eシフト
1/11・12 セミナー「欧州のストレステスト批判と日本の現状」
~原発の運転再開問題をめぐって~
福島原発事故後、欧州委員会はEU域内の原子炉143基を対象にストレステストを導入しました。第1段階の原発事業者による自己評価は10月までに終了し、「福島のような事故に陥るリスクは無視してよい」などの楽観的な報告が提出されました。
その後、欧州委員会によって事業者提出のストレステスト評価が行われ、その中間報告が11月末に発表されました。中間報告は、原発の安全性については踏み込みませんでしたが、各国の規制当局による検査への取り組みに大きなばらつきがあることを指摘しています。
一方、日本政府は、現在停止している原発の運転再開に向けた動きを加速させています。2012年1月下旬頃にIAEA調査団が来日し、原子力安全・保安院や安全委員会によるストレステスト評価の検討が行われた後、地元了解を得てから、総理大臣など4大臣が運転再開の判断を下すことになっています。
各国の専門家が指摘しているように、ストレステストには様々な矛盾・欠陥があります。このセミナーでは、EUと日本の専門家および欧州議会議員が、現行のそれぞれのストレステストの諸問題を整理・議論し、運転再開問題について問い直します。
当日資料はこちら> https://e-shift.org/?p=1470
【ゲストスピーカー】
◆ゲオルギ・カスチエフ(国立ウィーン自然資源応用生命科学大学上席研究員)37年にわたり原子力発電所の運転、管理規制等の技術研究 に携わり、1997年から2001年までブルガリア原子力安全庁長官。放射線防護の専門家でもある。元東京工業大学客員教授。
◆レベッカ・ハームス(欧州議会議員):
欧州緑グループ・欧州自由連盟に所属、ドイツ緑の欧州議会議員のスポークス・パーソン。2004年以 降、ヨーロッパ議会の産業、研究&エネルギー委員会メンバーとして、再生可能エネルギー、エネルギー効率利用、原子力問題などの課題に取り組む。
◆川井康郎(プラント技術者の会):
プラントエンジニアリング企業勤務を経て、現在、コンサルタント会社代表。約40年間にわたって、主にエネルギー関連プラントの設計ならびにプロジェクトマネジメントに携わる。
【日時・会場】 ●2012年1月12日(木) 14:30~16:00 |