温暖化対策への提言
FoE欧州の調査レポート
EUで2020年に40%削減は技術的にも経済的にも可能
コペンハーゲン会合直前の 2009 年 12 月1日、 FoE 欧州はストックホルム環境研究所と共同で、EUは 2020 年までに温室効果ガスを現在の目標の倍である 40 %削減することが可能であることを示す調査結果を発表しました。 調査報告 「気候変動対策におけるヨーロッパの責任-地球を救うための 欧州 内対策と国際的義務」 は、EUが、原子力や CCS 、バイオ燃料などのハイリスクな解決策を用いず、また途上国での排出オフセットを使用しない欧州域内対策のみにより、 2020 年に 1990 年比 40 %、 2050 年に同 90 %削減を達成するための道筋と具体策、コストを示しています。 エネルギー効率の改善、化石燃料・原子力使用の段階的削減、再生可能エネルギーへの大胆なシフト、ライフスタイルの変革のコンビネーションによるシナリオは、例えば、 2050 年には、自動車移動や欧州内航空移動が鉄道など公共交通に大きくシフトしうるとしています。 さらに、地球規模での気候変動の防止のためには、途上国に対して排出抑制と影響への適応の両面での資金拠出が不可欠であり、報告書はコスト試算とともに、歴史的排出責任のある欧州が経済成長における南北格差を埋める(クライメート・ジャスティスの実現)ために果たすべき役割について示しています。 FoE 欧州は、この調査結果の発表で、 40 %の削減が技術的に可能であることを示し、それを実現する政治・社会システムの変革を求め、欧州政府、および各国政府に働きかけを続けます。 ※2010年3月19日(金)緊急セミナー「25%削減は国内で達成できる 25%削減は国内対策で達成できる!
温暖化対策基本法と中長期ロードマップへの提言~欧州の40%削減シナリオから」開催。 セミナー概要はこちら
<大胆だが価値ある試算~国立環境研究所 藤野純一氏のコメント > また、食生活の変化(肉食離れ+健康志向)の想定や、加盟国間の所得格差の是正も重視している視点は新鮮である。 より具体的な対策後の姿を描ければ実現できる。時代の転換点にいる今、温室効果ガスを大幅に削減した未来をいかに魅力的に描けるかが、実現のカギを握る。 削減のポテンシャルは見えたので、次はどのように実行に移して行くか。快適さを保ちつつ削減していけるようにする。どのように技術を普及させて行くのか。そのような政策提案が FoEE のものにも見られる。 同日本語版は こちら ・「気候変動対策における欧州の責任-地球を救うための欧州内行動と国際的義務」全文(英文) (ストックホルム環境研究所ウェブサイト) 同日本語版は こちら FoE 欧州による報告書概要版「 40 %削減の検証-クライメート・ジャスティス実現に向けたヨーロッパへの提言」オリジナルの英文冊子を販売しております。
【タイトル】 “The 40% Study-Mobilizing Europe to achieve climate justice” 【発行】 2009年12月|FoE 欧州 【ご購入方法】事務局まで以下内容をご連絡のうえ、郵便振替または銀行振込にてご入金ください。 「 40 %削減の検証―クライメート・ジャスティス実現に向けたヨーロッパへの提言」
現在欧州の温室効果ガス中期削減目標は、2020年に自地域で20%削減、他の地域も同様の努力をすれば30%に引き上げるとしており、いずれもクレジットの使用を含んでいる。一方で、 FoE 欧州による提案では、自地域内のみで40%、さらに途上国への資金・技術移転で63%削減し、あわせて103%の削減を達成するとしている、大胆だが価値のある試算である。 報告書のダウンロード
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FoE 欧州による報告書概要版「 40 %削減の検証-クライメート・ジャスティス実現に向けたヨーロッパへの提言」(英文) (FoE欧州ウェブサイト)
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FoE Japan 気候変動政策担当 tel.03-6907-7217/ fax.03-6907-7219 / softenergy@foejapan.org
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