家庭農牧場募金
家庭農牧場募金で19戸が緑化開始
砂漠に緑を取り戻して農牧地に活用する「家庭農牧場」。2005年に募金による支援を開始してから、これまで157戸を応援し、それぞれの場所で緑を取り戻しています。今年はマンハン地区の2つの村を重点に、19戸を支援しました。
現地は4月に入っても寒い日が続きました。凍った地面が融けるのを待って、緑化作業が始まったのは4月中旬頃でした。
大砂丘地帯“タービンチャガン”を7~8km南に臨むバイスグ村。村落から少し離れると、草がわずかに残るだけの砂漠のような光景が広がっています。3戸共同で緑化に取り組むターバイラさんの活動地は、まさに砂漠という場所にあります。現場へ向かうにも、春先の強風でできた砂丘に幾度も阻まれました。
行く手を阻む流砂 |
道を変えたらこっちも・・ |
切り崩して進みます |
囲い柵を設置後、4月中旬の数日と、緑化隊が来た5月1日の2回に分けてポプラを植えました。緑化隊が来たときには開溝した列(V字に掘った溝)はほとんど砂で埋もれ、1つ1つ深く掘って植えました。
小さな子どもからおじいちゃんおばあちゃんまで、親戚家族一同が集まって作業することは、日本ではなかなかないことですね。ここでは村の人同士もみんな家族みたいな感じです。
開溝して植えたポプラ(4/18) |
これから植える苗木も準備 |
緑化隊との共同作業 |
数日後、同じくバイスグ村のインチュエンさんを訪ねました。
「開溝してポプラを植えたんだ。ずっと向こうまで植えてあるよ」と案内してくれました。溝はすっかり消えて、まだ細く頼りない苗木がたくさん並んでいました。
すぐ向こうには大きな砂丘が見えました。さらさらの砂の、草なんて生えていない流動砂丘に思わず息をのみました。しばらく眺めていると、3、4年もすれば緑が復活しているだろうと思えてきました。ダチンノール村をはじめいくつもの活動地で経験した、その緑を思い浮かべていました。
案内するインチュエンさん |
苗木の列と向こうに砂丘 |
「がんばってください」激励の握手 |
苗畑で苗木を掘り取る住民 |
チョロト鎮のチャスン村でも4戸が取り組みを始めました。村は比較的平地が多く、街道や村落周辺は柳やポプラに囲まれています。
しかし村落の南部はタービンチャガンに近く砂漠化が迫っています。
また農村は、中国でも若い人たちの都会志向は強く農家の後継者不足は顕著になっています。そんななか、支援をもらった人たちは南に向かって木を植え進めています。
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