脱原発・エネルギーシフトに向けて
【抗議声明】原発メーカーを免責し、原発輸出を促進する
「原子力損害の補完的補償に関する条約」(CSC)の衆議院での採択に抗議
本日、「原子力損害の補完的補償に関する条約」(CSC)が衆議院で採択されました。
FoE Japanは、かねてより、同条約が福島原発事故の教訓を踏まえないまま、原発輸出を促進するものとして、反対してきました。同条約には、具体的には、以下の問題点があるからです。
1.原発メーカーの賠償責任を免責されること。結果として、原発輸出が促進されること。 |
これらの問題点が置き去りになり、拙速に審議され、承認されたことに、強く抗議します。
東京電力福島第一原発事故においては、原賠法(原子力損害の賠償に関する法律)による責任集中原則により、東電が一義的な賠償義務を負っていたのですが、実際は、「原子力損害賠償支援機構」という仕組みにより、そのツケは、消費者や納税者が負うことになってしまいました。
これを国際的にやろうというのがこの条約です。
なぜ、原発メーカーだけが、このように手厚く保護されるのでしょうか?
なぜ、そこまでして原発輸出を促進するのでしょうか?
そこまで保護しないと原発ビジネスが成り立たない、すなわち、原発はそれだけ危険で、非効率な発電システムであるからです。
多くの人たちが故郷を失い、いまだに収束のめどがたたない福島第一原発事故。日本が輸出するべきなのは、この反省に学び、持続可能なエネルギー構造を実現させるための知恵や仕組みや哲学ではないのでしょうか。
条約の承認に関しては衆議院が参議院に優越することが定められているため、事実上、本条約の承認は決まってしまう見込みです。
FoE Japanは引き続き本条約の問題について訴えるとともに、現在指摘されている本条約の問題について、参議院の審議において徹底審議されるよう国会議員に呼びかけていきます。
問合せ: FoE Japan 満田 (TEL 03-6909-5983)
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