原発推進の大合唱ー異様なエネルギー基本計画改定議論
スタッフの吉田です。
2020年10月から始まっているエネルギー基本計画の改定議論。
これまでと同様、エネルギー業界や産業界に関係する委員が中心の審議会で、市民参加の機会もほとんどない中で行われています。
「2050年カーボンニュートラル」をどう実現するのかについても話されていますが、その中身は、火力発電と原子力発電を引き続き重視、そのうえで、水素やアンモニア、CCUS(炭素回収貯留・利用)で火力発電を「クリーン化」するという議論です。原子力についても、次世代炉の開発に加え新増設も明記すべきだという意見が多数あがり、世論とも現実とも乖離しています。
▼審議の場「基本政策分科会」はこちら
総合資源エネルギー調査会|資源エネルギー庁 (meti.go.jp)
2月8日、フクロウFoEチャンネルFFTVで、エネルギー基本計画の見直し議論について取り上げました。
よろしければぜひ、録画と資料をご覧ください。
▼録画はこちら
FFTV 原発推進の大合唱…異様なエネルギー基本計画改定議論/ゲスト:吉田明子さん(FoE Japan) – YouTube
ちなみに・・どんなメンバーが審議会委員なのか、Fridays For Future Japanがこのような「エネモンカード」を作成しているので、参考にご紹介します。火力推し、原子力推し、バックがグレーのメンバーも資源エネルギー庁が提示する資料の方向性に基本的に賛成しています。
市民参加が無視された厳しい状況です。しかし私たちにできることはあります。
「市民の声や世の中の現実」と「政府の方針」とのギャップを可視化し、声を大きくしていくことです。
FoE Japanも参加し、さまざまな団体のネットワークで2020年12月より、「あと4年、未来を守れるのは今」キャンペーンを呼びかけています。署名のほか、さまざまなアクションが呼びかけられています。
2月4日の「市民のエネルギー気候会議」や、12月10日の発足記者会見の映像も、よろしければぜひご覧ください。
▼http://ato4nen.com
また、1月27日より政府は「エネルギー政策に関する『意見箱』」を設置しています。
提出された意見が十分に「反映」されるかといえば、残念ながらそのようなプロセスになっていません。しかし、基本政策分科会の会議の際に資料として提示され、ウェブサイトにも掲載されます。
私たちの声の「可視化」として重要ですので、ぜひ多くの声を届けていきましょう。
▼エネルギー政策に関する「意見箱」|資源エネルギー庁 (meti.go.jp)
▼FoE Japanの声明(2020年12月18日)
エネルギー基本計画見直し―原発や石炭火力依存から脱却し、システムチェンジを!| FoE Japan