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ジャワ島森林生態系保全プロジェクト
プロジェクトの進捗報告 ~2011年の活動~
現地NGOと協力し、グヌンキドゥルの3つの村で調査・住民会合を重ね、住民主導による森林保全・管理強化に向けたアクションプランを作成しました。
①基本データの収集:「正しい現状の把握」
各集落の村長・住民に聞き取り調査 |
プロジェクト対象各地で、基本データの収集を行いました。
主な調査項目:
(1)森林と土地の状態 (水資源の状況を含む)
(2)森林保全と林業の状況
(3)農業と住民組織の状況
(4)森林保全・農林業での資金面の問題点、マネジメント体制
この調査を踏まえ、プロジェクトへの参加を呼びかけました。
②住民会合の実施:「住民のためのプロジェクト」
定例のワークショップを行う現地スタッフ |
住民参加のワークショップを行い、各村の問題を解決するためのPDM(プロジェクト・デザイン・マトリックス)と今後2~3年間のアクションプランをつくりました。PDMとは、住民やプロジェクト実施者などの利害関係者が協働で計画をつくる手法です。
作成されたPDMとアクションプランが実現可能か、住民の要望が反映されているか、住民会合を開き、再度精査しました。
こうして、各村の現状、課題を踏まえたアクションプランがまとめられました。
●プロヴォダディ村のアクションプラン
森林管理を行なう女性グループ |
<村の現状>
これまで大規模なインフラの提供は行なわれていないが、以前から現地NGOによる住民の組織化が継続的に行われている。
即時的な現金収入よりも、女性グループからの森林管理スキルアップへの要望が高く、水源涵養のための樹木および果樹の植林へ重点が置かれている。
●ギリスカル村のアクションプラン
マイクロファイナンスの担当者が説明 |
<村の現状>
数年前に森林認証取得の支援が行われたが、住民の森林管理のスキルアップが行われなかったために、収入源にはつながらず、森林保全が不十分となっていた。
それと同時に、生計を立てる方法として、マイクロクレジットを充実させるための穀物・果物の加工・販売、家畜の飼育に重点が置かれ、このクレジットが飲料水の購入に充てられている。
また、乾季・雨季の季節変化が不規則で、農業の種まき時期が流動的になる上、生活用水や農業用水の利用効率も悪い。農業では有機肥料の使用が限られているため生産性が悪く、林業でも、木材生産・マーケティングの相互関係が確立されていないなど、さまざまな問題を抱えている。
●スモヨ村のアクションプラン
<村の現状>
苗床を整備する村人 |
ギリスカル村同様に季節変化が不規則で、植物の種類、種まき時期が複雑になる上に、農業について学ぶ住民は少ない。
水利用も確立されておらず、雨季は氾濫、乾季は乾燥しており、農地の土も固くなり利用しづらくなっている。
リーダーシップの弱さや組織管理の甘さ、政府からの助成が限られていることもあり、農業グループが望ましい形で活動できていない。
アクションプランの実践へ
住民主導で作成したこのアクションプランを2012年から実践に移します。住民グループの組織化や、森林管理のスキルアップの研修を通して、森林保全を住民自らが担い、進めていくことをめざします。
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