原発に向き合う世界と私たち
FoE US プレスリリース
東電の放射性汚染水の海洋投棄に関するアメリカ政府への要請
FoE USは日本の原発震災に関する特設ページを設けて、情報を発信しています。
>https://www.foe.org/nuclear-crisis-japan
4月3日、東京電力の放射性汚染水の海洋投棄について、アメリカ政府に対して要請するリリースを出しています。詳細は以下をご覧ください。
原文はこちらから
>https://www.foe.org/tepco-dumping-radioactive-wastewater-sea
東京電力、大量の放射性汚染水の海への放出を実施
FoE US、アメリカ政府へ介入を求める
本日(4月4日)、FoE USは、東京電力が発表した1万1500トンの放射性汚染水を太平洋へ放出する計画に対し、住民と環境にとって重大な脅威となるものだと警告した。
アメリカ政府が福島の原発事故の対応に関与していることから、FoE USはオバマ政権に対し、放射性汚染水の放出を止めさせるための介入を要請した。
「核廃棄物の太平洋への直接放出は、危険であり容認しがたい行為である。国際法で船舶からの1バレルの核廃棄物の放出でさえ禁じられている一方で、日本が何千トンにも及ぶ核廃棄物を海へ放出するとは信じがたいことだ。この放出によって人類と環境が直接的な脅威にさらされ、きれいな海の恩恵を授かっている漁業や産業にとっては壊滅的な打撃となるだろう。」とFoE US気候・エネルギープロジェクト・ディレクター、Damon Moglenは語る。
東京電力は、今日、1万1500トンの放射性汚染水の放出を直ちに開始すると発表した。放射性汚染水に含まれる正確な成分や汚染物質の性質などのデータは明らかにしなかったものの、東京電力の発表によると、汚染水は法的放出基準の少なくとも100倍にあたるとのこと。
日本は、放射性廃棄物の海洋投棄を禁止するロンドン条約の締約国である。しかし、この条約には抜け穴があり、陸上からの放射性廃棄物の投棄は禁止されていない。日本政府と東京電力は明らかにこの抜け穴を使い、1万1500トンの廃棄物を福島の沖から海へ放出する構えのようだ。船舶から海への放出は法的に禁止されているのである。
「オバマ政権が福島の原発事故の支援要請に応えて、アメリカの様々な機関から専門家を派遣していることから、私たちは、他の方法があるにもかかわらずこの放射性汚染水の放出を決定したことについて、我々の政府がこれを支持するのかどうか、知る権利がある。
海流が放射能汚染をわが国の海岸まで運んでくる可能性があること、また、汚染された魚介類がアメリカの市場に入ってくる可能性があることから、この放出を止めさせ、東京電力が自らの費用で放射性廃棄物を保管させるため、アメリカ政府がどのような対応をしているのかについて情報を開示するよう要求する。」