脱原発・エネルギーシフトに向けて
環境省がパブコメ募集中:福島原発事故に伴う健康管理…ポイントをまとめました
パブコメはオンラインでも、ファックスでも提出できます。提出方法は、こちらをご覧ください。 パブコメ対象である環境省の「当面の施策(案)」はこちら(PDF) 環境省の「当面の施策(案)」の根拠となっている専門家会議の「中間取りまとめ」はこちら(PDF) |
福島原発事故に伴う住民の健康管理に関して、環境省の専門家会議が「中間とりまとめ」を発表しました。これにもとづき、環境省は「当面の施策」を1月21日まで(郵送の場合は19日必着)パブリック・コメントにかけています。
https://www.env.go.jp/press/100098.html
しかし、多くの人々が切望した甲状腺がん以外のさまざまな疾病に対応した健診や、福島県外の健診については盛り込まれていません。
福島県健康調査については、「疫学的追跡調査として充実させることが望ましい」としており、個人の 保健目的が縮小されるのかという懸念が生じます。
一方で、福島県健康管理調査の甲状腺検査の2巡目で検査結果が確定した約6万人の子どもたちから、甲状腺がんの疑いの子どもが4人見出されました。いままで考えられていたよりも急速な甲状腺がんの進行が懸念され、切迫した状況です。それなのに、環境省の施策は、実質的な被ばく低減対策や健診の充実については、何も盛り込まれていません。
●パブコメの例 下記の解説も含めパブコメ・ガイドはこちら(PDF) 2巡目で4人の子どもたちが甲状腺がん疑いという深刻な事態をうけ、専門家会議の「中間とりまとめ」を撤回の上、この結果について徹底的に分析・検討を行うべきである。 ②子ども被災者支援法の具体化を 子ども・被災者支援法第13条第2項(一定の線量以上の地域の住民の健診の実施)、第3項(医療費の減免)を早急に具体化するべきである。 ③健診の拡大を 放射線被ばくに対応した健診の対象を、福島県外の少なくとも汚染状況重点地域(注1)に拡大すべきである。 ④甲状腺がん以外の疾病に対応した健診を 甲状腺がん以外の癌や、非がん疾患も対象とした健診を実施すべき。チェルノブイリ原発事故後には、放射線被ばくによる多岐にわたる健康影響が報告されている(注2)。現在、福島県内ですら、被ばくに対応した健診は避難区域の住民にしか実施されていないが、これを拡大すべき。 ⑤個人の健康管理を主目的に 福島県県民健康調査は、個々人の健康被害の未然防止を主たる目的とし、疫学調査は二次的なものとすべきである。
注1)「汚染状況重点調査地域」は、その地域の平均的な放射線量が1時間当たり0.23マイクロシーベルト以上の地域を含む市町村を、地域内の事故由来放射性物質による環境の汚染の状況について重点的に調査測定をすることが必要な地域として、市町村単位で指定されるもの。 千葉県野田市、鎌ヶ谷市、松戸市、守谷市、我孫子市、流山市、取手市、印西市、白井市などは、汚染状況重点調査地域にも健診の範囲を広げることを求めていた。 右図:汚染状況重点調査地域 出典:環境省ウェブサイト
注2)ウクライナ政府(緊急事態省)報告書『チェルノブイリ事故から 25 年 “Safety for the Future”』では、小児期に被ばくした人は、網膜の血管障害、精神疾患、神経系、感覚器官、呼吸器、消化器系疾患、泌尿生殖器、皮膚、皮下組織などの疾患の増加が報告されている。同報告では、事故後5年までの段階で、多くの子どもは甲状腺、免疫、呼吸器、消化器の疾患が進行するリスクがあるとしている。 <参考資料> >【緊急セミナー】 切迫する放射線被ばくの健診対策(1/7) |
パブコメの提出方法 ① オンラインにて:e-Govから→ https://goo.gl/aDyuRS 郵送およびファックスの場合の書式および郵送先 【記入要領】 |
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