お知らせ
「海の日」によせて
西日本の記録的な豪雨により、お亡くなりになられた方々、ご遺族の皆さまに、心から哀悼の意を表します。被災された方々にお見舞い申し上げます。皆さまの安全と、一日も早い復興を願っております。
今日は「海の日」。海の恩恵に感謝するとともに、私たち人類を含め、地球上のいのちをはぐくんできた海の豊かさ、重要さに少しだけ思いをはせてみませんか。
いうまでもなく、海は、気候や生物多様性の観点からも、人々のくらしを支える意味でも重要な役割を担っています。その海に、さまざまな危機が迫っています。多くの専門家が参加して実施された「ミレニアム生態系評価」では、多様な沿岸環境が人間活動により大きな影響を受けていること、たとえば、 20 世紀末の数十年で世界のサンゴ礁の約 20 %が失われたことなどが指摘されています。環境省は、海のめぐみを損なう要因として、①生息環境を劣化させる物理的改変、②海洋汚染、③乱獲にともなう資源の枯渇など漁業問題、④外来種、⑤気候変動--をあげています。そのほかにも、私たちの身の回りからでる大量のプラスチックごみが海洋生態系の大きな脅威になっていることに警鐘がならされ、ストローをはじめ不用なプラスチックを減らす取り組みがはじまっています。
(Photo:Rodolfo Werner) |
危機は、南極の海にも迫っています。人間活動由来の環境影響をほとんど受けていない太古からの「地球の姿」が残っている南極に、気候変動・地球温暖化、乱獲、観光客の増加、ゴミ、外来種などなど、人間活動の影響が及びはじめています。これは、もう元に戻せない「不可逆的な変化」の危機です。 FoE Japanでは、南極の海洋保護区の設置を訴え、国際的なネットワークとともに活動を行っています。 |
沖縄県名護市辺野古における米軍基地の建設では、県民の多くが反対しているのにもかかわらず、工事が強行されています。当初の約束では、工事の前に「移植」されるはずだった希少なサンゴが取り残されたまま、海が埋め立てられようとしているのです。
サンゴをめぐる問題、最近の動き> https://foejapan.wordpress.com/2018/06/20/180614/
埋め立て反対署名> https://goo.gl/Vx3GVm
東京電力福島第一原発事故により、大量の汚染水が海洋に放出されました。原子力規制委員会は、敷地内のタンクにためられているトリチウムを含んだ汚染水を海洋に放出するように、東電に迫っています。確かに敷地内のスペースは限られてきています。しかし、技術者も参加している市民シンクタンクである「原子力市民委員会」は、大型タンクを設置し、放射線減衰するまで待つことは十分可能という代替案を提示しています。 > https://www.ccnejapan.com/?p=8958
今日は「海の日」。海の豊かさを守るために、私たちにできることは?
少しだけ考えてみませんか?
Photo:Rodolfo Werner