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里山再生プロジェクト
街の木ウォッチング 第4回レポート(2012.12.01開催)
苦情ひとつですぐ切られてしまう。街の木は人の気持ち次第・・・だからまずは木をみようとしてほしい、木は生きものだって意識してほしい。という思いで始めた「街の木ウォッチング」、4回目の開催です。
今回は代々木公園へ。学生さんから年配の方まで幅広い年齢層の16人が集まりました。
「樹種がわからなくても、形をよくみると木の生き方はわかるよ」と樹木医の岩谷さん。木の観察というと、名前から入ることが多く、名前知らないから・・と逃げてしまう人が多いのだそう。
まずは、木がどんなふうに生きているのか?大事なポイントを解説していただき、基本をおさえたところで散策へ。「形に注目して、おもしろいな、とか、なんでこんな形なの?というのをぜひ見つけてくださいね」
歩きだすと、どんより曇り空だったのが、ぱっと明るくなった感じに。あたり一面、あざやかな黄色の絨毯が敷かれているようです。落ち葉がこんなに美しいなんて!
見事な紅葉にみんなうっとり |
「落ち葉はいつのまにかゴミにされてしまっていますが、腐らせて腐葉土にすれば畑の肥料となるので、昔は貴重なものでした。木にとっても落ち葉があれば木の肥料になるし、そこにミミズさんやら土を作ってくれる生きものが来るし、土が踏み固められやすいところも落ち葉がクッションになるんです」と岩谷さん。
街なかでは厄介者扱いされてしまうけど、木にとっても落ち葉は必要なものなんですね。
「イチョウ並木が東京に多いのは、防火に役立つから。葉が燃えにくくて、火事を止めてくれるんです」
なるほど。ちゃんとわけがあるんですね。
こんなとこから根になった!? ケヤキもエグザイルする |
続いて岩谷さんが紹介したのがこちら。
下に伸びているこれ、なんですか?
「不定根といって、根じゃないところから出る根です。なんらかの傷ができて、“何になろうかなー”という細胞ができて、たまたま近くに虫糞など土のようなものがあったので、根になったんです。
木はこんなアクロバットができるんですよ。動かないから、フレキシブルに対応するんですね」
続いてこちら、立派な木が並んでいるところに案内してくれました。
「この角度から見ると、ほら。エグザイルしてるのわかります?」
うわー本当だ、とどっと笑いがおきます。
「一直線に密に植えられていて、それぞれ陽があたる方に枝をたくさんつけていって重くなって、少しずつずれて傾斜していったんですね」
日当たり求めて、前のやつより傾いて枝伸ばそう、とか、不定根にしても、土みたいなのが近くにあるから根になるのがいいかも、とか、木はいろいろ考えて生きているんですね。
「“なにかに見える”っていうと、印象深くなるでしょ?みなさんも気になる木を見つけたら、ぜひおもしろく言い表してみて。まわりの人にも知らせて、親しみをもってもらいましょう」
このあと3班に分かれて、みなさんにも「おもしろ樹木」を探してもらいました。
左から、 |
うーん、馬をみつける感性には驚かされました。みなさんほかにもたくさん、気になる木を見つけて名付けてくれました。なかにはリピーターもいて、次々におもしろく言い表していました。こうして回を重ねるごとに関心を持つ人が増えていくとうれしいです。
今回も、木を見るコツを、岩谷さん、参加者のみなさんに教えていただき楽しかったです。ありがとうございました。ぜひ街なかでも木に注目して、そしてみなさんがメッセンジャーになって、木はいろいろ考えて生きていることを伝えてほしいです。
この日の模様は、岩谷さんのブログにも紹介されています。写真や解説をぜひご覧ください。
>ブログ「街の木コレクション」
参加募集中!街でみつけた樹木たちの、笑いあり、涙ありの生きざまを紹介します。
>1/17 スライド&トーク「形から入る樹木ウォッチング」
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