【プレスリリース】日本政府・企業による化石燃料支援停止を求める国際NGOネットワーク、石炭から化石燃料全般にキャンペーンを拡大
「環境・持続社会」研究センター(JACSES)
気候ネットワーク
国際環境NGO FoE Japan
国際環境NGO 350.org Japan
メコン・ウォッチ
本日、国内外20以上の団体によるキャンペーンネットワーク「Fossil Free Japan」のウェブサイトが公開されました。
これまで、日本の海外における石炭火力発電事業支援を止めるため「No Coal Japan」という国際的なネットワークとして活動を続けてきましたが、Fossil Free Japanはキャンペーン対象をその他の化石燃料にも拡大し、日本政府・企業が国内外で推進する化石燃料事業の問題を明らかにし、日本政府・企業の方針転換を求めていきます。
世界中で気候危機が深刻になっています。国際エネルギー機関(IEA)は、パリ協定の1.5度目標達成のためには新規の炭鉱やガス田の開発は2021年以降止めるべきだとしています[1]。また、最新の科学によれば、既存の化石燃料インフラについても、稼働可能年数を前倒しして、使用をやめていかなければ、1.5度目標は守れないとされています[2]。
一方、日本政府は、化石燃料事業へ世界最大規模で公的支援を行っています[3]。また、G7において、石炭火力発電事業への2021年末までの公的支援停止にコミットしているにもかかわらず、依然、国際協力機構(JICA)を通じた新規案件への支援も検討している状況です[4]。こうした案件を日本が支援することになれば、気候変動対策に後ろ向きな国として、国際的な批判が益々強まることは必至です。
特に、アンモニア・水素混焼による「ゼロエミッション火力」を追求することによる石炭火力の延命や、石炭からガスへの転換などにも厳しい目が向けられています。
私たちは、国際的なネットワークを活用して、最新の科学に基づき、今後も日本政府・企業に対し方針転換を求めていきます。
ウェブサイトはこちら
英語:https://fossilfreejapan.org/
日本語:https://fossilfreejapan.org/ja/
注釈:
[1] IEA ”Net Zero Pathway 2050”
[2] Tong, D., Zhang, Q., Zheng, Y. et al. “Committed emissions from existing energy infrastructure jeopardize 1.5 °C climate target”. Nature 572, 373–377 (2019).
[3] Oil Change International & Friends of the Earth US “Past Last Call”
[4] バングラデシュ・マタバリ石炭火力発電事業フェーズ2およびインドネシア・インドラマユ石炭火力発電事業