COP16 (メキシコ・カンクン会合)
豊かな国々は、京都議定書を破棄する可能性をもつプロセスで構築される
シークレット・テキストは、いかなるものでも認めてはならない
FoE インターナショナル
2010年12月4日
メキシコ、カンクン 2010年12月3日
コペンハーゲン合意と共に京都議定書を効果的に置き換えるであろう、新しい秘密のテキストが、今週末のカンクン会合でメキシコ議長から提出されるもようです。大臣レベルの閣僚は、来週(12月6日)から始まる閣僚級会合より早めに現地入りするよう言われており、おそらく週末にテキストが示されるようです。FoEインターナショナルはこうした噂に対して懸念しており、このような提案を進めることは認めるべきではないと表明するものです。
11月23日に国連環境計画(UNEP)が発表した研究によると、コペンハーゲン合意を進めることは最大で五度の気温上昇をもたらす可能性があります。
FoEインターナショナル代表で、FoEナイジェリア理事長のニモ・バッセイは、次のように言いました。
「京都議定書を、各国の公約に基いたシステムに置き換えることは、20年におよぶ多国間交渉を脇においやるものであり、気候と人々を徹底的に破壊するものです。不公平であり認められません。」
FoEアメリカのケイト・ホーナーは、次のように言いました。
「国連主導のもとで行われている法的な交渉プロセスを無視することは、途上国が代償を払うことを意味します。メキシコ議長はアメリカに迎合してはならないし、カンクンにいる各国はアメリカのやりたい放題にさせるべきではありません。」
FoEメキシコのドミンゴ・レコンは、次のように言いました。
「私達の心配は、不透明なプロセスが現実になること、そしてメキシコ政府が京都議定書を破棄する責任を取ろうとしているように見えることです。これは、メキシコ市民が望んでいることでも世界の人々が望んでいることとも違います。必要なのは本当の解決策です。メキシコはデンマークの悪例を繰り返してはならないし、排他的、不透明で、非民主的なプロセスは何としても避けなければなりません。これでは私達みんなが悩まされる危険な気候変動から逃れられなくなってしまいます。」
FoEヨーロッパのスーザン・シェバースは、次のように言いました。
「気候変動に最も責任のある豊かな国々は、彼らの歴史的な責任を果たさなければならないし、それはつまり科学に基づき法的拘束力のある排出削減約束を受け入れなければならないということです。これを実現させる最良の方法は、京都議定書を延長させることです。ヨーロッパはこの交渉でとても重要な役割をもっています。この役割を真剣に果たさなければなりません。EUには、待ったり隠れたりする時間はありません。私達はEUに対し、強い姿勢で京都議定書の第2約束期間
に合意することを求めます。」
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