8月11日は世界オキアミの日!

気候変動

 8月11日は世界オキアミ🦐の日です!皆さんはどれだけオキアミについて知っていますか?南極のオキアミは炭素を運ぶ巨大なベルトコンベアなんです。オキアミは炭素を蓄えた海藻を食べ、炭素に富んだ「うんち」を海の底に落とすことで、海の表面から海底に炭素を絶えず移動させています。オキアミは南極海にとって、生態系にとって、かけがえのない生き物です。しかし現在、オキアミとオキアミを食べる生き物は、特に南極半島で集中的に行われている漁業と気候変動によって脅かされています。オキアミや、オキアミが生息する南極の環境を守り、維持することが重要です。

 南極オキアミは、ペンギン、アザラシ、クジラなど、この海域を代表する多くの動物の主要な食料源です。オキアミを食べない生き物も、オキアミを食べる生き物を食べて生きています。なんと南極半島の海鳥や哺乳類はカロリーの96%をオキアミから得ています。オキアミは大量の炭素を大気から海の深部に運び出し、沈殿させています。そのためオキアミは気候変動との戦いに不可欠な存在です。しかし、近年、商業的なオキアミ漁業が南極に集中しており、南極の豊かな海域でオキアミを食べながらくらし、すでに絶滅の危機に瀕している種にさらなる悪影響を及ぼしています。

 ではどのくらいの炭素を南極オキアミは海底に運んでいるのでしょうか?なんと、3500万台の自動車が排出する炭素と同等の炭素量を毎年大気から取り込んで、海底に運んでいます。しかし気候危機の影響で、 南極と南極海では前例のないスピードで気温が上昇しています。温暖化が、南極の豊かな大自然、野生生物を脅かしています。自然には、国境や政治的境界線はありません。気候非常事態への対応には、国々が国益を脇に置き、環境保護を加速するために協力することが重要です。

 オキアミ など南極でくらす生き物たちは、集約的な漁業や気候変動によって脅かされています。海洋保護区( #MPA )の設置や、魚の個体群、生息域、野生生物を保護するための適切に設計された漁業対策が必要です。南極の海洋生物資源の保存に関する委員会(CCAMLR)がMPAネットワークを構築するとした期限からすでに11年も過ぎていますが、まだ2つのMPAしか成立していません。南極の貴重な海洋生物と生態系を守るには、#CCAMLR が #南極海 に新しい海洋保護区を設立する必要があります。もうこれ以上時間は残されていません。

・参考
The World Krill Day

 

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