ベトナム木質ペレットのFSC認証偽装、全貌の解明に向けた調査始まる。最大の輸出先は日本。

バイオマス2024.7.5

2022年秋、ベトナムの木質ペレット大手のAn Viet Phat Energy (AVP) 社を含む2社が、FSC認証を偽装したことが発覚し、FSCから排除されるという事件が起きました。AVP社のペレットは、三井商事、伊藤忠商事、JFE商事との取引きによりバイオマス発電の燃料に使われていたことが東洋経済新報社の取材で明らかになっています。FSCは国際的に有名な森林認証制度で、ベトナムのFSC認証木質ペレットの最大の輸出先は日本です。日本のFIT制度では、木質バイオマス燃料の持続可能性・合法性を確認する方法の一つとして、森林認証制度が利用されています。日本は、2022年に約440万トンの木質ペレットを輸入しており、そのうち半分以上にあたる約240万トンがベトナムから輸出されたものでした。また、FSCの調査では、FSC管理木材*1を購入した日本企業が、認証を取得していない別の日本企業に販売していたことも分かり、このことはFSCの規則に反する行為が広がっている可能性を示唆するとして懸念されています。FSCは過去の取引をさらに検証する調査を実施する予定です。

*1 管理木材についてはこちら→ FSCジャパンHP「管理木材」 https://jp.fsc.org/jp-ja/Controlled_Wood

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