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アグロフォレストリープロジェクト
3年目の活動報告
大きく育った植林木 |
FoE Japanが支援するアグロフォレストリープロジェクトが始まって、早くも3年が経過しました。
モデル村での住民主体の取組みは順調に成果を出し、内外からの評価が高まっています。
気候変動に対応するためのアグロフォレストリーを活用した流域保全が、地方政府の政策の一部に組み込まれ、コミュニティ、地方政府、NGO、企業など利害関係者が協働するための「流域保全フォーラム」が設置され、ウンガラン山を中心とした広範囲での保全を目指しています。
周辺村での関心も高まり、現在では9つの村がアグロフォレストリー導入の準備を始めています。これらの村々が情報交換や連携しながら相乗効果をあげるためのコミュニティ・ネットワーキングも進められています。
モデル村の成長と発展
最初のモデル村であるインドロキロでは、1年目にニーズ調査やアセスメントに十分な時間をとり、住民自身でアグロフォレストリー導入の計画を策定しました。計画を円滑に進めるためのプロジェクトグループも設立し、村全体で公平に負担と利益を共有できる体制をつくりました。その後は、畜産廃棄物の堆肥化、有機農業の導入、水源地の植林など、環境保全をしながら生活の安定化を目指した活動を進めてきました。
当初、村人は比較的早く成長する木材用の樹種を多く植林することを希望しましたが、苗木の病気や害虫被害に悩まされ、単一植林の弊害を学びました。この経験から混合植林の意義を実感し、自ら保全用や果物といった多様な樹種を植林できるようになりました。
村人の努力が注目されるようになった今では、地方政府など外部からの支援も増え、バイオガスプラントや牛乳の質の向上プロジェクトも実施されています。
インドロキロの経験を他の地域に普及させることと、活動を持続的に継続させるために、村では現在エコツーリズムの導入を進めています。多くの人々にインドロキロを知ってもらいながら、保全活動の資金を確保することができます。
FoE Japanからのエコツアーを皮切りに、インターナショナルワークキャンプや学生ツアーなどもインドロキロを訪問し、コーヒー摘みや農作業を通じて村の暮らしを体験しました。インドロキロを愛し応援してくれる国内外の仲間たちが増えることで、村人たちも保全活動に自信を持って取り組めるようになっています。
保全活動について話し合う村人 |
堆肥場 |
苗木育成 |
バイオガスプラント |
雨量測定 |
生産性、質が向上した畜産 |
3歳のコーヒー |
4m以上に育った樹木 |
オレンジの木 |