生物多様性と森林
生物多様性条約名古屋会合(CBD-COP10)報告
REDD+パートナーシップの会合にも注目
10月11日~29日まで、愛知県名古屋市で生物多様性の国連会合(CBD-COP10、COP/MOP5)が開催されています。
世界が生物多様性の保全という共通の目的を持って、熱帯林破壊や絶滅危惧種等の課題に取り組むため、またバイオテクノロジーによる影響を拡大させないための国際会議ですが、遺伝資源の利益分配等の議論をはじめ、途上国と先進国の対立が激化し交渉が難航しています。
これに対し、先進国からは懐柔策としての途上国支援提案が次々と出されてきていますが、十分な議論の結果ではなく、拠出額次第で合意内容が左右されることになるのが懸念されます。
今年2010年は国連の国際生物多様性年です。資源開発競争で脅かされる世界の生物、生態系を保全することができるか、そのためにも南北の溝を埋めることができるか、開催国である日本のリーダーシップが問われています。
FoE Japanは、CBD-COP10にあわせて名古屋で開催されるREDD+パートナーシップの会合にも注目しています。本来、国連気候変動枠組み条約の下で議論されてきたREDD(森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減)ですが、現在、国連の外での会合が進められています。このような動きが国際合意にどのような影響を及ぼす可能性があるのか、また森林保全につながる本質的な対策が議論されるのかどうかを注意深く見ていきます。
FoE Japanからは3名のスタッフと2名の研究員がCOP10及びREDDプラスパートナーシップ会合に参加しています。 また、FoEヨーロッパ、FoEパラグアイ、FoEスペイン、FoEブラジル、BUND(FoEドイツ)等の各国FoEメンバーグループも来日しそれぞれの関心分野の交渉フォローやロビー活動を行っています。
会議スケジュール
カルタヘナ議定書第5回締約国会議(COP/MOP5): 10月11日(月)~15日(金)
生物多様性条約第10回締約国会議(COP10): 10月18日(月)~29日(金)
閣僚級会合: 10月27日(水)~29日(金)
REDD+パートナーシップ ステークホルダーダイアログ: 10月25日(月)
REDD+パートナーシップ閣僚会合: 10月26日(火)
FoE Japan、FoEインターナショナルの活動
2010.10.28 FoEインターナショナルプレスリリース「市場メカニズムは生物多様性失う間違った解決策」
2010.10.26 REDD+パートナーシップ閣僚会合における発言
2010.10.20 森林減少・劣化からの温室効果ガス排出削減(REDD+)に関する意見書配布
2010.10.19 FoEインターナショナル公式サイドイベント開催(FoE Japan報告含)
報告会のお知らせ
11月18日(木)18:30~20:30に「生物多様性条約名古屋会合(CBD-COP10)報告会」を開催します。
詳細はこちら>生物多様性条約名古屋会合(CBD-COP10)報告会