<衆院選2026>各党マニフェストを比較!【気候変動対策編】~各党の特色は?
2月8日に控えた参議院議員選挙。期日前投票も始まっています。
気候変動対策に関して、主要各党のマニフェストではどのような対策が示されているのかを比較してみました。
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比較は「温室効果ガス削減目標」「再生可能エネルギー拡大」「脱化石燃料」の3つのポイントについて行いました。各党の特色は以下の通りです。
| 政党名 | 気候変動目標 | 再エネ拡大 | 脱化石燃料 |
|---|---|---|---|
| 自民 | 1.5℃目標あり 現行政策とほぼ同じ | 再エネ主力電源化/洋上風力、次世代型太陽電池は推進/「メガソーラー対策パッケージ」が追加 | 水素・アンモニアやCCUS等を活用した火力の脱炭素化を推進 |
| 中道 | 早期のカーボンニュートラルを目指す | 再生可能エネルギーの最大限活用 | 目標記載なし |
| 維新 | 2050 年カーボンニュートラル、2030 年度温室効果ガス 46%削減に向けて、新たな投資の呼び込み、技術革新、雇用創出 | 目標明記なし/太陽光はペロブスカイト推進 | 水素等を積極活用/CC(U)S や石炭ガス火力発電など火力発電の技術開発も推進 |
| 国民 | 2050年カーボン・ニュートラル社会の実現や「パリ協定」の推進 | 2030年代には電源構成比で再エネ比率が40%以上/再エネ賦課金廃止 | 火力発電を維持し、高効率化、低炭素化、CCSを促進 |
| 共産 | 1.5℃目標言及あり/2035年度までにGHG13年度比75~80%削減(19年度比71~77%削減) | 2035年度の電力比率を8割とし、40年度までに100%/優先利用の原則を確立/容量市場の廃止 | 石炭火力30年度ゼロ/石炭火力発電延命(アンモニア、CCS等)への国費投入反対 |
| れいわ | 2030年に温室効果ガス排出量を70%以上削減、2050年までのできるだけ早期に CO2排出実質ゼロ | 2030年までに再エネ比率70%、2050年までのできるだけ早い時期に100%/メガソーラー等の大規模プロジェクトは規制/地域分散型の再生可能エネルギーを推進 | 2030年までに石炭・石油火力発電所の運転を終了/高効率ガス火力発電を当面の主カエネルギー源とする |
| 参政 | パリ協定の離脱/炭素目標を撤回/気候変動について「未だ科学的な議論の余地がある」とする | メガソーラー等コストの高い電源開発推進は即刻中止/再エネ賦課金廃止 | 「新たな火力」に積極投資 |
| 保守 | 目標記載なし | 再エネ賦課金廃止 | 火力発電の有効活用 |
| 社民 | 目標記載なし | 再生可能エネルギーの普及 | 目標記載なし |
| みらい | 目標記載なし | エネルギーミックスを見直す/無理な再エネ拡大をやめる | 火力発電の一時的維持を明確化 |
自民党
- 政権与党のため、現行政府目標と同じく「1.5℃目標達成」「2050年までにカーボンニュートラル達成」が掲げられています。
- 再エネ拡大についての目標数値はなく、「主力電源化」という表現に止まりました。
- 洋上風力や次世代型太陽電池(ペロブスカイトなど)を推進するため、政府が積極的に関与する方針が示されています。
- 水素・アンモニアやCCUS等を活用した火力の脱炭素化を推進するとありますが、これらの高コストな化石燃料の延命策については注意が必要です。
- 昨年の参院選の時からの変更点として、「メガソーラー対策パッケージ」が追加されました。
参照:自民党政策BANK
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中道改革連合
- 「早期のカーボンニュートラルを目指す」や「再生可能エネルギーの導入を最大限加速」という表現はありますが、具体的な時期や目標値は示されませんでした。
- 化石燃料からの脱却に関する目標も見当たらず、立憲民主党と公明党間の協議が煮詰まっていない印象を受けます。
- 「避難所や防災拠点への再生可能エネルギーと蓄電池の導入率 100%を推進」するという言及がありました。
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日本維新の会
- 「2050 年カーボンニュートラル、2030 年度温室効果ガス 46%削減目標に向けては、(中略)新たな投資を呼び込み、目標達成に不可欠な技術革新と雇用創出を実現」するとあり、現行の政府目標に準じながらも経済的側面を重視している姿勢が伺えます。
- 再エネ拡大についての目標数値はありませんが、地熱発電やペロブスカイト太陽光電池を推進する方針です。
- 水素やCCUS等を活用した火力の脱炭素化を推進するとありますが、これらの高コストな化石燃料の延命策については注意が必要です。
- ・電力市場を監視・統制する仕組みの整備についての言及がありました。
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国民民主党
- 「自立・分散型エネルギー社会の構築」と掲げながらも、2030年代の再エネ目標は電源構成比で「40%以上」としており、現行目標(2030年度36〜38%)とあまり変わらない水準です。
- 「燃料資源の探鉱、開発、生産といった上流権益を確保」し、火力発電の高効率化、低炭素化、炭素回収・貯留(CCS)をしながら化石燃料を使い続ける内容です。
- 軽油引取税の暫定税率廃止など、エネルギー関連の負担軽減に積極的な点は、カーボンニュートラルに逆行しています。
参照:政策各論インデックス|国民民主党 特設サイト 2026
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日本共産党
- 3つのポイントそれぞれに対して現行の政府目標より踏み込んだ数字が明記されており、積極性が感じられます。
- 省エネについても、2035年度までに消費量6割減という具体的目標が示されています。
- 温室効果ガス削減目標や気候変動対策計画を閣議で決定するプロセスについても問題視し、専門家や市民も参加して議論し、国会で審議・決定することを提案している点は、他の党にはない特筆すべき点です。
参照:政策 | 日本共産党
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れいわ新選組
- 3つのポイントそれぞれに対して目標が明記されており、積極性が感じられます。
- 高効率ガス火力発電を当面の主カエネルギー源とするとしながらも、石炭火力発電所の新設を禁止し、2030年までに石炭・石油火力発電所の運転を終了すると明記されています。
- 省エネについても、2030年までにエネルギー消費量を40%削減、2050 年までに60%削減と示されています。
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参政党
- 「パリ協定の離脱」「炭素目標を撤回」といった表記があり、気候変動対策から逆行する方針です。
- 気候変動について「未だ科学的な議論の余地がある」とするなど、懐疑論的立場です。
- 「次世代原子力・核融合・新たな火力」に積極的に投資を行う方針で、コストや不確実性に注意が必要です。
参照:参政党の政策カタログ一覧 | 参政党 -sanseito-
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日本保守党
- 3つのポイントについて目標の明記はなく、逆に「再エネ賦課金の廃止」「火力発電技術の有効活用」「電気自動車への補助金廃止」といった方針が示されており、気候変動対策から真逆の方向です。
参照:日本保守党の重点政策項目 – 日本保守党|日本を豊かに、強く。
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社会民主党
- 日頃の発信や取り組みを見ると、気候変動対策に積極的であると感じられますが、残念ながらマニフェストの中では記述が少なく、「温室効果ガス削減」や「脱化石燃料」の目標明示はありませんでした。
- 「気候変動は待ったなし」「脱炭素と脱原発をセットで目指す」といった表現があり、気候変動対策について前向きな姿勢は感じられます。
参照:【いまだから社民党】第51回衆議院議員総選挙 衆院選2026
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チームみらい
- 3つのポイントについて目標の明記はなく、「無理な再エネ拡大をやめる」「火力発電の一時的維持を明確」といった方針が示されており、気候変動対策には後ろ向きです。
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真冬の選挙戦となり、地域によっては大雪に見舞われていますが、「ドカ雪」のような短期間で一気に降る危険な振り方の一因は気候変動だと言われています。
夏の猛暑だけでなく、冬にも私たちの暮らしに大きな影響を与える気候変動に関して、残念ながら今回の選挙戦でもメディア報道や党首討論で取り上げられているのを目にしたことがありません。
公約をチェックするのに加えて、街頭演説している候補者を見つけたら直接訊いてみたり、SNSのDMなどでぜひ質問してみてください。有権者が気候変動対策に関心を持っていること、より強化した対策を望んでいることを伝える貴重な機会です。
(深草亜悠美、吉田明子、長田大輝、轟木典子)
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