むつ核燃料貯蔵施設・柏崎刈羽原発の稼働中止を求め、要請書を提出
5月1日、核の中間貯蔵核の中間貯蔵はいらない!下北の会、規制庁・規制委員会を監視する新潟の会、国際環境NGO FoE Japan、原子力規制を監視する市民の会の4団体は、青森県むつ市で稼働が予定されている使用済み核燃料の中間貯蔵施設(リサイクル燃料貯蔵センター)および東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の稼働中止を求め、経済産業省および原子力規制委員会宛てに要請書を提出しました。
要請書では、むつ市の核燃料貯蔵施設は搬出先が明確ではなく、核のごみ捨て場になる可能性が高いこと、柏崎刈羽原発は、地元同意もとらず、住民や自治体からの懸念にもこたえていない状況であることを指摘。「原発避難計画が住民を守れない状況であること、核のごみの行先が明らかでないことなどを踏まえれば、これ以上、矛盾と危険に満ちた無責任な原子力推進政策を進めるべきではない」としています。また、両施設において、近くの海底活断層が過小評価されていることを指摘し、審査をやり直すべきとしています。
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2024年5月1日
経済産業大臣 齋藤 健 様
原子力規制委員会委員長 山中 伸介 様
要 請 書
むつ核燃料貯蔵施設・柏崎刈羽原発の稼働中止を求めます
核の中間貯蔵核の中間貯蔵はいらない!下北の会
規制庁・規制委員会を監視する新潟の会
国際環境NGO FoE Japan
原子力規制を監視する市民の会
青森県むつ市に建設中の使用済み核燃料の中間貯蔵施設(リサイクル燃料貯蔵センター:以下むつ貯蔵施設)の操業が目論まれています。新潟県の柏崎刈羽原発からの使用済み核燃料が運びこまれる予定です。
運び込まれた使用済核燃料は50年以内に再処理工場に搬出することになっていますが、六ヶ所再処理工場の操業の目途は立っておらず、むつ貯蔵施設が核のゴミ捨て場となるのは必至です。
柏崎刈羽原発では、東京電力が燃料装填を完了し、再稼働に向けた検査を開始しました。地元同意もとらず、住民や自治体からの懸念にもこたえないうちの暴挙です。能登半島地震では、万が一の原発事故の際、避難も屋内退避もできない状況が生じうることが明らかになり、現在の避難計画では住民を守ることができないことが浮き彫りとなっています。
また、柏崎刈羽原発は、使用済燃料プールが満杯に近く、むつ貯蔵施設に搬出しなければ稼働が続けられない状態です。
さらに、能登半島地震では、隆起地形の沖に横たわる海底活断層の過小評価が問われました。各地の原発周辺においても、変動地形学から読み取れる海底活断層を、音波探査偏重により短く評価することが横行してきました。
柏崎刈羽原発とむつ貯蔵施設はいずれも隆起地形上にありますが、海底活断層が短く評価され、あるいは全く存在しないことになっています。
原子力規制委員会は、両者の稼働を止めて再審査を行うべきです。
原発避難計画が住民を守れない状況であること、危険な核のごみの行先が明らかでないことなどを踏まえれば、これ以上、矛盾と危険に満ちた無責任な原子力推進政策を進めるべきではありません。柏崎刈羽原発の再稼働、むつ市の中間貯蔵施設の稼働の中止を求めます。