ツアー・イベント
第28回 砂漠緑化ツアー報告(2013.4.28~5.2)
砂漠化の現状を知り、緑化に力を合わせる「砂漠緑化ツアー」。今年もゴールデンウィークに催行しました。28次隊には、幅広い年齢層で職業も関心もさまざまな9名に参加いただきました。
現地は4月になっても寒さが続き、雨が多く、畑しごとも例年より2~3週遅れて動き出したところでした。そんななか始まった今回のツアーは、冷たい雨や強風に遭い、植樹の時間が短くなったものの、村の家々で農牧民の暮らしに触れ、じっくり話ができた5日間でした。
●強風のなかで植樹、バイスグ村
最初の緑化活動は、家庭農牧場支援で緑化に取り組むターバイラさんの活動地へ。朝から風が強く、砂が飛んでばちばちと顔にあたります。マスクやゴーグルで顔を覆い、植樹作業をスタート。村の人たちと緑化隊が組になって、砂丘で黄柳(ホワンリュウ)の枝挿しをしました。黄柳はこのあたりに自生する、背は低く横に広がる灌木です。この切り枝を砂地に挿して根付かせ、砂の流動を抑えることがねらいです。
これが黄柳の枝。穴を掘って、3本を間隔を開けて挿し、砂を戻します。 |
強風での作業は困難かと思いきや、村の人たちが次々に穴を掘り、掘った砂を緑化隊が枝を挿した隣の穴に埋め戻すといった具合に早いペースで進みました。井戸からバケツで水を運ぶ予定が、寒さで井戸が凍って使えず水やりを省いたこともあり、用意していた2000本の枝挿しは予定より早く完了しました。
左)2人1組で進む作業。右)昨年植えたポプラは芽吹き前。厳しい冬を越してしっかり根付いています。 |
作業のあと、周辺の状況を見学に行きました。活動地のまわりは砂地が広がっています。びゅうびゅうと吹きつける風に砂が流されている光景に、砂漠化の脅威を感じながらも、さっき枝を挿した砂丘の斜面が黄柳でいっぱいになって、砂が飛ばなくなってほしいと思いました。