 エリア1鉱区5

総事業費:200億ドル6

事業実施者:TotalEnergies EP Mozambique Area 1, Lda. (TEPMA1)

出資者:アナダルコ(米、2015年撤退)→TotalEnergies EP Mozambique Area 1, Lda.(トタル・エナジーズ)(仏、権益26.5%)、Mitsui E&P Mozambique Area 1 Ltd.7(20%)、ENH Rovuma Área Um, SA(モザンビーク国営石油会社、15%)、ONGC Videsh Limited (OVL) (印、10%)、Beas Rovuma Energy Mozambique Limited8(印、10%)、BPRL Ventures Mozambique B.V. (印、10%)、PTTEP Mozambique Area 1 Limited(泰、8.5%)

LNGプラントの設計・調達・建設作業(EPC):CB&I社(蘭)、千代田化工建設(株)及びサイペン社(伊)の企業連合9

公的支援10国際協力銀行(JBIC、30億ドル)、日本貿易保険(NEXI、20億ドル)、英国輸出信用保証局(UKEF、11.5億ドル)、オランダ・アトラディウス信用保険(ADSB、10億ユーロ)、米国輸出入銀行(US EXIM、47億ドル)、イタリア外国貿易保険(SACE、9.5億ドル)、南アフリカ輸出信用保険公社(ECIC SA、8億ドル)、タイ輸出入銀行(Exim Thailand)、アフリカ開発銀行(AfDB、4億ドル)11

オフテーカー1213東京ガス/セントリカ(英)14(2040年代初頭まで260万トン/年)15、東北電力(2020年代初頭から15年間、28万トン/年)、JERA/CPC Corporation(台)(生産開始から17年間、160万トン/年)16、シェル(Shell International Trading Middle East、13年間にわたり200万トン/年)、中国海洋石油集団(CNOOC、13年間にわたり150万トン/年)、EDF(仏、120万トン/年)、他BCPL(印)、Pertamina(尼)

被影響住民:カーボデルガード州の地域住民、農業、漁業、観光業関係者

2.日本との関わり

公的機関の関わり:
・国際協力銀行(JBIC)=三井物産に対する5億3,600万ドル限度の融資。民間金融機関との協調融資総額は8億9,400万ドル相当。17
アラブ首長国連邦アブダビ首長国法人Moz LNG1 Financing Company Ltd.に対して、30億ドル限度の融資貸付契約。(アフリカ開発銀行(AfDB)、米国輸出入銀行(US-Exim)、英国輸出信用保証局(UKEF)、タイ輸出入銀行(Exim Thailand)及び民間金融機関21行との総額144億ドルの協調融資)18

・独立行政法人エネルギー・金属鉱物資源機構(JOGMEC)=Mitsui E&P Mozambique Area 1 Ltd.(MEPMOZ)への開発・液化事業費の50%上限の出資19、累計約14.4億ドル

・日本貿易保険(NEXI)=特別事業体(SPV)、民間銀行団の融資総額20億ドルに対する保険引受20(UKEF、イタリア外国貿易保険(株)(SACE)、南アフリカ輸出信用保険公社(ECIC)、オランダアトラディウス信用保険会社と共同での保険引受)21

日本企業の関わり:
・Mitsui E&P Mozambique Area 1 Ltd.(MEPMOZ)=三井物産(50.1%)とJOGMEC(49.9%)が出資。権益20%取得。
・千代田化工建設(株)22=LNGプラントの一部の設計、受託額10憶円
・東京ガス、東北電力、JERA=オフテーカー
・民間銀行団23=三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、日本生命保険相互会社、クレディ・アグリコル銀行東京支店、ソシエテ・ジェネラル銀行東京支店、SBI新生銀行、スタンダードチャータード銀行東京支店

3.主な経緯

年月日動き
2008年MEPMOZがエリア1鉱区の権益取得24
2010年モザンビーク北部にて、大規模なオフショアガス田(Golfinho-Atum)が発見される
2015年12月TotalEnergies EP Mozambique Area 1, Lda. (TEPMA1)社設立25
2016年11月8日エニ26とアナダルコによる「住民移転計画」がモザンビーク政府により承認
2017年10月~カーボデルガード州にて非国際武力紛争27開始28
2017年11月6日アナダルコが「住民移転計画」の実施開始
2018年10月12日東北電力がLNGの売買契約締結29
2019年2月東京ガスとセントリカ社(英)がLNG共同調達に関する売買契約書締結30
2019年5月13日JERAとCPC Corportation(台)がLNG共同購入について売買契約書締結
2019年6月三井物産の最終投資決断
2019年6月6日千代田化工建設がLNGプラントを受注
2019年8月建設作業開始
2019年9月トタル・エナジーズが、モザンビークLNG事業におけるアナダルコの26.5%の運営権益を39億
ドルで取得31
2020年31の金融機関が融資決定32
2020年7月アフリカ開発銀行が4億ドルの貸付を決定33
2020年7月15日JBICがアラブ首長国連邦アブダビ首長国法人Moz LNG1 Financing Company Ltd.との間で
プロジェクトファイナンスによる貸付契約締結34
2020年7月16日NEXIが保険引受
2020年8月トタル・エナジーズがモザンビーク政府と安全保障協定を締結
2021年2月16日JBICが三井物産(株)との5億3,600万ドル貸付契約締結35(総額8億9,400万ドル)
2021年3月24日パルマ市にて武装勢力による大規模な反乱。少なくとも1,298人以上が死傷、または行方
不明。トタル・エナジーズの(下請け)請負業者55人を含む209人が誘拐される36
2021年4月トタル・エナジーズが「不可抗力」宣言
2021年7月9日ルワンダが700名の軍人と300名の警察官をモザンビークに派遣
2021年7月15日南部アフリカ開発共同体(SADC)が兵士のモザンビーク派遣を表明
2021年防衛および治安部隊によってパルマ市が再び居住可能になったとモザンビーク治安部隊が宣言
したが、多くの地域住民が帰還しないことを選択37
2022年EUが反乱を抑えようと、モザンビークの軍隊に4,500万ユーロ、南アフリカ共和国の軍隊に
1,500万ユーロの資金援助
2022年6月トタル・エナジーズが「住民移転計画」の再開を発表38
2023年10月アフンギLNGパークにて、コンサルティングを通じていくつかの活動を再開。トタル・エナ
ジーズは、公式にはモザンビークLNGの建設工事再開を発表せず
2023年10月襲撃の生存者と犠牲者の遺族がトタル・エナジーズに対して民事訴訟39
2024年モザンビーク軍と反乱軍間の暴力や衝突の事件、また双方による民間人に対する暴力事件が
定期的に報告されている40
2024年2月7日トタル・エナジーズが2024年中のモザンビークLNGの開発再開を発表
2024年2月8日~20日カーボデルガード州の中部から南部にかけて武装勢力による襲撃事件発生41
2024年5月~カーボデルガード州でルワンダ国防軍が存在感を強める42
2024年7月15日南部アフリカ開発共同体(SADC)待機軍(SAMIM)がモザンビークから正式に撤退43
2024年9月26日米国のニュースメディアPoliticoが、モザンビークLNGに関連した武装勢力が民間人に加えた
恐ろしい危害を暴露する記事44を発表した。これは2021年のパルマ市への反乱軍の攻撃から
わずか数か月後のことで、NGOは独立した調査を求め、この問題に関するEU議会の質問45
行われた
2028年最速の生産開始予定年

4.主な問題点

(1)住民の強制移転、生計手段への影響
企業や請負業者のための施設を含むアフンギLNGパークの建設に際し、事業者が7,000ヘクタールの土地の権利を取得した。周辺のコミュニティでは、556世帯が移転を、952世帯が経済的移転を強いられたとされている。また漁師と潮間帯採集者(貝などを採取する漁師)4,774名が海域や沿岸へのアクセスを制限されるなど経済的損失46を受け、そのうち243名が実際の移転を強いられたとの報告がなされている。47暴力の横行により一時的に家を離れざるを得ない人々が多くおり、世帯やコミュニティの形態が変化した。これらの数字は、現場の実情を正確に反映できているものではなく、実際にはこれ以上の数の人々が影響を受けている可能性がある。

エニとアナダルコによる「住民移転計画」が2016年11月8日にモザンビーク政府に承認され、2017年11月6日から実施が始まった。住民移転の協議の際、「自由意思による、事前の、十分な情報に基づく同意(FPIC)」は確保されていなかった。この地域の軍事化により、住民との協議の場に軍が同席していたため、住民が恐怖を感じ、反対意見や懸念事項を表明する制約となった。住民は行政、法レベルで決定に対する異議申立てができない状況に置かれた。また、立ち退きや補償に関する契約書では、住民が理解のできないポルトガル語が使用された。これらの契約の多くが、公の場で軍の同伴の下で交渉され、署名された。そのため、補償を受け取った個人が特定されることもあり、警察、軍、犯罪者による恐喝、身代金の要求、誘拐の標的となっている。また補償受取人を追跡する仕組みにも欠陥があり、受取人の死亡後に、生き残った遺族が補償金を受け取ることに支障が生じている。こうした事例は地域の紛争や、攻撃を避けるために避難をする人々の増加により一層増えている。また、影響を受けているにもかかわらず補償対象地域に指定されていないコミュニティや、家庭内での補償額の差などから、様々な場で分断や争いが生じている。2021年4月の「不可抗力」宣言以来、補償に関する手続きは完全に停止されている。2022年6月から住民移転計画が再開しているとトタル・エナジーズは発表している48が、2024年9月時点で、未払いの補償、農地の未分配、農業、漁業に係る生計手段の喪失を含む多くの問題が解決されていない。

カーボデルガード州では、農業、漁業が住民の主な生計手段である。農業への影響では、強制立ち退きを経験した多くの家族が、適切な農地(Mechambas)を配分されておらず、割り当てられるまで立ち退きを拒否するコミュニティの村長もいた。しかし、コミュニティが反乱軍により襲撃を受けるなど、立ち退きを余儀なくされた事例もある。また、配分された農地に対しても、面積が小さいのみならず、移転先の新居から遠くに位置しているため、移動途中に反乱軍の攻撃対象になることを恐れ、農作物を栽培することが困難となっている。また、移転地で元々暮らしてきたホスト・コミュニティと移転してきたコミュニティ間でも、農地を巡る争いが確認されている。コミュニティの村長が元の土地から離れ、他のコミュニティと混合されることでそのリーダーシップを失い、これまで共有されていた経験や知識が継承されずにいる。

漁業に関して、Milamba、Ngoje、Barabarane、Quitupoコミュニティを含む被影響コミュニティの新たな移転先としてキトゥンダ村(Quitunda Village)が形成された。この村から海までは12km離れており、トタル・エナジーズまたは事業者により、指定の時間で交通手段が提供されている。追加の交通費を支払う漁民もいるが、柔軟な時間で行われる漁業には適しておらず、また移転先では漁船は提供されなかったため、漁業活動へ大きな支障が生じている。また、潮間帯採集者の活動も制限され、生計維持を困難にしている。これらの多くが女性であり、子どもも海岸での貝類や植物、小動物の採集に従事してきた。15,000メティカルにも満たない補償を受け取った人もいたが、大部分の人が失った生計手段の補償を受け取っていない。49

(2)報道の自由に伴う人権侵害
不当逮捕への可能性の高まりから、2015年から報道陣のカーボデルガード州へのアクセスが事実上不可能となっている。ガス事業に関連する汚職などを報じた多くのジャーナリストが、刑事告訴されたり、事務所への攻撃を受ける、国外追放や行方不明になるなどの事態が起きている。50報道の自由が保障されていない状況下において、現地の状況は報告よりもさらに深刻である可能性が高い。モザンビークの軍や警察が、市民や現地のNGO職員に対してメディアに情報を流さないよう指示する場面が確認されていたり、そもそも報道陣、国内外のNGOが安全上の理由から現場に近づくことができない状況がある。これにより、現地の人々への聞き取りが困難であるなど、独立した信頼のできる情報へのアクセスが制限されている。51人権デュ―デリジェンスが十分に機能しておらず、トタル・エナジーズ社作成の人権デュ―デリジェンス活動計画(HRDD Action Plan)52の内容も十分であるとはいえない。53

(3)治安の悪化
コーラルサウスFLNGへの最終投資決定がされてから5か月後の2017年10月以降、カーボデルガード州において反乱が起きている。また、2021年3月にトタル・エナジーズがアフンギLNGパークでコロナ禍以降の活動再開を発表した後、パルマ市において大規模な襲撃が起きた。この攻撃で少なくとも1,193名が死傷、または行方不明となった。542017年10月から2024年8月の間で、武力紛争による死亡者は少なくとも5,776名と報告されており、そのうち少なくとも2,339名が民間人であった。55カーボデルガード州では2021年6月の時点で80万人56が、2024年2月の時点では54万人57が依然避難を余儀なくされていると報じられている。住民は、武装集団による暴力、斬首、レイプ、家屋の破壊などの標的とされ、被害を受けている。

LNG関連施設の保護を優先するため、800人の軍人がトタル・エナジーズの従業員を守り、わずか一握りの軍人が民間人を守るなど安全保障の不均衡が生じた。58事態収拾のための急速な軍事力強化が、多くの国々と民間の軍事請負業者により行われた。2021年7月、アンゴラ、ボツワナ、コンゴ民主共和国、レソト、マラウィ、南アフリカ、タンザニア、ザンビアからなる計8か国の約1,900名で構成される南部アフリカ開発共同体(SADC)待機軍(SAMIM)が展開された。同月、ルワンダ国防軍が、主にガス事業に最も近い2つの地区で展開された。その後の2021年10月、モザンビーク政府の要請により当初11ヵ国参加の、EU訓練ミッション(EUTM-Moz)が開始された。592024年中盤に、SAMIMは現地の活動から正式に撤退した。60しかし、ルワンダ国防軍の派遣は増加61、タンザニア軍はモザンビークで活動を続けており62、EUTM-Mozミッションは、モザンビークにおけるEU軍事支援ミッション(EUMAM)として継続されている。63

しかし、軍事力が強化されても根本にある地元住民の社会、経済、政治的な不平不満や、体形的かつ構造的に蔓延している貧困状態が解決されていないため、未だに紛争が続き、多くの一般市民が避難生活を余儀なくされている。さらに、モザンビーク政府の軍人が、女性や女児に対してレイプや性的暴行を加えるなどの、深刻な人権侵害も報告されている。

治安悪化の背景に、ガスのような天然資源が外国企業や外国人労働者により採掘されることで、現地の経済社会に対する雇用創出や収益獲得に繋がらず、排除が生じている点が問題視されている。同地域での識字率の低さが、多くの雇用が外国人労働者に流れることに繋がり、地元の雇用に繋がったのはアフンギLNGパーク内での調理、掃除、建設業務などの一時的で特別な技術を必要としない分野ばかりであった。「不可抗力」宣言後は、アフンギLNGパーク内からトタル・エナジーズの社員は撤退したため、これらの雇用もなくなった。元々カーボデルガード州は、ムスリム教徒が多い地域である。モザンビークの人口の52%が北部4州に住んでおり、貧困率は68%、南部の貧困率19%に比べると非常に高い割合である。ガス事業については南部を拠点とした政府が管轄をしているため、地元住民は意思決定や計画の場からも排除されている。64これらの総合的な要因が暴力的な煽動を引き起こしていると指摘されている。

(4)生態系の破壊とそれに伴う観光業への影響
LNG事業地周辺では、主に樹木や低木から構成されている250種の植物、少なくとも110種類の底生動物、最大45種の魚類、少なくとも21種類の海洋哺乳類、6種の海鳥、78種の爬虫類と両生類、323種の内陸の鳥類と40種の哺乳類が確認されている。65アフンギLNGパークの陸上活動では約70㎢にわたる土地において、農地、森林、湿地、湿原、天然の海岸線の破壊が引き起こされた。66その結果、上記の生物多様性の損失や、動物相、植物相の分布の混乱が生じている。さらに、大量の木の伐採によりこの地域がさらに海の嵐や風の影響を受けやすくなっている。これが2019年に起きたサイクロン・ケネスによる甚大な被害拡大にも繋がったとされている。67

また海上での活動に関しては、エリア1とエリア4を合わせた19,940㎢の範囲が、掘削、浚渫作業、有害廃棄物を含む廃棄物の処分地域となり、海中での人工的な騒音や汚染が問題となっている。エリア1のすぐ南に位置するQuirimbas国立公園は2018年7月にユネスコの生物圏保存地域に指定され、周辺は多数の海洋哺乳類や魚類、亀、海鳥の生息地となり、沿岸及び沖合ではサンゴ礁や海藻も確認されている。68LNG事業による海洋生物の住みかの劣化による生物の移動や、生態系の破壊が報告され、ガス事業で多く見られる事故についての強い懸念も示されている。他にも、Tecomaji、Rongui、Qyeramimbiなどの近隣の島々では、美しい風景やダイビング、シュノーケリングを目的とした観光に期待が寄せられていたが、LNG事業の進展によりその可能性も断たれた。69

(5)対外債務とモザンビークの経済状況悪化
2010年にガス田が発見されて以来、モザンビークの開発戦略は、ガス事業からの収益に極度に依存したものとなり、さらなる産業発展や雇用創出を通じた国内総生産(GDP)増加が期待されていた。しかし実際は、GDP成長率の低下、債務、不平等、失業、貧困の割合が上昇しており、州別ではカーボデルガード州が最も負の影響を受けている。バリューチェーンの過程にモザンビークの企業が直接的に関わっている場面は限られており、外資や多国籍企業が全ての過程において利益を出している。モザンビーク政府は、LNG事業から獲得した収益を、公的サービスやインフラ整備のために使用するという計画でLNG事業を推し進めており、石油生産税、法人税などで回収する予定であった。しかし、事業実施者は特別目的事業体(SPV)のMoz LNG1 Financing Company Ltd.をアラブ首長国連邦のドバイにコンソーシアムとして設立し、本来であればモザンビーク政府に支払われるべき20%の税を回避している。JBICやNEXIもLNG1 Financing Company Ltd.と金融支援の契約を締結しており、事実上の脱税行為に加担している。利子にかかる税のみでモザンビーク政府は7憶1,700万ドルから14億8,000万ドル70もの損失を被っている。また、アナダルコとは最初の稼働の8年間は法人税が25%減額されるという契約がなされ、全体で53億ドルの損失が出ると予想されている。71

一連のLNG事業に際し、モザンビーク国営石油会社ENHも参加できるよう、モザンビーク政府が2019年にモザンビークLNG事業に対して約22億ドルの政府保証を行った。コーラルサウスFLNG事業に関しては2017年に約7億ドルの政府保証を行った。72よってENHは計29億ドルの負債を抱えている。ENHが事業を通して得られる収益は11億ドルと予測されているが、高い生産費用や負債の返済に充てられるため、国の開発事業のための資金は残らないと指摘されている。現在計画段階にあるロブマLNGも進めば、さらなる負債がENH、そしてモザンビーク政府に課せられることになる。

さらに、気候変動対策の一環で化石燃料からの脱却を目指す世界的な流れ、代替品や安価なガス供給との競争の激化などの背景から、モザンビーク産LNGへの需要低下が予想され、モザンビークに座礁資産が残される危険性がある。不安定なガス価格、過剰供給による価格の急落、カーボデルガード州の治安状況の悪化による生産費用の増大と生産リスクの上昇などから、モザンビーク政府が当初想定していた収益よりも低いものになるとも指摘されている。

国際エネルギー機関(IEA)の「2023年版世界エネルギー見通し」73によると、天然ガス需要は2030年よりも前にピークを迎え、現在の75%の新規LNG事業は初期費用の回収に失敗するだろうと推定している。モザンビークLNGの主な輸出先でもあるEUでは、2023年3月に2030年までに再生可能エネルギーを42.5%まで普及させること、“Going Climate Neutral by 2050”のレポート74では2050年までにはそれを80%以上普及させることが提唱されている。今回のLNG事業の収益が出るとされている2030年代半ばから2040年代には、この気候変動の目標達成に向けてガスを含む化石燃料の需要は大幅に低下することが予想される。治安悪化などの影響から起こる事業進行の遅れにより、さらに後倒しでの収益獲得が見込まれている。価格変動など、収益が国際LNG市場の動向に大きく左右され、リスクは全てモザンビーク国家が負う構造になっている。

また2016年に報じられた汚職に関するスキャンダルでは、一部のモザンビーク政府関係者が、法律で義務付けられている議会の承認を得ずに、ロンドンに拠点がある銀行から国営企業3社に秘密裏に融資し、その資金を持ち逃げしたと報じられた。この横領を可能にしたのは、ガス田の発見とLNG事業に伴う将来的な収益により債務返済を行うという確約であった。75結果的に、IMFと他の融資国がモザンビークに対する資金援助を停止し、モザンビーク国民に少なくとも100億ドルの負債を負わせ、200万人以上が貧困状態に陥った。この時点で既にLNGの生産過程全体で生み出される収益以上の損失が出ているなど、これら一連の現象は「資源”採掘前”の呪い(pre-resource curse)」と称され、石油やガスなどの生産開始前から負債、汚職、不安定等の問題がモザンビークで生じている。

(6)国家主権の侵害
国際投資法が外国投資家への経済保護を行い、モザンビークでのLNG事業を促進している。特に、「投資家と国との間の紛争解決(ISDS)」の採用が、モザンビーク政府によるエネルギー、安全保障、経済に関する政策の制定や改定に関して制限をかけ、モザンビーク政府にさらなる経済負担を強いている。モザンビークで行われているLNG案件には全てこのISDSが採用されており、国が後からLNG事業の停止を要求した場合に、投資家に対して金銭的補償を行うという義務が発生する。この制度は、モザンビーク政府による環境や気候に関する基準設定の改善を抑止するという萎縮効果を招いている。また、二者間協定により、35年間、関係企業の同意なしには炭化水素に関する法令を変えることができず、変えた場合に生じた経済損失はモザンビーク政府が補償する決まりになっている。トタル・エナジーズも例外ではなく、戦争、反乱、社会不安により生じた損失は、モザンビーク政府によって補償されるべきだとの取り決めを交わしている。76

アフンギLNGパーク周辺地域では、国家が基本的なサービスを提供する能力を失い、代わりにトタル・エナジーズや人道団体がその役割を担っている。三井物産も、同地域において「病院や学校、警察、新たなコミュニティが生まれている。」77と言及している。国家と民間企業の責任の境界が曖昧な状態で、トタル・エナジーズの影響力が不当に大きくなっていることが懸念される。

(7)気候変動への影響
ガスによるエネルギー供給は、石炭と比べ発電時の二酸化炭素の排出量が約半分であるということから、比較的環境に配慮した方法であると言われている。しかし、供給の過程全体で見た場合や、二酸化炭素の80~90倍もの温室効果が認められているメタンガスの排出量の多さを鑑みると、その環境負荷は非常に大きいものである。モザンビークは、二酸化炭素の累積排出量が他国と比較してとても少ないにもかかわらず、頻繁で激しいサイクロンや洪水、干ばつなど、気候変動の影響を世界で最も受けている国の一つである。782015年の国連気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で採択されたパリ協定の1.5℃目標を達成するためには、これ以上新規天然ガス事業開発を行う余地は残されていないことが科学的にも明らかにされている。79これには、計画段階や、建設段階にあるLNGの施設も含まれる。

事業によると、モザンビークLNGで最大規模で生産を行う場合、採掘、加工の過程で計5億トン近くもの二酸化炭素が排出される(1年あたり1,300万トンの排出を37年間の稼働年数で掛けた数値)。操業開始初年度までに、モザンビーク全体の排出量の推定9.4%を出すこととなり、生産されたLNGが燃焼/使用されると、ライフサイクル全体で推定33億から45億トンの二酸化炭素が発生する。これらの排出量は実際より低く見積もられている。そしてこれらの開発されたLNGは、電力不足にあるモザンビーク国内での消費にわずか12%しか充てられず、2019年の時点で9割が長期契約の下EUや日本を含めたアジアの国々、グローバルノースの国々へと輸出されることが決定している。80実に、2022年時点で、モザンビーク国内での電力へのアクセスは人口全体の33.2%81に留まっており、国内での直接的な電力供給を担う再生可能エネルギーに対する経済支援は、2020年までに2億100万ユーロであった。一方で、モザンビークLNGに対する公的支援金はその60倍の138億ドルにも上っている。これらの公的資金の流れが、モザンビークの再生可能エネルギーへの移行を遅らせ、温室効果ガスの大量排出を促進している。

5.現在の状況

2021年4月にトタル・エナジーズより「不可抗力」宣言が出されてから、アフンギLNGパーク内での作業は公式には再開していないが、2023年から事業地で活動の進捗が確認されている。2023年から事業の再開に関する発表が多くされているが、2024年10月までに公式に再開される見込みはない。いずれにせよ、2028年以前の生産開始は予想されていない。

モザンビークで進行中のLNG事業4案件

モザンビークLNGコーラルノースFLNGコーラルサウスFLNGロブマLNG
エリアエリア1エリア4エリア4エリア4
状況建設停止中Pre FID生産、輸出Pre FID, FEED82
事業者トタル・エナジーズエニ/
エクソンモービル
エニ/
エクソンモービル
エニ/
エクソンモービル
主な日本の関わりJBIC、NEXI、
民間銀行、三井物産、
JOGMECなど関与
JOGMECが事業を
視野にエニとの
覚書を締結83
日揮ホールディン
グス(EPC)84
日揮ホールディン
グス(FEED)
  1. FEEDはFront End Engineering and Designの意で、事業の立ち上げ段階での概念設計や、実現可能性を検討した後に行われる基本設計。https://www.mol-service.com/ja/glossary/feed ↩︎
  2. “Mozambique expects FID on Exxon-led Rovuma LNG project by 2026”. 15/08/2024. Club of Mozambique. https://clubofmozambique.com/news/mozambique-expects-fid-on-exxon-led-rovuma-lng-project-by-2026-264371/ ↩︎
  3. “Eni Plans a Multi Well Campaign for Moza’s Caral North FLNG Feedstock”. 31/07/2024. Africa Oil+Gas Report. https://africaoilgasreport.com/2024/07/oil-patch-sub-sahara/eni-plans-a-multi-well-campaign-for-mozas-coral-north-flng-feedstock/ ↩︎
  4. 国際協力銀行「モザンビーク共和国におけるモザンビークLNG(ロブマ・オフショア・エリア1鉱区)プロジェクトに対する開発資金を融資」2021年2月16日https://www.jbic.go.jp/ja/information/press/press-2020/0216-014303.html ↩︎
  5. “Total Turmoil: Unveiling South Korea’s Stake in Mozambique’s Climate and Humanitarian Crisis”(p.8 [Figure 1] Overview of LNG projects in Mozambique)より、 Solutions for Our Climate (SFOC)作成の日本語版モザンビークLNGサイト図。https://forourclimate.org/research/306 ↩︎
  6.  Anneke, W. (2022). Fuelling the Crisis in Mozambique. Friends of the Earth Europe and Justiça Ambiental.
    https://friendsoftheearth.eu/wp-content/uploads/2022/05/Fuelling-the-Crisis-in-Mozambique.pdf ↩︎
  7. Mitsui E&P Mozambique Area 1 Ltd.(MEPMOZ)は三井物産とJOGMECが出資。2007年11月20日設立。JOGMEC「三井物産株式会社のモザンビーク共和国における天然ガスの開発・液化事業の出資採択についてーモザンビークLNGプロジェクトの最終投資決断ー」2019年6月19日https://www.jogmec.go.jp/news/release/news_03_000034.html ↩︎
  8. OVLとOil India Ltd.の合弁会社。 ↩︎
  9. 三井物産「モザンビーク天然ガス開発事業でのLNGプラントに関するEPCコントラクターを選定」2015年5月18日 https://www.mitsui.com/jp/ja/release/2015/1208410_6498.html ↩︎
  10. 脚注6に同じ ↩︎
  11. “Total announces the signing of Mozambique LNG project financing”. 17/07/2024. TotalEnergies. https://totalenergies.com/media/news/news/total-announces-signing-mozambique-lng-project-financing ↩︎
  12. みずほ銀行「Mizuho Short Industry Focus 第172号」2019年4月25日https://nbs-nk.com/column/files/117/pdf.pdf ↩︎
  13. 日本貿易振興機構「アナダルコ、東京ガスなどとモザンビークのLNG共同調達契約を締結」2019年2月14日 https://www.jetro.go.jp/biznews/2019/02/0adb8b4869c00b26.html ↩︎
  14. セントリカ社は英国拠点の国際エネルギー・サービス会社。 ↩︎
  15. 東京ガス「モザンビークLNGプロジェクトからの液化天然ガス(LNG)共同調達に関する売買契約書の締結について」2019年2月5日 https://www.tokyo-gas.co.jp/Press/20190205-01.html ↩︎
  16. JERA「モザンビークLNGプロジェクトからのCPCとのLNG共同購入について」2019年5月13日 https://www.jera.co.jp/news/information/20190513_348 ↩︎
  17. 脚注4に同じ ↩︎
  18. 国際協力銀行「モザンビーク共和国におけるモザンビークLNG(ロブマ・オフショア・エリア1鉱区)プロジェクトに対するプロジェクトファイナンス」2020年7月16日   https://www.jbic.go.jp/ja/information/press/press-2020/0716-013514.html ↩︎
  19. 脚注7に同じ ↩︎
  20. 日本貿易保険「モザンビーク共和国/モザンビークLNG(ロブマ・オフショア・エリア1鉱区)プロジェクト(融資保険の引受)2020年7月16日 https://www.nexi.go.jp/topics/newsrelease/2020063002.html ↩︎
  21. 脚注18に同じ ↩︎
  22.  契約当初は設計から建設まで3,000億円規模の受注を見込んでいたが、米国案件による巨額の損失から、サイペン社(伊)への支援のみに業務を縮小した。日本経済新聞「千代田化工、LNGプラント設計受注 モザンビークで」2019年6月6日 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45773190W9A600C1X93000/ ↩︎
  23. 脚注18に同じ ↩︎
  24. 脚注7に同じ ↩︎
  25. 東北電力「モザンビークLNGプロジェクトに係るLNG売買契約書の締結について~当社初のアフリカ大陸からの長期契約による調達~」2018年10月15日  https://www.tohoku-epco.co.jp/pastnews/normal/1198523_1049.html ↩︎
  26. イタリア法人の多国籍エネルギー会社で、既に稼働中のコーラルサウスFLNGの事業実施者。 ↩︎
  27. 内閣府「第63回 人道法における紛争形態の見分け方」2013年12月13日https://www.cao.go.jp/pko/pko_j/organization/researcher/atpkonow/article063.html ↩︎
  28. Floor, K & Ron, R. (2024). Acceptable Risk? How the security threat in Cabo Delgado was ignored for the benefit of ‘The Netherlands Ltd.’ Summary. Both ENDS & Milieudefensie. https://en.milieudefensie.nl/news/summary_acceptable-risk_final_en_mozambique_report_lores.pdf ↩︎
  29. 脚注13に同じ ↩︎
  30. 脚注15に同じ ↩︎
  31. Total Closes the Acquisition of Anadarko’s Shareholding in Mozambique LNG”. 30/09/2019. TotalEnrgies. https://totalenergies.com/media/news/press-releases/total-closes-acquisition-anadarkos-shareholding-mozambique-lng#:~:text=The%20Final%20 ↩︎
  32. Mozambique LNG A mega-carbon bomb in Mozambique”. Defund TotalEnergies. https://defundtotalenergies.org/en/mozambiquelng ↩︎
  33. “African Development Bank set to join landmark $20 billion Mozambique LNG financing”. 21/07/2020. African Development Bank. https://www.afdb.org/en/news-and-events/press-releases/african-development-bank-set-join-landmark-20-billion-mozambique-lng-financing-36929 ↩︎
  34. 脚注18に同じ ↩︎
  35. 脚注4に同じ ↩︎
  36. 脚注28に同じ ↩︎
  37. Anabela, L., Daniel, R., Kete, F., René, M., & Vanessa, C.  (2023). Struggles and Resilience in Mozambique: The loss of lands, livelihoods and cultures of vulnerable peoples. Justiça Ambiental. ↩︎
  38. “TotalEnergies SE Assemblée générale ordinaire et extraordinaire du 24 mai 2024 Réponses aux questions écrites”. TotalEnergies. p.91 ↩︎
  39. 脚注28に同じ ↩︎
  40. ”Mozambique Conflict Observatory”. Cabo Ligado. https://www.caboligado.com/ ↩︎
  41. 日本貿易振興機構「天然ガス開発再開に期待も、治安情勢は一進一退」2024年2月26日https://www.jetro.go.jp/biznews/2024/02/b523f541699160c5.html ↩︎
  42. Charles, M. “Rwanda deploying another 2,500 soldiers to help Mozambique fight Cabo Delgado insurgency”. 20/05/2024. VOA. https://www.voanews.com/a/rwanda-deploying-another-2500-soldiers-to-help-mozambique-fight-cabo-delgado-insurgency/7619406.html ↩︎
  43. “SADC mission concludes operations against terrorism in northern Mozambique”. 05/07/2024. Club of Mozambique. https://clubofmozambique.com/news/sadc-mission-concludes-operations-against-terrorism-in-northern-mozambique-261236/ ↩︎
  44. Alex, P. “All Must Be Beheaded”. 26/09/2024. Politico. https://www.politico.eu/article/totalenergies-mozambique-patrick-pouyanne-atrocites-afungi-palma-cabo-delgado-al-shabab-isis/ ↩︎
  45. “Serious violations of the human rights of people in northern Mozambique by the Mozambican military”. 27/09/2024. Parliamentary question. https://www.europarl.europa.eu/doceo/document/P-10-2024-001864_EN.html ↩︎
  46. 経済的損失(economical displacement)とは、土地の不本意な取得や制限により、土地、資産、資産へのアクセス、収入源、または生計手段が失われること。参照は、Asian Development Bank. (2009). Safeguard Policy Statement. https://www.adb.org/sites/default/files/institutional-document/32056/safeguard-policy-statement-june2009.pdf ↩︎
  47. “Mozambique LNG ESHIA Executive Summary and Update”. 14/05/2020. ESHIA(Environmental, social and health impact assessment). https://www.mozambiquelng.co.mz/wp-content/uploads/2024/01/mz-000-am1-hs-rpt-00002_eshia_executive_summary_and_update-05-19-2020.pdf   ↩︎
  48. 脚注38に同じ ↩︎
  49. 脚注37に同じ ↩︎
  50. Richard, H., Richard, B., Bathandwa, V. & Anna, G. (2023). Navigating Decisions The risks to Mozambique from liquified natural gas export projects.  International Institute for Sustainable Development. https://www.iisd.org/system/files/2023-12/navigating- decisions-lng-exports-risks-mozambique.pd ↩︎
  51. 脚注28に同じ ↩︎
  52. TotalEnergies. (2024). Human Rights Due Diligence Action Plan. https://www.mozambiquelng.co.mz/wp-content/uploads/2024/02/final_eng_hrdd_action_plan.pdf ↩︎
  53. 脚注50に同じ ↩︎
  54. Alex, P. “Palma Massacre”. 19/06/ 2023. https://www.alex-perry.com/palma-massacre/ ↩︎
  55. “Cabo Ligado Update: 19 August-1 September 2024”. 05/09/2024. Cabo Ligado. https://www.caboligado.com/reports/cabo-ligado-update-19-august-1-september-2024 ↩︎
  56. “Insecurity in northern Mozambique continues to forcibly displace thousands”. 11/06/2021. UNHCR. https://www.unhcr.org/news/briefing-notes/insecurity-northern-mozambique-continues-forcibly-displace-thousands ↩︎
  57. “Mozambique – Displacement in northern Mozambique – Flash Update No.3 (As of 27 February 2024)”. OCHA. https://www.unocha.org/publications/report/mozambique/mozambique-displacement-northern-mozambique-flash-update-no-3-27-february-2024-enpt#:~:text=Displacement%20from%20Cabo%20Delgado%20to,Pemba%20City%2C%20Metuge%20and%20Macomia ↩︎
  58. 脚注50に同じ ↩︎
  59. 当初の参加国は、ポルトガル、スペイン、フランス、ベルギー、イタリア、オーストリア、リトアニア、エストニア、ギリシャ、ルーマニア、フィンランドの11ヵ国である。
    European Union Training Mission in Mozambique. “EUTM-MOZ J₁ Branch”. 30/05/2024. https://www.eeas.europa.eu/eutm-mozambique/eutm-moz-j1-branch_en?s=4411           ↩︎
  60. 脚注43に同じ ↩︎
  61. 脚注42に同じ ↩︎
  62. Mozambique: Tanzanian troops will remain in Cabo Delgado”. 03/05/2024. Club of Mozambique. https://clubofmozambique.com/news/mozambique-tanzanian-troops-will-remain-in-cabo-delgado-257758/ ↩︎
  63. EUTM-Mozミッションは2024年8月31日までの活動予定であったが、名称を”EUMAM(EU Military Assistance Mission)”と変更し、2026年6月30日まで活動を継続する。
    “New name and expanded mandate for EU Mozambique training mission”. 15/05/2024. defenceWeb. https://www.defenceweb.co.za/joint/diplomacy-a-peace/new-name-and-expanded-mandate-for-eu-mozambique-training-mission/ EUMAMについては下記リンクを参照。
    EUMAM Mozambique: https://www.eeas.europa.eu/eumam-mozambique_en ↩︎
  64. 脚注6に同じ ↩︎
  65. ERM and Impacto. (2013). Environmental Assessment for the Espadarte Well in the Rovuma Basin Area 1. Mozambique. ↩︎
  66. 脚注50に同じ ↩︎
  67. 脚注37に同じ ↩︎
  68. IUCN. (2021). Assessment of Biodiversity State, Trends and Threats in Mozambique BIODEV 2030. https://www.biodev2030.org/wp-content/uploads/2021/11/Rapport-Evaluation-des-menaces-EN.pdfhttp://www.quirimbas.info/the-quirimbas-national-park/#:~:text=The%20Quirimbas%20National%20Park%20was,coral%20and%20vast%20sand%20flats. ↩︎
  69. 360 mozambique “NGO: Warning Bells Sound Over Mozambique LNG Projects” 26/06/2024 https://360mozambique.com/business/tourism/ngo-warning-bells-sound-over-mozambique-lng-projects/ ↩︎
  70. van Teeffelen & Kiezebrink. (2023). The treaty trap: tax avoidance in Mozambique’s extractive industries; the gas companies. Centre for Research on Multinational Corporations (SOMO) and The Centre for Democracy and Development (CDD). https://www.somo.nl/the-treaty-trap-gas-companies-tax-avoidance-in-mozambiques-extractive-industries/ ↩︎
  71. 脚注50に同じ ↩︎
  72. 脚注50に同じ ↩︎
  73. World Energy Outlook 2023. (2023). International Energy Agency. https://iea.blob.core.windows.net/assets/86ede39e-4436-42d7-ba2a-edf61467e070/WorldEnergyOutlook2023.pdf ↩︎
  74. 2018年11月、欧州委員会が温室効果ガス排出削減のための長期的なビジョンを発表。エネルギー、交通、産業、農業などの経済の重要分野に焦点を当てている。European Commission, Directorate-General for Climate Action. (2019). Going climate-neutral by 2050 : a strategic long-term vision for a prosperous, modern, competitive and climate-neutral EU economy. Publications Office. https://data.europa.eu/doi/10.2834/02074 ↩︎
  75. A Risky Bet: The IMF’s Role in Mozambique’s LNG Development”. 29/02/2024. Friends of the Earth. https://foe.org/blog/a-risky-bet-the-imfs-role-in-mozambiques-lng-development/ ↩︎
  76. 脚注50に同じ ↩︎
  77. 三井物産「モザンビークから、世界の明日をLNGで担う。」2020年12月https://www.mitsui.com/jp/ja/innovation/business/mozambique_lng/index.html ↩︎
  78. 脚注37に同じ ↩︎
  79. 脚注50に同じ ↩︎
  80. 脚注6、28に同じ ↩︎
  81. Access to electricity (% of population)”. (2022). World Bank Data, Mozambique. https://data.worldbank.org/country/MZ ↩︎
  82. “ExxonMobil’s Rovuma LNG moves to FEED stage”. 02/09/2024. LNGPrime. https://lngprime.com/africa/exxonmobils-rovuma-lng-moves-to-feed-stage/123434/ ↩︎
  83. JOGMEC「伊Eni S.p.Aとガスセキュリティ強化及びLNG供給・調達多角化に向けた協力覚書を締結」2024年10月7日 https://www.jogmec.go.jp/news/release/news_08_00053.html ↩︎
  84. 日揮ホールディングス「モザンビークのコーラルFLNG社向けFLNGプロジェクトの竣工式を実施」2022年12月19日 https://www.jgc.com/jp/news/2022/20221219.html ↩︎

 

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