地球から取り出す資源を最小限に抑えるしくみづくりを
リサイクルはすすんだが
日本では、1960年代の高度経済成長期のころから、人々の生活は物質的に豊かになり、「大量生産、大量消費」のライフスタイルが広がりました。それに伴い、排出されるごみの量は増え、各地で廃棄物最終処分場の限界が深刻な問題となりました。
そこで、1995年の容器包装リサイクル法を皮切りに、家電、建築、食品、自動車等のリサイクル法や循環型社会形成推進基本法などの法制度が整備されました。
これらの制度ができて、リサイクルは進みました。しかし、大量生産、大量消費の社会から変わったでしょうか?環境負荷は低減したのでしょうか?
地球を守るための「2R(リデュース・リユース)」
循環型社会形成推進基本法では、「3R」とは、「リデュース(発生抑制)」、「リユース(再使用)」、「リサイクル(再生利用)」の順で、優先されるべきと明記されています。リサイクルにも、大量のエネルギーが使われます。限りある地球の資源を将来世代と分かち合い、地球温暖化を加速させないためにも、できるだけ、地球から取り出す資源やエネルギーを減らさなければならないのです。
しかし、最後のリサイクルだけが進み、リデュース、リユースがあまり進んでいないのはなぜでしょうか?大きな理由の一つは、リサイクルはしっかりとした社会の制度になっていますが、リデュース、リユースには、まだ社会のしくみができていないことです。そして、「たくさん作ってたくさん売ることで、経済成長を続けなければならない」と、多くの人々が信じていることです。
より少ない資源で より豊かなくらしを
国内外には、たくさんの2Rの施策や取り組みの事例があります。発生抑制は、コスト削減につながり、人と人のコミュンケーションの促進、まちの活性化にもつながる可能性があります。
FoE Japanは、地球から取り出される資源と環境負荷が最小限に抑えられるしくみづくりに向けて、行政や企業に働きかけ、消費者とともに行動しています。
>提言書「より少ない資源でより豊かなくらしを」(2013.2.19)
>事例調査報告書 「より少ない資源でより豊かなくらしを」(2013.03)