2011年 12月6日
ドイツ放射線防護協会は、11月27日、ベルリンにて「放射線防護の基本規則は、福島原発事故後も無視されてはならない」とのプレスリリースを発表しました。
リリースは、同日ベルリンにて開催された講演会「福島の経験」(ドイツ放射線防護協会、日独平和フォーラム、FoEドイツ、FoE Japanの共催)で、日本へのメッセージとして、会長のセバスティアン・プフルークバイル氏より発表されました。日本政府の対応への厳しい批判と早急な方針変更を訴えています。
【プレスリリース】
放射線防護の基本規則は、福島原発事故後も無視されてはならない
原子力利用と引きかえにどれだけの死亡と疾病を許容するのか?
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放射線防護の国際的合意として、特殊措置をとることを避けるために、汚染された食品や廃棄物を、汚染されていないものと混ぜて「危険でない」とすることは禁止されている。日本政府は現在、食品について、および地震・原発事故・津波被災地からのがれき処理について、この希釈禁止合意に違反している。ドイツ放射線防護協会はこの「希釈政策」を至急撤回するよう勧告する。
撤回されない場合、すべての日本の市民が、知らぬ間に東京電力福島第一原子力発電所事故の「二次汚染」にさらされることになるだろう。空間的に隔離し、安全を確保し、管理された廃棄物集積所でなければ、防護策は困難である。「汚染を希釈された」食品についても同様である。現在の汚染がれきおよび食品への対応では、日本市民に健康被害が広がってしまうだろう。
日本ですでに始まっている汚染がれきの各県への配分、焼却、および焼却灰の海岸埋め立て等への利用は、放射線防護の観点から言えば重大な過ちである。焼却場の煙突から、あるいは海洋投棄される汚染焼却灰から、がれき中の放射性物質は必然的に環境に放出される。ドイツ放射線防護協会は、この計画の至急撤回を勧告する。
(中略)
ドイツ放射線防護協会は、日本の皆さんに強く訴える:
できるだけ、専門知識を身につけるよう努めてください。そして、食品における基準値の大幅な低減と、厳密な食品検査を要求するのです。すでに各地に開設されている市民測定所を支援してください。
ドイツ放射線防護協会は、日本の専門家の皆さんに訴える:
日本の市民のサイドに立ち、放射能とはどんなものか、どのような障害をもたらしうるものであるかを、市民に説明してください。
ドイツ放射線防護協会
会長 セバスティアン・プフルークバイル(博士)
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