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プレスリリース・意見書
「サラワク州へ非持続可能な森林・林業の見直し勧告を」ITTOに要望書
11月5日~10日の国際熱帯木材機関(ITTO)の理事会開催に際し、FoE JapanほかNGO3団体は、マレーシア・サラワク州の非持続可能な森林・林業の改善を勧告すべきとの要望書をITTOへ提出しました。
>サラワク州の熱帯林保護に向けた一層の取り組みを要望します[PDF]
>英語版[PDF]
近年の報告によると、サラワク州には世界の0.5%の熱帯林しかありませんが、その丸太生産量は世界の熱帯丸太生産量の25%を占めています。これは持続可能な森林・林業とはほど遠い過剰な生産量です。
その過剰な生産量を維持しているのは、州面積の23%、州森林面積の約28%に相当する280万haという広大な植林事業地や、100万haに及ぶアブラヤシプランテーション開発事業地での森林の皆伐施業です。
天然林を他の用途に転換するため更地にすることが、世界の熱帯林減少の最大の要因であると国連も認めています。
ITTOは、1989年から2年にわたり「サラワク・ミッション」と呼ばれる調査を実施し、総丸太生産量を920万m3 以下に抑制することを提言しています。しかしその後もサラワク州の永久森林、州有地、その他からの総生産量は時に1,900万m3、最近でも1,200万m3に達し、明らかにITTOの提言に遵守していません。
FoE Japanは、ITTOが再びサラワクミッションを実施し、「持続可能な森林・林業」に適した生産量をサラワク州に勧告し、熱帯林保全の責任を果たすことを求めます。また日本政府に対しても、熱帯林保全への対応をITTOやサラワク州に促すことを求めていきます。
日本はサラワク合板の最大消費国です。ぜひみなさまも、サラワク問題解決にご協力ください。