8月11日は世界オキアミの日！ナンキョクオキアミと南極の素晴らしさをお祝いしよう！

Happy World Krill Day 🦐 8月11日は 世界オキアミの日

みなさんは、ナンキョクオキアミ（Euphausia superba）を知っていますか？ ナンキョクオキアミは、その名前のとおり南極海に生息するオキアミです。体長5〜6cmほどのナンキョクオキアミは、南極のほとんどの動物の主要な食料です。ナンキョクオキアミは、植物プランクトンや藻類を食べることで、大気中の炭素を海の中に取り込み、海に貯留される炭素「ブルーカーボン」を増やしています。ナンキョクオキアミは、南極の生態系のまさに土台であり、また地球規模の炭素循環や気候変動の抑制を助けてくれるスーパーヒーローなのです。

しかし、ナンキョクオキアミの凄さは、まだあまり知られていません。そこで、2022年に8月11日を「世界オキアミの日」と定め、毎年、専門家やNGOなどが中心となって、世界中の人にオキアミについて知ってもらうために、様々な働きかけを行なっています。

2024年「世界オキアミの日」の今日、南極に住むこの星の小さなスーパーヒーロー「ナンキョクオキアミ」と南極について知り、その素晴らしさをみんなでお祝いしましょう！

FoE Japanのメッセージ： 海洋保護区をつくってナンキョクオキアミを守ろう！〜日本と南極の関係とは〜

日本と南極は、地理的には遠く離れていますが、実は深い関係があります。かつて日本は、南極でナンキョクオキアミ漁をしていましたが、2012年に中止し、漁船を韓国に売却しました。それ以来、韓国やノルウェー、チリ、中国、ウクライナなどからオキアミを輸入し、オキアミ油（クリルオイル）やフィッシュミール（飼料などに使用）として利用しています。

現在、日本の水産業界では、南極でのオキアミ漁の再開を検討しているほか、オキアミ油やフィッシュミールの国内消費量を増やそうとする動きもあります。

南極の海洋生物資源の保存に関する委員会（CCAMLR）では、南極海の生態系を守るために重要な海域を海洋保護区（MPA）で繋ぐ、海洋保護区ネットワークの設置に向けた議論が継続して行われていますが、遅々として進んでいません。現在、南極半島、ウェッデル海、東南極に3つの海洋保護区を設置する提案がされています。CCAMLRの会議は、全会一致で決定が行われるため、海洋保護区を設置するためには、投票権を持つすべてのメンバー国が賛同する必要があります。現在のメンバーである27カ国のうち、日本、ブラジル、中国、ナミビア、ロシア、南アフリカを除く21カ国が、1つ以上の提案に賛同しています。

現在、日本の南極海での漁業活動（メロ漁）は限定的で、オキアミ漁や捕鯨も行っていません。また、領土の主張もしていません。2024年10月に開催される第43回CCAMLR年次会合は、より中立的な立場から、南極の平和的利用、気候変動の抑制、海洋保護のために、日本がより強い声を上げる絶好のチャンスです。

また、日本政府は国際的な舞台では、G7やG20、BBNJ協定（いわゆる公海条約）などの国連条約、2030年までに世界の海の3割を保護することを目的とした生物多様性条約下のイニシアティブなど、南極海を含む海洋を保護するために多くの公約をしてきました。また、32年ぶりに日本が主催国を務める2026年の南極条約協議国会議（ATCM）に向け、国としてのリーダーシップ、政策、行動において、より具体的かつ積極的な努力が期待されています。FoE Japanは、CCAMLRの参加資格を有する唯一の環境保護NGOである南極南大洋極海連合（ASOC）のメンバー団体として、海洋保護区の設置について長年にわたり活動してきました。南極に海洋保護区を設置して、地球の小さなスーパーヒーロー「ナンキョクオキアミ」を救うためには、みなさんの力が必要です。日本の賛同を後押しする取り組みに参加しませんか？

1. ナンキョクオキアミについてもっと知ろう！

ナンキョクオキアミについて詳しくなって、オキアミや南極の凄さについて周りの人と話してみましょう

2. FoE Japanの南極保全活動に参加しよう！

3. FoE Japanの南極保全活動を支援する

FoE Japanは、みなさまからのご支援とその声を力にして活動を行っています。ぜひ私たちの活動を応援してください。

4. おりがみでオキアミを作ろう！

ASOC事務局長のクレア・クリスチャンさんが、折り紙でナンキョクオキアミを作りる方法を教えてくれました。動画（日本語字幕付き）を見て、ぜひ作ってみてください。折り図 （英語）もあります。