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フェアウッド・パートナーズ
開催報告
連続セミナー 生物多様性保全に役立つ「合法木材」調達
第2回「震災復興を支える国産材の現状と木材調達におけるハイリスク製品」
フェアウッド・パートナーズの主催で、連続セミナー「生物多様性保全に役立つ合法木材調達」の第2回が11月30日に東京・表参道の環境パートナーシッププラザ(GEOC)にて開催されました。
第2回は、「震災復興を支える国産材の現状と木材調達におけるハイリスク製品」と題し、木材調達におけるリスクを把握する試みをする一方で、東北での仮設住宅建設にあたり国産材や環境配慮素材を使用した大手ハウスメーカーの実例と、国産材の真の供給力のポテンシャルはどれくらいなのか、それを調達する際の課題とその解決に向けて調達側に求められることは何かを紹介しました。
また、冒頭のイントロダクションとして、トレーサビリティが長いためにリスクが高まる傾向にある海外からの木材を例に、木材調達に潜む環境社会リスクをどのように見分けたらいいのかを提案しました。
【資料ダウンロード】
プログラム・講演者経歴など(PDF 0.2MB)
1.イントロダクション:木材調達に潜む環境社会リスクの見分け方(PDF 2.15MB)
・・・フェアウッド・パートナーズ/FoE Japan 三柴淳一
2.国産材の現状:供給の可能性と課題(PDF 2.49MB)
・・・三菱UFJリサーチ&コンサルティング(株)環境・エネルギー部 相川 高信氏
3.仮設住宅建設における環境配慮型の木材利用(PDF3.89MB)
・・・ミサワホーム(株)建設推進部 綱島 淳氏
冒頭に挨拶する林野庁滝氏 |
連続セミナー第1回では、日本が輸入する木材や木質製品の生産国における違法伐採の現状と海外の違法伐採対策を紹介することで、生物多様性の保全を考える上で欠かせない海外情報に焦点があてられました。
第2回は、約40名の参加により、国産材の利用方法および国内から考える木材調達の現在と今後のあり方が、環境社会リスクという視点を中心に報告、議論されました。
(1)「木材調達に潜む環境社会リスクの見分け方」
第二回セミナーのイントロダクションとして、司会であるフェアウッド・パートナーズ/FoE Japanの三柴淳一より東日本大震災後の仮設住宅建設において一時的に需要が増加した海外産の建築資材の現状を、主に合板に焦点を絞り生産国の状況を報告。資材調達による海外生産国の森林や経済へのインパクトを環境社会リスクという観点により解説し、リスクを回避しながら木材を調達し続けるための留意点と幾つかの解決方法が紹介されました。
(2)「国産材の現状:供給の可能性と課題」
森林・林業政策および実践のコンサルティングの専門家である三菱UFJリサーチ&コンサルティングの相川高信氏より、国内林業および国産材の供給体制の現状についてご報告いただき、国産材の利用を考えている企業の方々が知るべき基礎的な背景を解説していただきました。
路網やフォレスターの不十分さにより、これまで森林マネジメントが適正に為されてこなかった日本の森林の背景にある外材輸入の歴史、および市町村主体のガバナンスの現状が指摘され、生物多様性の保全および合法木材の調達を実現するための問題点が指摘されました。
(3)「仮説住宅建設における環境配慮型の木材利用」
震災後の応急仮設住宅建設では、プレハブ専門の業者のみならず大手のハウスメーカーや地域工務店による建設も行われました。実際に岩手県における仮設住宅建設に携わられたミサワホーム建設推進部の綱島淳氏の報告では、震災後の建設用地不足の状況下で、同社がどのように建設作業を進めたかが、写真と共に紹介されました。また資材調達に際し、国内の取引先ネットワークを活用したFSC認証の国産材の調達やガレキを利用したパーティクルボードの利用した経緯を説明。仮設の際に実現された従来の木質パネル工法と木造軸組工法の組み合わせをきっかけとした国産材の利用拡大の展望や、同社が2010年から積極的に推し進める木材調達ガイドラインに沿った環境配慮された資材調達に関係した取り組み例が報告されました。
【今後の予定】
2012年1月25日(水)
第三回「木材利用におけるリスクとフェアウッド導入のメリット」 >詳細はこちら
【主催・問い合わせ先】
フェアウッド・パートナーズ
国際環境NGO FoE Japan、地球・人間環境フォーラム
TEL:03-6907-7217 / FAX:03-6907-7219(FoE Japan 佐々木)
Eメールアドレス:info@fairwood.jp