政策提言 個別事業モニタリング 気候変動と開発 資料館 参加しよう
日本の政府開発援助(ODA)
開催報告 緊急セミナー「ODA改革~過去の検証を通じて未来へ」
2010年6月21日
ダムからの灌漑用水が届かず 作物を耕作できていない農地 (フィリピン・ボホール灌漑) |
厳しい財政状況の中、また、途上国における乱開発の弊害が加速する中、ODAはもはや「額」をつみあげる時代ではなく「質」を追求する時代となりました。
外務省は現在、ODAの見直しを進めていますが、抜本的な改革のためには過去のODAの検証およびそこからの教訓の反映が欠かせません。このような問題認識のもと、6月16日、ODA改革に向けた緊急セミナーを開催しました。
当日のプログラムと資料をこちらからダウンロードいただけます。
>一括ダウンロード
【プログラム】
1.開会・イントロダクション >ダウンロード
2.ODA見直しに向けた最新情報 (発表:田辺有輝/JACSES)
>ダウンロード[現状及びNGOから見た課題/外務省資料]
3.過去のODAを検証する
●事例1 タイ・サムットプラカン汚水処理事業~全額返済に至った「環境」ODA
環境ODAとして実施されたが、重金属を含む工業廃水を処理する能力のない設計や高額な運転費用、事業地選定にまつわる汚職が大きな社会問題に発展し、工事が中断。その後JBIC融資分全額が日本政府に返還された。(発表:木口由香/メコンウォッチ)
>ダウンロード
●事例2 フィリピン・ボホール灌漑事業~活かされなかった過去の教訓
灌漑予定地に水が届かず、農民が借金を負う事態に発展。同一河川における一連の事業であったが、課題・教訓の把握が十分になされず、10年以上も未解決の問題、また、繰り返し起きている問題が見られる。事業仕分けにおいて、甘い評価体制が指摘された。(発表:波多江秀枝/FoE Japan)
>ダウンロード
●事例3 マレーシア・パハンスランゴール導水事業~中進国向けの巨額ODAと審査
パハン州にあるケラウ川からセランゴール州及び首都のクアラルンプールに、1日に18.9億リットルもの水を導水トンネル45km・パイプライン8kmにより導水する大事業計画。中進国向けに820億4000万円という最大規模の借款が、優遇金利によって供与された。(発表:清水規子/FoE Japan)
>ダウンロード
4.ODA改革に向けた提言 (発表:満田夏花/FoE Japan・メコンウォッチ)
>ダウンロード(参考資料1・2・3)
5.質疑・議論
【日時】 2010年6月16日(水)17:20~18:45
【場所】 衆議院第2議員会館 第3会議室
【主催】 国際環境NGO FoE Japan、メコン・ウォッチ、「環境・持続社会」研究センター(JACSES)、
日本国際ボランティアセンター、ODA改革ネットワーク