脱原発・エネルギーシフトに向けて
【プレスリリース】
ドイツ環境団体から福井県知事・おおい町長に要請書提出
「大飯3,4号機の拙速な再稼働をやめ、広く住民に説明と公聴会開催を」
3月26日、FoE Japanは、アトムフリー・ヤーパンとともに、ドイツの環境団体6団体による共同要請書を、福井県知事とおおい町長に提出した。
>要望書はこちら[PDF]
>要望書原文[ドイツ語・PDF]
要請書は、「大飯3、4号機の拙速な再稼働をやめること」「事故時に影響を与えうるすべての住民を意思決定に参加させること」など5項目を訴え、再稼働に関する判断が、国際社会、近隣自治体および将来世代にも影響を与えるとして結んでいる。2月27日にベルリンで開催された原子力政策に関する環境団体会合にて提起され、チェルノブイリ原発事故以前から30年以上にわたって脱原発運動が隆盛し、政策決定に大きな影響を与えたドイツ環境団体からも、「現在の日本の原発再稼働判断は、国際的にも重大な意義をもち、拙速な再稼働は許されてはならない」との声を届けるべく準備がなされた。
3月10日に来日したFoEドイツ代表フーベルト・ヴァイガーは、拙速な再稼働議論や避難・賠償政策について「人間性よりも利益を優先する判断」として批判した。また、ドイツ市民から日本と福島への連帯の証として、10,000羽の折鶴を届けた。
アトムフリー・ヤーパン代表の高田知行は、「数年内に再び大地震が起こる確率が高いと予測されている中で、特に複数の断層上に位置する大飯原発の再稼働は、絶対に許されてはならない。ドイツの市民の原子力に対する強い反対・懸念もここに伝えたい」と訴えた。
FoE Japanの吉田明子は、「福島原発事故の原因究明により、その教訓が規制行政と安全基準に反映されるまで、原発を再稼働できる前提はない。福井県だけでなく関西圏全体および日本全国の問題である、世界も注目している」と強調した。
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ドイツの市民が折った 10,000 羽の折鶴 子どもから大人まで 8000 人が参加した。 ( FoE ドイツ・ FoE Japan ) |
<提出団体概要>
●IPPNW(核戦争防止国際医師会)ドイツ
IPPNW(核戦争防止国際医師会)は、核兵器、原子力、平和・人権など政治的・社会的課題に取り組む医師のネットワーク。IPPNWドイツには医師、医学生、市民など約7000人が参加。
●ドイツ反原発運動ネットワーク「アウスゲシュトラールト」ausgestrahlt
原発の停止、反原発運動の可視化および代替エネルギーの提示を目的とする反原発運動市民ネットワーク。各地での大規模なデモを企画・主催。
●アトムフリー・ヤーパン
日本とドイツで脱原発を目指す日独市民のイニシアティブ。両国間の脱原発・環境団体のパイプ役を果たすと共に、ドイツから福島の子供達への具体的な支援活動を行う。
●NABU(ドイツ自然保護連盟)
100年以上の歴史をもつ自然保護団体のひとつ。約50万人の会員と2000の地域グループを有し、生物多様性保全、気候変動などの課題に取り組む。
●グリーンピース・ドイツ
グリーンピースは、非暴力アクションにより環境破壊防止や政策変更、ライフスタイル変革を目指す国際環境団体。グリーンピース・ドイツは約50万人の会員を有する。
●FoEドイツ(BUND)
国際的な環境団体のネットワークFriends of the Earthのドイツメンバー。約50万人の会員と2200の地域グループを有し、脱原発や自然保護課題に地域および連邦レベルで取り組む。
■連絡先
国際環境NGO FoE Japan 原発・エネルギー担当 吉田明子
Tel:03-6907-7217 Fax:03-6907-7219 携帯:080-5173-0136 Eメール:yoshida@foejapan.org
アトムフリー・ヤーパンAtomfree Japan 代表 高田知行
Tel:0049-2131-125-9477 携帯:090-2808-8876(4月中旬まで)
Eメール:atomfree.eastwest@googlemail.com