脱原発・エネルギーシフトに向けて
原子力規制委に質問要請書
~大飯止めて、公安監視やめて、避難政策見直しを、など6項目
本日、市民団体8団体連名で、原子力規制委員会宛に、国の避難政策の見直し、新安全基準に基づく安全審査が未了である大飯原発の運転の停止、大間原発の建設中止を規制委として勧告すること、公安による市民の監視をやめることなどを求める質問要請書を提出しました。
要請項目は、次の6項目です。
1.「原子力災害対策指針」の策定の前に福島の実態を調査し、「年20ミリシーベルト」を基準とした国の避難政策を見直してください。また、策定の際には、広く市民の意見もきいてください
2.新安全基準に基づく安全審査が未了の原発は止めてください。大飯原発をまず止めてください
3.再稼働に向けた安全基準づくりを拙速に行うべきではありません。安全基準の「骨子」による判断を行うべきではありません
4.大間原発の建設中止を勧告してください
5.市民の声にも耳を傾けてください。市民からの要請書を読みもせずに「理解しがたい」と決めつけることはやめてください
6.公安警察を入れての傍聴者の監視をやめてください
要請書本文はこちら
>原子力規制委員会の運営とこの間の審議内容等についての質問・要請書[PDF]
このうち、5・6の要請に至った事実関係は次のとおりです。
1)公安による市民の監視
・原子力規制委員会10月10日の第4回規制委員会で、麻布警察署の公安警察が委員会の傍聴者やメディアを監視していたことが発覚。規制庁の森本次官に市民が抗議するも、「会議の穏便な実施のために必要」との回答。
>映像記事はこちら(OurPlanetTV)
・9月21日の抗議行動の際には、公安関係者と思われる男たちが50名程度、規制委員会の入っているファーストビルの敷地から、参加者を監視(参加者は警備員の指示により、敷地外に出され、歩道でプラカードをかかげてスピーチなどをしていた)。公安関係者は、参加者を無断で写真撮影。主催者が「勝手に写真をとらないでください」と制止してもやめなかった。
2)規制員会は、市民からの具体的な文書での質問を見ることもせず
・グリーン・アクションなどの市民団体が、9月29日、田中俊一委員長あてに大飯原発の活断層調査の手法や、活断層評価を問う質問書を提出。この質問書をもとに、10月5日に原子力規制庁との交渉を行った。活断層評価に関して、規制庁と原子力規制員会委員の発言が食い違うため不審に思い、この質問を委員にみせているかと質問したところ、みせていないとの回答。みせた上での回答を求め、再度、10月8日に、交渉を踏まえた上での質問を提出するも、回答なし。
・田中俊一氏は、記者会見で次のように発言。
「宛名が委員会宛でなかった。事務方は事務的に受けて、処理されたと聞いています。中身も、委員長になる資格はありませんとか、いろいろと書いてありまして、その人間にいろんな要望とか質問とか出ているので、私は一般人としては理解しがたい文章だなあと思いながら拝見しましたけど」
これは事実と異なります。宛先は田中委員長であり、内容は人事問題ではなく、活断層評価や大飯原発の問題についての私たちの問題意識、根拠をあげた上で質問や要請を書いたものでした。原子力委員会は、市民からの具体的な懸念をきき、きちんと回答するべきです。
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