放射性物質の拡散
福島のモニタリングポストを撤去すべきではない~要請書を提出
原子力規制委員会が福島県内設置のモニタリングポストについて、避難指示が出た12市町村以外にある約2400 台について、2021年3月末までに順次撤去することを決定したと報じられています。報道によれば、撤去の基準は国の除染基準である毎時0.23 マイクロシーベルトを下回る地点、撤去の理由としては「線量に大きな変動がなく安定しているため、継続的な測定の必要性は低いと判断した」とされています。
しかし、福島原発事故の「廃炉」は今後数十年かかる見込みであり、その間の事故や天災などにより再び放射性物質が周辺に拡散する可能性は否定できません。事故7 年後の今でも、依然として広い範囲で除染土や除染ごみが仮置き場に仮置きされています。これらも自然災害、火災などで周辺に再拡散する可能性があります。
原子力緊急事態宣言は解除されていません。
また、「下がった」といっても多くの地点で事故前の状況の数倍以上の値です。
NPO 市民放射能監視センター(ちくりん舎)、福島老朽原発を考える会、FoE Japanなど6団体は、原子力規制委員会に対して、以下の要請書を出しました。
(1) モニタリングポストの目的からすれば「線量に大きな変動がなく安定している」ことは撤去の理由にはなりません。今回のモニタリングポスト撤去についての決定の撤回をもとめます。
(2) 帰還困難区域内の山火事の発生や産廃処分場における火災などが発生しています。放射能を含む大気中粉じんの実態も県民にとって大きな関心です。大気中粉じん濃度測定のためのダストモニタ―のより広い範囲での設置を求めます。
(3) 本件について、広く住民からの意見の聴取を行うよう求めます。
要請書はこちらから>PDF
※ぜひ、各地から、モニタリングポスト撤去への反対の声をあげてください。
【よびかけ団体】(あいうえお順)
NPO 市民放射能監視センター(ちくりん舎)、
風下の会 福島、
国際環境NGO FoE Japan、
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、
放射能ゴミ焼却を考える福島連絡会、
ふくいち周辺環境放射線モニタリングプロジェクト
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