脱原発・エネルギーシフトに向けて
【FoE Japan 声明】
福島原発事故と「国民的議論」を無視した「エネルギー基本計画(案)」は撤回すべき
原発回帰や核燃料サイクル推進は非現実的
2013年12月16日
12月6日、経済産業省の審議会「総合資源エネルギー調査会」の基本政策分科会第12回会合にて、事務局(資源エネルギー庁) 側が「エネルギー基本計画に対する意見(案)」を提出し、同日この文書がそのまま、パブリックコメントにかけられました。その後、12月13日に分科会での審議を行い、事務局素案を微修正して、パブコメ対象文書を差し換えることになりました。すべての市民の生活に関わる重大事であるエネルギー政策の見直しについて、現在のところこのパブリックコメントのほかには、市民の声を聴くしくみは予定されていません。
内容は、原発を「基盤として重要なベース電源」と位置づけ、核燃料サイクルを「着実に推進」とするものですが、その実現可能性や根拠が示されていません。また、この内容は2012年に大規模な「国民的議論」を経て決定された「原発稼働ゼロを目指す」という方針を覆すものです。
FoE Japanは、福島第一原発事故の惨禍がなかったかのように原発回帰を明記した今回の「エネルギー基本計画に対する意見(案)」に抗議し、以下の理由で撤回を求めます。
>声明本文はこちら[PDF]
1.2012夏の「国民的議論」を全く無視。市民不在のプロセス
2.原発事故の反省・教訓に基づき、原子力からの脱却を明記すべき
(1)原発事故の反省・教訓が生かされていない
(2)「原子力は準国産エネルギー」の詭弁
(3)原子力の「安定供給」「低廉なコスト」は根拠を欠く
(4)「新規制基準」は安全を保証するものではない
(5)核燃料サイクル政策は破綻している
3.持続可能社会へのビジョンの欠如
(1)エネルギー需要の抑制/電力依存からの脱却を
(2)温暖化防止には化石燃料依存からの脱却こそ必要
(3)原発輸出をやめるべき
(4)持続可能社会をこそ目指すべき
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