世界の森はいま
FoE Japan の視点
プロジェクト
- ジャワ島森林生態系保全
- 諸塚村どんぐり材プロジェクト
- 結いの素プロジェクト
- 森のプレゼント
- 里山再生プロジェクト
結いの素プロジェクト
支援候補地 <宮城県岩沼市>
岩沼市は、仙台市の南、阿武隈川と名取川に囲まれた平野部にあります。市の面積のうち35%(2120ha)が田畑として活用されていて、特に、市の東側は太平洋岸に向かって広大な農地が広がっています。
<岩沼市の被害状況>
・津波による浸水面積:市域の約49%(被災市町村で最大の割合)=約29k㎡
・地盤沈下面積:500haが地盤沈下=5k㎡=農地の25%
・農地被害:浸水域となった市東部は主に農地が広がる
・仮設住宅:384戸。多く(約7割)が市東部の農家、農地所有者
●2012年1月の状況
一部の農家さんが自らの農地や、被害の少なかった農地を借りてビニールハウスを再建し、農業(野菜栽培など)を再開したり、仮設住宅生活を送っている農家さんなどを対象に、農作業の再開に向けて農地を開放し、提供する動きが出てきています。
しかし、従来は住宅と隣接していた農地も、いまでは仮設住宅からは距離が離れてしまっています。そのため、休憩や梱包作業を行ったり、農作業道具を保管するために、農地の近くに作業小屋が必要になっています。
※2012年2月中旬に一棟目の作業小屋を着工予定。1月より、3軒の農家がビニールハウスで小松菜など葉物野菜の栽培を開始しています。3月の出荷に向けて、商品の梱包作業などに活用する予定です。
●2011年8月の状況
押し寄せた津波は市の約半分まで到達し、農地には大量の海水や、ガレキ、汚泥が流れ込みました。地盤沈下の影響もあり、海岸沿いの一部には、いまだ海水が抜けない農地もあります。
津波に飲まれた田畑(2011年3月) | 草に覆われてしまった(2011年8月) |
内陸部の農地からは車両などの大きな流出物が取り除かれ、葦などが自生し緑が戻ったように見受けられます。しかし、細かな漂流物はいまだ農地にとどまったままで、生えてきた葦も枯れてしまうほど高い塩分が残っているところもあります。
それでも、市内に約900戸ある農家さんたちは、共同で生業の復興を目指す「復興組合」を組織したり、塩分濃度の高い畑でも育つ糖度の高いトマト「復興トマト」を栽培したり、一歩一歩力強く復興に向けて動き出しています。
トマトを植えよう(2011年8月) | トマト畑(2011年8月) |
農地とともにあった住宅・納屋なども大きな被害を受けています。効率よく、そして協力して回復作業を進めるため、FoE Japanでは、作業小屋づくりを支援していきます。これが、生業の復興拠点となってくれたら、と期待しています。
岩沼市の様子
フラッグをクリックすると写真がご覧になれます。
より大きな地図で 岩沼市の様子 を表示